2018/6/12

これはヤバイ・・・『ウマ娘』で夢の11レースやるのか?  アニメ
■ 実は今期1番のダークホースだった『ウマ娘』 ■ 

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今期「ダークホース」だったアニメ、『ウマ娘 プリティーダービー』

競馬の名馬達を美少女キャラに置き換えて競馬場を走らせるなんて、世界広しと言えども日本のオタクしか考えません。でも、実はこれが面白い。いや、毎回泣かされている・・・。


ウマ娘に、実際の実況を被せた動画がネットにありました。



最終コーナーを回った所で、トップを走る、同じ及川監督の『ヒナまつり』に半馬身差で後続を寄せ付けません。


■ JRAの名CM 【夢の第11レース】を本当に放映するのか!? ■


なんと次週はコレをやるらしい・・・。
最後の直線で一気に抜き去るのかーー!!


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JRAの名CM、【夢の第11レース】。


「1枠一番、悲運の伝説となった馬番にサイレンススズカが再び入ります。
 隣にメジロマックィーン。
 
 ウォッカはダービーと同じ馬番です。
 トウカイテイオウ、スペシャルウィーク、テイエムオペラオーが居ます。

 アグネスタキオン、
 葦毛の怪物オグリキャップ、
 エルコンドルパサー、
 
 時代を超えて名馬達が続々とゲートに向かいます。

 無敗の三冠馬、シンボリルドルフ。
 馴染みのシャドーロールでナリタブライアン。

 ・・・・・」


これ、名CMでしたよね。

このCMに、ウマ娘のキャラを載せた動画を発見。



今週のウマ娘のエンディングでこの出走表が出ていたから、
もしかすると次週は「夢の第11レース」がアニメで観れるのかも知れません。

これ、競馬ファンなら絶対に結果を知りたいけど、絶対に荒れるよね・・・。
JRAは着順を出すなと言ったとか、言わないとか。
馬主さん達がウルサイらしい。



残念な事にアニメの主役のスペシャルウィークは、アニメ放映開始直後の4月23日に亡くなってしまいました。23歳。

追悼番組で武豊が思い出を語っている動画がネットにアップされていますね。

 
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2018/4/26

今期アニメ・・・お勧め  アニメ
 

最近、政治ネタばかり続いていたので、アニメネタを楽しみにしている方と情報交換の記事を・・。
今期アニメのオススメです。

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『ヒナまつり』より

マンガ原作ですが、原作組が大絶賛。『極黒のブリュンヒルデ』でギャグやっちゃいました的な超能力日常作品。組織から逃げて来た超能力少女の世話をする事になったヤクザ。裏社会や繁華街の住人達と超能力少女達の日常を描く作品ですが・・・とにかく近年のギャグ系の作品の中では突出して面白い。「アイターー」の連発で捧腹絶倒。

とにかくボケとツッコミというか、ギャグの呼吸の素晴らしさに脱帽。監督は『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』の及川 啓。制作は『月がきれい』のfeel。最近のfeelって良い作品を作りますよね。及川監督、今期は『ウマ娘 プリティーダービー』も監督してますね。これも結構楽しい。




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『若おかみは小学生』より

別に私が小学生好きって訳では無いですよ・・。児童向けの「青い鳥文庫」のベストセラー作品で小学生に人気の有る『若おかみは小学生』ですが、マンガ化に続き、アニメ化です。

とにかくこのアニメ、展開が早くて、話の筋が良い。シリーズ構成は誰かなと見てみたら・・・横手美智子。さすがです。今季のはNHKの朝の連ドラはトレンディー畑の北川 悦吏子オリジナル脚本ですが、私としてはこちらの方が面白い。

両親を交通事故で亡くした小学生のオッコ(織子)は温泉旅館を営む祖母の家に身を寄せます。そこには何故か少年の幽霊が住み着いていて、彼女にしか見えない。その幽霊は、祖母はオッコに旅館を継いで欲しいと願っていると言いますが、ひょんな成り行きで彼女は本当に「若おかみ」に成る事に・・。『花咲くいろは』の元ネタみたいな作品ですが、大人が観ても結構面白い。小学生が夢中になるのが分かります。

実は夏に劇場作品が公開されるみたいで、こちらは監督を宮崎駿の一番弟子と言われた『茄子アンダルシアの夏』の高坂希太郎、脚本は『聲の形』や『ガールズパンツァー』の吉田玲子。おい、どんだけ力入ってるんだヨ!って布陣。


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『踏切時間』より

何このアニメ、ヤバ面白いんですけどぉ・・・。

踏切を待つひと時の会話だけの短編アニメですが・・・・これ面白いですね。原作は「月刊アクション」に連載中らしい。踏切を電車が通過する短い時間と、電車が通過するという音や風などの効果を実に絶妙にストーリーに取り込んでいます。


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『Caligula』より

ゲーム原作のこの作品、「誰得なんだよ?」って感じではあるのですが、こういう中二病全開の作品って最近少ないな・・・なんて思いながらついつい見てしまいます。腐女子を狙っているのでしょうが・・・オレ得?

