休日の晴天。久しぶりだ。海が見たい。垣の花ヒージャーへ行こうと思い立った。一人でもかまわないと思ったが、別れた男にデンワをしたら、休日だという。誘ってみるとヒマだというから、一緒にバスに乗って玉城村まで小さな旅。天気次第で小旅行。
乗っていたバスが行ってしまうと、辺りは静寂に包まれた。夏のにおいがした。草いきれと樹々と家畜が織り交ざったようなにおいは、母の伊豆の実家を思い起こさせた。汗ばんだ体は、ヒージャーへと続く緑の坂道を下る頃には涼しくなった。ヒージャーに着くと、風が吹いていて心地よかった。来て良かったと思った。海が美しく、リーフの境目がよく見えた。久高島もコマカ島もよく見えた。
バス停からヒージャーまでの道のりもいい。城跡というこんもりした緑の一帯には、テッポウユリやクロトンやらが神秘的に存在していた。蝶々やトンボもたくさん飛んでいた。赤ちゃん連れのヨン様似とも出会った。
帰りのバスの中で、イガイガした植物がズボンやバッグに付着しているのに気がついた。一瞬にして遠い日の気持ちがよみがえり、なにかが少しだけリフレッシュしたように感じた。