その3では、中長期的な朝鮮半島の将来を論じます
金総書記、世襲断念か?・韓国メディアが報道
【ソウル=鈴木壮太郎】韓国の聯合ニュースは25日、中国・北京の外交消息筋の話として、北朝鮮の金正日総書記が子息への権力継承は困難と判断し、集団指導体制に移行する準備を進めていると報じた。
同ニュースによると、北京の外交消息筋は25日「金総書記は長男の金正男氏を後継者に指名したが、数年前に心変わりし、集団指導体制の導入を準備している」と語った。父子3代の権力世襲は名分がなく、北朝鮮権力層内部にも反対意見があるためで、特に経済再建に失敗した場合の批判を懸念、すでに軍部中心の集団指導体制を試験的に稼働させたという。日経新聞より引用
冷静構造の遺物である朝鮮半島の南北分断は、北に個人崇拝の独裁国家を誕生させ、現代まで存続しています
北朝鮮の国家としての安定は、金日成と金正日親子の個人崇拝を土台としています
神格化した首領は世襲が命取りになります
北朝鮮が強硬路線を撤回できないのは、金正日総書記の権力基盤が不安定であることが大きな原因です.そして、金正日の権力基盤が脆弱なのは、金日成という1人の神格化された強固な個人崇拝が、世襲による権力移譲を困難にしているためです
その上さらに次の世代に世襲するのは、実質的に無理です
ですから集団体制に移行するのです
しかし、これは北朝鮮の指導層における権力安定のために集団体制にするのであって、個人崇拝体制にどっぷり浸かってきた中間層や国民に対しては、集団体制で統制がゆむること必定です.
最近の北朝鮮は、市民の間に中国式貨幣経済が浸透し、体制維持にほころびが目立ちます.金正日という思想的支柱が崩れたら、一気にカオスに突入する危険もあります.
朝鮮半島は地政学的にどうしても大国の利害関係を受けやすく、朝鮮民族は中国に朝貢することで、自分たちの地位保全と安定を図ってきたわけです. 近代においては、中国の弱体化が著しく、この「中国朝貢主義」が破綻してしまい、日本の保護のもとで安定化したわけです
http://green.ap.teacup.com/kyusiro/56.html
すでに関係国は、「ポスト金正日」に向けて動いています
主役は中国です.
中国は「北朝鮮は歴史的に中国の一部である」との主張をして、金王朝後に北の領土が中国傘下に入ることの準備をしています
韓国は、朝鮮民族の立場から反発していますが、あまり声高には批判していません
むしろ、朝鮮半島を中国にゆだねることを歓迎したいそぶりです
歴史的に、朝鮮半島は大国の干渉を受けやすく、日清戦争も日露戦争も朝鮮半島の取り合い合戦です
小生は前記事において、米国のアジア政策における2つの潮流を図示しました
その対立は、そのまま韓国における盧武鉉派と保守派(親米派)の対立と重なります
朝鮮半島は中国と米国のどちらにつくのでしょうか?
そしてわが日本は、ポスト金正日において、どのような政策を展開すべきでしょうか?
北朝鮮は米国の敵視政策が緩んできたことに気をよくしていますが、中長期的には、潤沢な資金を投下してテコ入れしなければ、北朝鮮経済も国家も崩壊します
そして北朝鮮の崩壊は、そのまま韓国の崩壊も意味します
統一ドイツどころではありません
朝鮮半島が沈没します
ある日、金正日体制が崩壊して、大量の難民が発生した場合、中国は国境を封鎖して、自国には1人の難民も入国させないでしょう.
必然的に難民は韓国を目指します
盧武鉉大統領は、その覚悟があるのでしょうか?
朝鮮半島と民族の将来のためには、この機会を狙って北朝鮮にできるだけテコ入れをして、経済基盤を作っておくことです
中国も日本も欧米も北朝鮮の開発と発展に関心があります
それを拒んでいるのは、何を隠そう実は南北朝鮮の指導者自身なのです
まったくの皮肉です
拉致問題を解決して日本の協力金を確保し、中国式開放を少しずつ進め、軍隊の縮小と在韓米軍の撤退をセットにすれば、万事解決です
いまの北朝鮮は、米国とのパワーゲームに夢中で、中国の面子をつぶし、表面的な見栄の強い外交的成果ばかり求めています
盧武鉉大統領は「過去の清算」に熱心で、中長期的に朝鮮半島を安定化させるためのビジョンがまるでありません
むしろ、何があっても北朝鮮を擁護し、その行為が逆に朝鮮半島の不安定化を促していることに気付いていません(最近気がついた?)
朝鮮人も中国人も日本人も同じアジア人です
日本人は、
アジア人の自覚を促すような理念と行動を推進する必要があります
単独では困難でも、一部の中国人は協力してくれそうな兆しを感じます
温首相の訪日に期待します