2005/11/27  10:47

巨大クラゲ襲来  環境問題

 昨日のNHKスペシャル「巨大クラゲ襲来」は,漁業に深刻な影響を与えているエチゼンクラゲを取り上げていた。

 何気なく見たのだけれど,衝撃的な内容だった。エチゼンクラゲの爆発的な繁殖力とプランクトンや魚の卵を根こそぎ食べてしまうパワーとその毒。またどんどん肥大していくその大きさ。
 単に漁に使う網を壊してしまうというだけに止まらない被害を与えていたんですね。

 このエチゼンクラゲの大発生も,中国の大河における魚の乱獲によって生じたプランクトンの海への過剰流出や工業廃水などによるプランクトンの異常発生,海面温度の上昇などによって引き起こされている。つまり,人為的に引き起こされたものであることも衝撃的でした。

 このエチゼンクラゲも別に悪さをしたくてやっている訳ではなく,そこに環境が整ってしまったのが原因なんですね。
 千と千尋の神隠しに出てきた,カオナシを思い出しました。

 これから発展しようという国の環境破壊にどうやって,バックアップをしていけるかが既発展国に求められている気がします。


2005/2/23  0:06

京都議定書発効  環境問題

 環境問題,特に温暖化に対する対策は人類にとって重要な課題です。
 この問題に対する取り組みの第一歩が先進国の温室効果ガスの排出量の削減を定めた京都議定書
 2月16日には,この京都議定書が発効した。
 ということで,今回は,果敢にも「京都議定書」に挑んでみたい。
 とは言うものの,こりゃかなり難しいので,今回は顔合わせ程度にします。

 まず,削減対象となる温室効果ガスは,二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、フロンガスのHFCとPFC それにSF6(六フッ化硫黄)の6種類です。
 この中で量が多いのは二酸化炭素。

 温室効果ガス削減数値目標を達成する手段として,「京都メカニズム」というものがあります。
 これは,各国(先進国)が温室効果ガス削減を目指すわけだけれど,それぞれの国の排出枠を満たすために,必ずしもその国のみで減らさなくともオーケーとする制度。

 これには,3つのパターンがある。
 第1は,「クリーン開発メカニズム」(CDM(Clean Development Mechanism))という手法で,発展途上国に植林したり技術援助するなどして発展途上国の温室効果ガスの排出量を減らした部分の一定枠を自国の排出枠に上積みできる制度。

 第2は,「共同実施」(Joint Implementation: JI)。これは先進国間で温室効果ガス削減事業を行い,減らした分を自国の枠に上乗せする方法。

 第3は,「排出権取引」(Emission Trading: ET)といって,先進国間で自国の排出枠を取引する場合。例えば,環境先進国になるため事業投資をして,排出量を規定より減らし,減らした分を他国に売るという方法。

 日本の場合は,基準年度から6%の削減をするようですが,この議定書は今後も更新されると(一部先進国では時限立法的なものにとどめたいという意向がありありですが),次第に効いてきます。
 というのは,次の計画策定の時に超過分については,1.3倍した分を排出枠から減らさなければならないとされているからです。

 この京都議定書ですが,面白いと思うのは,この京都メカニズムです。
 どういう方法で削減目標を達成するかの選択(投資)が重要になってくるからです。
 逆に言うと,ここが議定書の理解が難しいところでもあります。

 制度が動き始めると多くの人材が必要になることが予測されます。
 それこそが環境保護への大きな動き(技術革新)になるような気がします。

 ところで,せっかくの機会ですから,皆さんの家でも温室効果ガスの排出目標を立てて実行してみてはどうでしょうか。
 家庭でできる温暖化対策のページでは,いくつかの方法が提案されています。
 ぼくは,早速室温を一度下げて,電気を一つ消しました。

 昨年もやりましたが,今年の夏もろうそくの夕べ(電気を消してロウソクにする)をやろうと思いますが,この場合の二酸化炭素って,どっちが多いんだろう?
 と,まあできることからやってみましょう。

2005/1/22  22:38

核燃サイクル施設2  環境問題

 今回も,青森県六ヶ所村の核燃サイクル施設を取り上げます。前回は,需要のないプルトニウム燃料を作ってどうするの?という話でした。

 再処理工場は,環境問題の高まりを受けて,いかにも環境に優しいリサイクル!といった迫り方をしているところが嫌らしいところです。
 実際にリサイクルされるのは,使用済み燃料の1%にしかすぎません。

 また,もっと深刻なことに,再処理工場が稼働すると,あらたに放射能に汚染されたゴミが発生します。つまり,より多くの放射性廃棄物を出しながら,プルトニウム燃料を生産する工場にすぎないということです。
 言ってみれば,冷蔵庫の使用済みのフロンの1%を使って,よりでかいフロン冷蔵庫を作るようなもので,環境には何にも優しくないのです。
 再処理工場が一日稼働すると,原子力発電所1年分の放射能が出るそうです!

 再処理工場が置かれているイギリスとフランスの施設の周辺では,白血病にかかる児童の割合が高いという調査結果も出ています。
 大きなエネルギーを扱う以上,安全性の確保は困難となります。このことは,最近の原発の事故を思い描くだけでも容易に理解できます。
 一旦事故が起きてしまえば,その影響はとても誰かが責任を取りうるレベルの損害にはとどまりません。直接的な人的被害のみならず,食料品等に与えるイメージの悪化,汚染除去の困難性など考えるだけで頭が痛くなります。

 最近もロシアの原潜の処理をどうするかということが新聞をにぎわしていましたが,放射能に汚染されたものを処分する費用はバカになりません(きっと,日本の経済が悪化すれば,とりあえず後回しにされるでしょう。)。
 こういったコストを考慮するなら,冗談じゃない,はよーやめて!と言いたい。
 再処理工場は,一度稼働すると,放射能に汚染されてしまいます。
 取りあえずやってみて,では遅いのです。

参考
グリーンピース・ジャパン
原子力資料情報室

2005/1/21  23:44

核燃サイクル施設  環境問題

 青森県六ヶ所村で,核燃料サイクル施設の試験運転が行われようとしている。
 事が複雑で理解が困難に見えるし,青森県という日本列島の北端での出来事であるためにあまり関心が向いていないように見えるけれど,これは大変なこと。

 まず,核燃料再処理施設というのが,分かりにくい。
 原発で出た核のゴミを再処理するということで,一見リサイクルか,と思えるんだけれど全然違う。
 使用済みウラン燃料からプルトニウムを取り出し,ウランと合成してMOX燃料を作るというのが目的。つまりプルトニウムを作り出す!
 ウラン燃料を再処理して,ウラン燃料を作るのではないことに注意が必要。

 というのは,結局原発で使われるのは,ウラン燃料なので,再処理施設で出来上がったものは,通常の原発では使えない。
 出来上がったプルトニウム燃料を使うためには,プルサーマルという技術が必要になる。
 つまり,もんじゅで有名な高速増殖炉で用いる燃料を作ることになります。

 しかし,結局,もんじゅの事故で高速増殖炉自体ストップがかかっている状態です。つまり,通常の原発に比べ,危険性が高いとされている訳です。
 世界的に見ても,プルトニウム燃料は,供給過剰であって使用先がない状態にあります。

 需要のないものを再処理して作り出す。
 まずは,ここがおかしいですね。
(つづく)



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