英題…The Last of Jung-mu Martial Arts Hall 製作会社…Tae Chang Enterprises Co., Ltd 製作…パク・ジョンチャン 監督…キム・シヒョン 脚本…イ・イルモク 撮影…シン・ミョンユイ 音楽…キム・ヒガプ 審査日…1977(1976?)-12-30 公開日…1977-1-13 上映時間…110分 ソウル観客数…不明
ドラゴン・リーこと巨龍の映画デビュー作にして大怪作!デビュー作からしてタイトルに
“最後”がつくとは縁起でもない。ハッキリ言ってこの作品はあの名作『ドラゴン怒りの鉄拳』を学芸会的ノリで茶化した
悪質なパロディ映画である(笑)。今回はオリジナル版により近いノートリミング・長尺版からのレビューであるが、『The Real Bruce Lee』に収録されていた短縮バージョンと大差ない印象なので特筆すべきものはない。
さて、主役を演じる巨龍だが、うっかりすると『燃えよドラゴン』のリー先生と見まがいそうで悔しい(泣)。しかし、よ〜く見ると
おもいっきりデフォルメに失敗したリー先生の3等身フィギュアってな感じで安心する(笑)。別にリー先生のモノマネしなくてもいいのに、アクションの度に“ホイ〜ッ”とか“ハニャ〜ッ”とか奇声を発して見栄を切るのは勘弁してほしい。おまけにワイヤーで吊られて空を飛んだり、中国人の設定の筈なのに空手着を着てテコンドーの稽古をする
民族意識の無さだ。さぁ、みなさんはこの巨龍を生理的にどこまで受け入れることができるか?みなさんにとってこの映画が巨龍のホントに“最後の”映画にならないことを祈ります(笑)。
得体の知れない師匠・李芸敏のもとで武功の修業を終えた巨龍は懐かしい
場末の道場・精武館に帰って来る。しかしそこは悪辣日本人の手により
廃虚寸前と化していたのだった。また、兄弟子も日本人に殺され巨龍は早く
“怒りの鉄拳”を振るいたくて仕方がない。巨龍は精武館の門弟たちから日本人の溜り場を聞き出すと早速乗り込んで大暴れ!リー先生なりきりの巨龍に
殺意を覚えずにはいられない瞬間だ。巨龍にボコボコにされた日本人の大将・チョビヒゲ親父は激怒!因縁をつけに使いを精武館に送るが門弟総出で
返り討ちにしてしまう。使いを素っ裸にしチョビヒゲ親父のもとに送り届ける巨龍は逆に喧嘩を吹っかけて第2ラウンドに突入!!何かにつけリー先生の
モノマネをしたがる巨龍、今度は上半身裸の『燃えよドラゴン』スタイルだ。日本刀とは到底思えないヘンテコな剣を振り回すチョビヒゲ親父を精一杯のなりきり演技でやっつける巨龍…
大満足のようだ(笑)。やがて巨龍退治のため新しい刺客が送り込まれて来た。そいつの名は外国帰りの殺し屋で、
ごみ箱の蓋みたいな武器を得意とするキム・ギジュだ。キム・ギジュはまず謎の白装束(実は李芸敏)を血祭りに上げると李芸敏の娘を人質に巨龍を誘き出す。『怒りの鉄拳』の日本庭園のセットを1/10くらい
スケール・ダウンさせた日本人のアジト(部屋は畳6帖くらいか?…狭っ!)に乗り込んだ巨龍はエセ忍者軍団とのバトルの後、キム・ギジュ&崔旻奎の極悪コンビとの
お遊び対決だ(笑)。おや?最初はバカにして観ていたものの、一生懸命リー先生になりきってがんばっている巨龍を何故か応援したくなってきたぞ!う〜ん、これが
洗脳ってやつか?
悔しい!!

リー先生の写真を勝手に使ったトホホなオープニング・クレジット。

チョビヒゲ親父(右)VS巨龍の兄弟子!(『The Real〜』には未収録。)

この人たちに民族のアイデンティティは皆無だ…。(『The Real〜』には未収録。)

史跡のド真ん中で腕相撲するバカ2人!(『The Real〜』には未収録。)

時々吐き気を催すこの仕種(笑)。

“空手道”“武士道”…そして宙吊りのバカ!

“韓国悪役商会”の2人。喬宏=ロイ・チャオってるキム・ギジュ&崔旻奎。