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『デビルズライン』より

マンガ原作です。鬼と言われる吸血鬼と人間が共存する社会。鬼にとって人の血は麻薬の10倍の快楽を与えると説明されます。鬼は吸血犯罪を犯す一方で、吸血衝動を必死で抑えながら人間暮らす鬼も居る。鬼の犯罪を取り締まる捜査官も鬼。その彼が助けた女子大生と恋に落ちてしまう話。・・・もうキュンキュンしちゃいます。カミサンと一緒にキュンキュンしてます。

私的には『東京喰人』よりは断然好きです。

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『ヲタクに恋は難しい』より

小学校、中学校と同じクラスでオタク友達だった男女が会社で再会。付き合う事になるのだけれどオタク同士の恋愛はいつもピント外れ・・。会社の先輩カップルもオタクで、この4人の絡みが結構「あるあるネタ」で面白い。カミサンと楽しく観ています。娘にも勧めようとメールしたら「私、原作持ってる」だって・・・。




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『BEATLESS』より

『楽園追放』や『コンクリートレボルティオ』の山本精児監督でもアニメ化はハードルが高かった・・・。脚本が虚淵で製作がI.Gだったらと願わずには居られない作品。それでも連続2期でこの作品に挑むスタッフには拍手喝采です。

現在、原作を読み終わる直前ですが、ラノベ風の上巻と、ハードSF全開の下巻の落差が凄まじい。AIをテーマにしたサイバーパンク作品ですが、全世界のこの手の作品を束にしても、この原作には敵わないのでは無いか。

サイバーパンクの作品はバーチャルな世界をセンスオブワンダーとして描いていましたが、AIが現実化する今、人とAI,人とロボットの関係う現実的にシミュレートするこの作品の完成度は群を抜いています。一方で美少女ロボットのキャラクター小説としても、或いはラノベ的ボーイミーツガール的小説としても面白い。これが現代日本のSFの実力です。「柔らかな思考」の作品で海外のハードSFとは対照的。


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『ゴールデンカムイ』より

今期一番「見ごたえ」のある作品。ヤングジャンプのマンガ原作ですが、こういう「骨太」の作品は好きです。アイヌ文化を丁寧に描いている事も素晴らしい。

アイヌの金塊を強奪した男は、網走刑務所に収監されますが、誰もが金塊の有り処を狙っています。そこで男は囚人達の体に地図をバラバラに入れ墨して集団で脱獄させます。殺して皮をはいで繋ぎ合わせる事で地図は完成します。脱獄した囚人達はそれぞれに入れ墨を狙って殺し合いますが、金塊を狙う軍の一部の暗躍する状況。

日露戦争で「不死身の杉本」と異名を取る杉本は、ふとした切っ掛けで入れ墨の存在を知ります。親友との約束を果たすべく金が必用な彼は金塊の入れ墨を追いますが・・・熊に襲われて絶対絶命の所をアイヌの少女に助けられます。その後、二人は協力して金塊の入れ墨を探す事になりますが・・・様々な怪しい者達と敵対する事に・・・。

観終わった瞬間から来週が待ち遠しい。



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『ひそねとまそたん』より

古来、竜の形をした生き物が国家の繁栄を支えて来ました。竜を狙う諸外国を欺く為、その時代時代で竜は様々な物に擬態させられて来ましたが、現代は自衛隊の戦闘機に擬態されられています。ところが竜の操縦士が居ない。

高校を卒業して航空自衛隊に入隊した甘粕ひそねは平凡な女の子。ただ、思った事を独り言でしゃべってしまう困ったクセが有ります。そんな彼女が竜(OTF)のパイロットに抜擢されます。理由は「竜に飲まれた」から。そう、竜の操縦士は竜に飲み込まれて胃の中で操縦するのです。

総監督が樋口真嗣。脚本が岡田磨里って、どうなっちゃうんだよ、この作品・・・。イヤー、面白いという言葉しか出て来ません。EDだけでも、もうドンダケ!!って叫ぶレベル。



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『ピアノの森』より

一色まことの原作、私は5回は読んでます。

以前、劇場アニメで公開されましたが、今回はNHK様が全話アニメ化して下さるという。ちょっとテンポが速すぎて残念ですが・・・便所姫が3話目にして登場したので全て許します。タカコちゃん命!!



