「Nightmares & Dreamscapes スティーブン・キングの世界」
本
「ドランのキャデラック」「いかしたバンドのいる街で」「メイプル・ストリートの家」「ブルックリンの八月」
Nightmares & Dreamscapes
(文春文庫)
☆☆☆★★
まったくこの世の中、ちょっと暗闇に目を転じれば何があるかわかったもんじゃない・・。
自家用ジェットで飛び回る現代の吸血鬼(こいつは何百年も生きてる奴さ。)
強盗から命を救ってくれた、いかした入れ歯のおもちゃの話もある。
洗面所の排水溝からのぞく人間の指。(一体どこから入り込みやがったんだ?)
凶暴なヒキガエルが空から降ってくる雨季には決して外に出ない事!(鋭いキバを持つ殺人ヒキガエルだからね。)
人間の中に巧妙に入り込んでいる蝙蝠人間の企み・・。(しかもあいつらはこっそりと人間を食べているのさ。)
登場人物達のストーリーに耳を傾ければ、これはまったくもって「不運版の宝くじで大当たりを取った」人間達の物語。
この4作品は1993年に発表されたキングの第3短編集"Nightmares & Dreamscapes"の文庫化作品。再読ながら、久しぶりで私が愛して止まないキングの世界にドップリとひたれた至福の時間でありました。
キングは1974年に処女作の「キャリー」を発表。
80年代に彼の作品と出会ってからとりつかれた様に彼の作品を次々と読破。その後もほとんどの作品を読む、自称キング愛好家な私です。
ストーリーテリングは卓越している上に、文章構成の見事さ、人物描写の素晴らしさ他、誉めたら枚挙にいとまがないのですが、何よりの魅力はそのイマジネーションの豊かさですよね。
現代アメリカの、等身大の生活そのものが(主に中流クラス)描かれているのも、アメリカ好きの私にはたまならい魅力の1つ!
ごみつセレクト マイ・ベスト・キング作品
1位 「デッド・ゾーン」 The Dead Zone 1979年
クロネンバーグの映画も好きですが、原作はもっと好き。主人公の心の孤独がたまらない。
2位 「ペット・セマタリー」 Pet Sematary 1983年
アメリカへ行く飛行機の中で、時間を忘れて読みふけりました。あっという間にアメリカに着いたよ。ラストがサイコー!
3位 「呪われた町」 Salem's Lot 1975年
地味な作品ですが、作品の完成度はかなり高い!正統派な現代版吸血鬼伝説です。面白いよ〜。
キングはやっぱり初期の方がパワーに溢れていて面白いです。
番外 「小説作法」 On Writing 2000年
これはキングファンでなくても小説好きにはお勧めの本です。彼は大学で英米文学の講師も勤めていた事があり、この作品の内容もかなり深い上に、わかり易い。いつも手元に置いてある1冊です。
キング曰く 「小説の世界を、料理の世界に置き換えるとしよう。僕の作品はマクドナルドのビッグマックといった所だ。」
そんな彼の作品を,私は心から愛するのです!!

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