小布施の落雁をいただいた。
初めて口にしたときは、
その上品な味わい深さに目からウロコが落ちた。
それまでは落雁なんて、
おばあさんの食べるものだと思っていた。
初めて一人暮らしをしたのは、練馬の江古田だった。
駅の近くに、ナマコ壁の重厚な造りの蕎麦屋があった。
そこでは席に着くと、まず落雁を出してくれた。
漆かなんかの器に小布施の落雁ひとつ。
粋だと思った。
落雁を大事にいただきつつ、天井の高い店内を
ゆっくり見上げ(実際は違うかも)ると、
気持ちが徐々に鎮まっていく。
連れがいれば、熱燗をチビチビやりつつ蕎麦を待つ。
くーっ。いいなぁ。
しかし、ワタシもつくづくオヤジであるな。