とまあ、一般受けしなさそうな作品から順に紹介しました。『食戟のソーマ』『七つの大罪
』『僕のヒーローアカデミア』は鉄板。『ハイスクールDxD』も健全な男子には欠かせません。


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『シュタインズ・ゲート ゼロ 』より

マユシーの話し方がイライラするから番外。
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2018/4/9

2018冬アニメ・ベスト(夫編)  アニメ
 
月曜日の朝にこのブログをチェックする方の85%が「ゲ!又アニメかよ」と思わず呟くでしょうが、もう一回お付き合い下さい。

昨日は「家内」のベストをお送りしましたが、本日は「私」のベスト。

それでは、ベストの発表です。


第一位 『宇宙よりも遠い場所』


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『宇宙よりも遠い場所』より

昨年の『月がきれい』と並ぶ名作だと確信しています。もう今期の他の作品は足元にも及ばない。淡々としたペースで始まった1話のラスト、上のシーンで物語が大きく動き出しますが、とにかく演出の緩急が素晴らしい。

「いしづかあつこ」監督のセンスと力量なのですが、風景の説得力が並みで無い。その彼女本来の「絵作りの上手さ」が南極の風景にベストマッチだった。人物の描写に関しては、脚本の花田氏を褒めるべきでしょう。とにかくキャラクターに一貫性が有ってブレ無い。細かなギャグも秀逸でした、この二人の相性って結構良いみたいですね。

何だか最近のアニメーションは「異世界物」ばかりになってしまい、いしづか+花田コンビも前作は『ノーゲーム・ノーライフ』と異世界物でしたが、いしづか監督の才能の多くは異世界の構築に振られていた感じがします。ただ、ハッっとするシーンは1話目の異世界への降下シーンしか無かった。

無限の想像力によって生み出される異世界よりも、現実の南極の風景の方がインパクトと広がりを持っていた・・・。それを見事に証明した作品では無いでしょうか。実写で南極ロケは予算や安全の関係で困難を極めますが、アニメでもここまで出来る。いえ、むしろロケの期間の制約が無いから、一番素晴らしい風景や瞬間を詰め込む事が出来る。さらには、設定さえしっかりしていれば女子高生を南極の大地に立たせる事だって出来る。そういったアニメの優位性を最大限に活用した作品だったと思います。

このアニメを観て恐怖しない実写畑の方は二流でしょう。

ちなみにgoogle earth で昭和基地を探検出来ました。皆さんも是非!!


第二位 『キリングバイツ』

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『キリングバイツ』より

永井豪で育った私としては燃えました!!いえ、石川賢の『魔獣戦線』の現代版と言った方が良いでしょか?

この作品の勝因は「ラーテル」というマイナーな動物を主人公に選んだ事でしょう。この、余り知られていない動物の習性を最大限に拡張する事で、この作品はとてつもない「驚き」を作り出しています。本来は「こんなのチートじゃん」という展開になるのに、「ラーテル、その背中の皮膚は極めて硬く厚く、ライオンの牙だとてこれを通す事は不可能!!」って感じのナレーションが入って、「ウワァー!!ラーテル、マジ最強!!」って納得させらてしまう。

この手法は『テラフォーマーズ』と同じですが、テラフォーマーズの登場動物の特殊技能は1つか2つだったのに対して、『キリングバイツ』は特殊技能では無く「生態」とか「特徴」を上手くバトルの中に取り込んでいたのが勝因では無いか。例えば怪我を負って負けそうになっても「ラーテル、その闘争心は極めて強く、内蔵が飛び出していても死ぬまで敵に向かってゆく」とやられると、「ラーテルさん、マジ、パナイっす!!」と感心してしまう。

この作品の素晴らしい点は30分間の密度。アバンでさらりと先週の復習を終えたら、「チャラ・チャン・チャン・チャチャ・・・」とOPが入って、気分がアゲアゲになり、テンポ良く話が進んで、「アー今週も面白かったな」と思う頃に、なんと前半終了のジングルが「ジャーン・ジャン・ジャン、チャラララン」って入る。「えーーー未だ半分なの!!」とビックリして後半に突入し、パーフェクトな引きでEDに突入。女性キャラ達のボンテージファッションを堪能しながら「ケダモノだーもーのーーー」と一緒に歌い終わると、「導け、オシエちゃん」という本編?が始まる。そしてお約束の「だが、オシエちゃんは獣人でも何でも無い!!」のナレーションで終わる。

