今日はどんよりとした天気。寒いとも暑いとも言えず季節感が無いですね。
でも、今年初めて水の張られた田んぼを見て、ああ、やはり春だな…と感じるのはやはり田舎者でしょうか…?今日は作業場に機械刃物の研磨をお願いした機械屋さんが見えました。完成した椅子を見ながらしばし雑談。
今回完成した椅子は、無垢の木に木組みの技術を使って作った子供椅子(ベビーチェア)。これは身内からのオーダーで、ある意味「おまかせ」で作らせてもらった椅子です。
今回のこの椅子の製作は、たった1度きりの製作という視点ではなく、あえて収支の面を度外視して作った部分があります。まあ、椅子というのは一脚作るだけではなかなかペイしない物です。今回作った椅子は治具なども残してありますし、今後再び同じ椅子を作るときは今回の数分の一の手間で作る事ができますから、そういう面も考慮して、今回はペイしなくても、長い目で見て良いモノ、長く使えるモノを意識して作っています。
そして、以下、機械屋さんとの会話です。
機械屋さん「へー、この設備でよくやったねえ。これいったいいくらで売るの?」
僕「身内オーダーなんですけどね、○万円です。」
機械屋さん「え!○万円!!これなら△(○+2.5万円)円だよ。これならそれでおかしくないよ!」
僕「でも、ベビーチェアや子供椅子の相場はこのくらいですから、あまり高くても売れないと思うんですよね。」
機械屋さん「いやー。同じ椅子っていってもモノが違うでしょ?モノが!これだったら△円だなー。曲げ物(パーツに曲面を含む家具の事)で無垢でしょ?2日じゃこれは仕上がらんよ」
僕「そうですね〜やっぱ数をある程度作らないと厳しいですよね。」
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今回の椅子を見ていただいて、最初の客観的評価をして下さったのが今回の機械屋さんでしたが…。見る人変われば価格も評価も違う物です。値段の設定についても、僕が言った値段が正しいとは限りませんし、機械屋さんの言った評価が正しいとも限りません。ただ、適正値というモノはあるんでしょうね…
椅子一脚をとっても、いろいろな評価軸、それは素材であったり、デザインであったり、職人の技術、手間などなど。それこそ知っている人は知っている、わかる人にはわかる価値というものがあります。ただ、それを全て価格に反映する事はなかなか難しい事なんですよね。
僕も機械屋さんの言うような値段で仕事がしたいですよ、そりゃね。でも、そうはなかなかいかない。現実は厳しい。
しかし、そんな中でも良いモノを。そして、モノの良さをわかって頂けるような活動をする事が大事なんだな…ということを強く感じた春の午後でした。
今回の作品(椅子)に関しては、初の客観評価でしたが、正直「いくらで作ったの?」といわれた時は本当にドキドキでした。だって○円ですって答えて「こんなんでそんなにもらってんの?」とか言われたら…
いや、自分なりに自信を持って製品作りには取り組んでいるんですよ。それでも人の評価を受けるというのは、ある意味とっても怖くて、それでも知りたい甘酸っぱいモノなんです(そんな作り手お前だけじゃ!と突っこまれてそう…)。
でも、今日は良い風に見てもらえて良かったです。本当に素直にその事が嬉しい自分でした(作り手って単純♪)。