2008/9/19
大変長らくのご無沙汰、申し訳ありませんでした。
8月に入り、失業保険など退職後の諸手続きがすべて終わり、更に、学校が夏休みに入ったので週一回の非常勤講師もなくなり、100%デューティーフリーの隠居生活に突入しました。
前半は、毎日30度を越す超真夏日に、ももちゃんと共にぐったりとしていましたが、しばらく本を読んでいなかったことに気づき、図書館へ行ってどっさりと借り出し、更には見当たらなかった本をインターネットで予約したところ、意外とすぐに確保の通知が届き、一時は山積みの本を必死で読む毎日でした。
若干、本末転倒ですが、しばらくは朝から晩までの読書三昧で過ごしていました。
平日に、いつでも図書館へ行ける、というのも「隠居生活」ならではのメリットですね。ただ、夏休み中ということで、小学生達で混雑していたので、いつでも来れる隠居爺は、冷房の恩恵にあやかるのは遠慮しておきました。
さて、9月に入り、ようやく熱帯夜に悩まされることも少なくなり、クラフトマンとしての腕が少しムズムズし始めた所に、ある絶好の素材を手に入れました。
昔から親しくしていただいている、先輩知人が所有する、熱海の山葵沢へ山遊びに行きました。
早速ももちゃんは、山葵の栽培をやめた清流に飛びこみ、お腹を浸して御満悦です。
で、渓流を少し下った所で、立ち枯れた木材を見つけました。
まだ小さな杉か檜が、台風などで上部が折れ、倒れた根元部分が長年清流に洗われたのだと思います。
木を輪切りにした断面に見られる、中心部分の赤っぽい心材部分を残し、周囲の色っぽい部分は腐って流されてしまったのでしょう。
白っぽくてザクザクの朽木を拾って持って帰ったわけですが、これを、いわゆる「流木の置物」に仕立上げてみようと思い立ったのです。
表面の白い部分はざくざくで、手で持つとボロボロと壊れますが、実はそのすぐ内側は心材で、これは硬くてしっかりしています。
そこで、金属ブラシを使って軽く磨いてみました。
表面の泥や、割れかけた表面部分がわずかに取れるだけで、ほとんどが心材です。
そこで、バーナーで表面を焼き、新聞紙でごしごしと擦ったところ、なんと心材部分が艶々、見事な「流木の置物」に変身していくではありませんか。
もちろん、かなりの力で、何度も何度も、ゴシゴシ、ゴシゴシ、ゴシゴシ、ゴシゴシ、ゴシゴシと磨かないと、艶は出てきません。凸凹の窪み部分は、小さく畳んだ紙でチョコチョコと擦ります。
それでも、腕が上がらなくなるくらい頑張ってみると、自分でもまったく予想しなかった見事な「流木の置物」が出来上がりました。
そして、ピカピカにする秘密は、私の手の油なんです。
「いいねー、良くできたねー」と自画自賛、満悦に浸りながら、手の平でごしごしと擦っているとどんどん艶が増し、高級品に昇格して行きます。
そして、概ね完成したのですが、今度はこれをどうやって飾るかが問題です。
そう、「置台」が必要なんです。
「坪ちゃん」という近所の親しい大工さんが、ときどき置いて行ってくれる端材の中から使えそうな木切れを選び出して、作っちゃいました。
でも、ものすごく苦労したんですよ。
通勤していたら、こんな閑なことは絶対にできない!
最初は、Y字型の支えを2本立てるだけのつもりだったのに、「流木の置物」がガタガタせず、決まった角度にピタッと収まるよう、流木の下面の形にきっちりと合わせて削り出したのです。
我ながら、「アホなことやってる」と思いながらも、暇があるのでついついやってしまうんですね。
これまたあり合わせのカラーニスを何度も塗り重ね、合板の断面が見えないようにしたわけですが、写真では判らない塗ムラをなんともできないまま、ここまでのこだわりで気力を使い果たし、「まっ、いいか!」と。取り敢えず「完成」にしてしまいました。
いやー、商売だったら絶対にやってられないけど、「隠居の手慰み」なればこその、こだわりで出来上がった、我ながら思いもかけない、「大満足」の作品でした。
他にもいくつか関連作品があって、順番に紹介していきますので、期待していてくださいね。
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