「ベニヤに関するあれこれ(6) ラワンベニヤのモノ作り(2)」
木のモノ作り
今日は納品で、お客様に作品を取りに来ていただいたのですが、コチラの場所がわかりづらく、先方には大変難儀をさせてしまいました…申し訳ありません<(_ _)>
今回のコトの原因は、よくよく考えてみると、一時の流行りで統廃合され、新しくできた町の名前にあったみたい…
ちなみに、現在の愛西市って名前、悪くは無いけど…好きにはなれない。
いや、今の名前がどうこうっていうより、以前の町の名前の方が響きが良くって好きだったんです。
「佐織町」
今は地図からも住所からも抹消されている。
ただ、愛知県の西の方の市だから「愛西」なんて言うより、余程、語感も響きも良く、なにより、その土地の「歴史」をも含んでいる地名です。
この地名に関するコトを話すのは長くなるし、今日の話題はそれじゃないから、この辺までにしますが…ベニヤに関するお話です。
「ラワンベニヤ」を使うメリットを、ここまでいろいろ述べてきましたが、
実際の「家具」や「商品」を作る分に、このラワンベニヤ、「デメリット」もあるんです。
いや、デメリットと言うより、ラワンベニヤを扱う上での「注意点」ですかね。
今日はその辺りのお話をしたいと思います。
ラワンベニヤに開けた穴(ウチの治具より)
ラワン合板をモノ作りの素材として使う場合、僕が思う何よりも厄介な点が2つ。
それは、フチの「ささくれやすさ」そして、「軽軟な材質」というコトです。
上の写真は、ウチの治具に使っているラワンベニヤに開けた穴の写真です。
フチがむしれて、汚くささくれているのがわかると思います。
ラワン合板は、素材の特性から、一定サイズ以上の穴をドリルで開けると、写真のようにフチがむしれてしまうことがあります。
この「むしれ」は、マルノコなどでクロスカットした場合にも「バリ」として発生し易く、簡単に、結構大きな「むしれ」が出るので、加工方法、用材に注意が必要です。
対策としては、そのような「むしれ」の出ない刃物、加工機械を使うコト、捨て板を活用する事によって「むしれ」防ぐ事ができると思います。
チップソーなどで切断する際は、あらかじめ、カッターや毛引きを使って、切れ込み線を引くのも良いかも知れませんね。
もう1つのラワンベニヤの欠点は「軽軟な材質」である事。
この欠点は、反面、「加工しやすい材質である」という長所でもあるのですが、ラワンベニヤはそのままの状態ではすごくキズ付きやすい、凹みやすい、という欠点になるんです。
僕の工房では使用する塗料によって、柔らかく、凹みやすいラワンベニヤの材質を改善しながら製品作りをする事によって対処しています。
僕の工房で使っている、水性ウレタン塗料のフレッシュアクアFは、この用途に関しては「ベスト」な性能を発揮してくれるコトが最近わかりました。
木地を研磨して仕上げたラワンベニヤにフレッシュアクアFを塗ると、「ウソォ!」と叫びたくなるくらい良く吸い込みます。
そう、それはまるでスポンジが水を吸い込むみたいに。
塗りすぎると、表面が塗装ムラになってしまうので、それだけは注意が必要ですが、この1回目の塗装で、木地が塗料を吸い込まなくなるまでフレッシュアクアFをしっかりしみこませます。
フレッシュアクアFは水性塗料なので、表面はかなり毛羽立ちますが、400番のサンドペーパーでササっと磨けば、この毛羽立ちは簡単に取れます。
そして、この上に再度、2度目のフレッシュアクアFを塗れば、ホニャホニャに柔らかかったラワンベニヤの木地が、しっかりと固まるという寸法です。
(※2度目の塗装は、もう「吸い込み」はしませんから、塗りすぎに注意して下さい。)
左 ラッカーのみ 右 フレッシュアクアF+ラッカー塗装
この、フレッシュアクアを塗る事のメリットがもう1つあって、
これ、着色塗装の下地作りにベリーグーなんです。
上の写真は、フレッシュアクアの下地の上にラッカー塗装した物と、下地なしに塗装した物を並べたサンプル板です。
右はくっきりツヤの載った塗装がきまっているでしょ?
このサンプル板、ラッカーを3度塗りしてしまったので色ムラは感じられませんが
2度塗りまでの段階では、フレッシュアクアの下地なしの方は、ムラムラでとても製品に使えたモンじゃありませんでした。色も水彩絵の具かクレヨンを塗ったみたいに「ぼや」っとしています。
ちなみに、下地ありの方は2度塗りでもしっかりツヤがのって、キレイに塗装が決まります。
ラワン合板は、木地色があまりさえませんから、着色仕上げをするのがむしろ良いと思います。
そんな訳で、今回はラッカー仕上げのサンプル板を作成しました。
長くなってきましたので、今回はここまでに…
次回も、もうちょっと、このベニヤの「塗装」について、お話をしたいと思います。