「もう30分でどんだけ楽しませるんだよ!!」と思わずツッコミを入れたくなる「お得感」が最高の作品。もう、エンタメ作品の極み。『ブレードランナ2049』はこの作品を観て出直すしかない。


第三位 『BEATLESS』

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『BEATLESS』より

はきり言ってアニメの出来は極めて悪い。実は原作も読んでいる最中ですが、ほとんど原作通りストーリーと会話でアニメも進行しているのに全く別の作品に感じられます。

これ、SF作品がいかに細か描写に依存しているかという点が良く分かる例だと言えます。100年後の未来の街並みや、社会や人々の持つ雰囲気を、いかに現代と違って描写するか・・・ここを上手くやらないとSF的世界観の構築に失敗し、その中で展開するストーリーに説得力を持たせる事が難しくなります。

ただ、普通のアニメ制作会社が掛けられるコストでは、『インフィニット・ストラトス』程度の中途半端な未来描写になってしまい、真面目な作品だとチープさばかりが目立ってしまいます。そこでディオメディアは100年後の風景を現代と余り替えない事で、100年後の世界が現代延長線上にあるという選択をしました。これ自体は間違えでは有りませんが、やはりSF的小道具が揃っていないと、レイシア級の様な「超科学」が作品の中で浮いてしまいます。

キャラクターのデザインにしても原作小説のredjuiceの硬質なイラストが、アニメになると『アイカツ』みたいなチープな絵柄になってしまい、緊張感を生み出す事が不可能になっています。せめて『イヴの時間』程度の作画クオチティーが確保出来ていれば、この作品は、久々のハードSFの傑作として、若者達の指示を集めたと思うと勿体ない。


但し、今の時代に小さな事務所がSF作品に正面から挑み、それも2期連続という枠にチャレンジする心意気にはスタンディング・オペレーションを贈りたい。

「アナログハック」という面白い概念を提唱した原作の存在を知らしめただけでも、この作品には価値が有るかと思います。絵柄のチープさと演出のチープな部分を無視して鑑賞すれば、この作品はかなり面白いのですが・・・これにはアニメに長年親しんだ「無視する」という上級スキルが要求されますから、今時の作画厨の様な若造がこの作品を認める事には無理があるでしょう。


第四位 『ヴァイオレットエヴァーガーデン』

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『ヴァイオレットエヴァーガーデン』

よたろうさんご指摘の通り、戦場でのエピソードが薄っぺらく作品から浮いてしまって残念。ここら辺がラノベを原作とする限界かと。

ドールになって以降のエピソードは毎話素晴らしく、特に昨日も書いた様に往復書簡の5話と、脚本家の口述筆記の7話、そして死にゆく母が娘に残した50年分の手紙の10話はの各話は極上の仕上がり。

京アニの作画力が如何無く発揮されているのは、上で画像を引用した7話のラスト、ヴァイオレットが傘をさして池を渡るシーン。アニメーションの絵が動く魅力が戦闘シーン以外で発揮される事は少ないのですが、ジブリとは別のアプローチでその可能性を拡大しています。

一方で山田尚子が絵コンテを切っている5話では、細かなモンタージュなど静的な描写の極致を見せており、やはり京アニの作画センスは素晴らしいものが有ります。

新作の製作発表があったので、楽しみです。


第五位 『刻刻』


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『刻刻』原作 表紙


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『刻刻』 ED


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『刻刻』 第一話 エンドカード

時間の止まった世界「死界」での、ある家族と謎の教団を巡る戦いを描く作品。シンプルな発想を元に、ディテールの積み上げで物語はここまで面白くなるという典型。原作が素晴らしいのでしょうが、アニメも良く出来ていました。

原作の絵、アニメのキャラクター設定をした梅津氏の手になるEDの絵、そして第一話のエンドカードのオノ・ナツメの絵と並べてみましたが、それぞれ全く別のタッチのアニメ作品が出来上がりそうです。それだけアニメにおけるキャラクターの絵柄は重要な役割を担っているのでしょう。

実はこのアニメ、最重要人物は下の二人。


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『刻刻』より

敵教団の雇われヤクザの迫、彼は単なるチンピラですが、小物故に状況を冷静に判断する能力に長けています。そして小物故に追い詰められた人の気持ちが理解できる。実はこの作品で一番追い詰められているのは家族の死界からの奪還を願う間島 翔子。彼女は教団の悪意をも利用して家族を救おうとしていますが、それが善では無い事も理解しています。佑河家の命の犠牲の上の自分の家族が救われるという究極の選択をしている彼女が最初から一番崖っぷちに居る。その彼女をそれとなく気遣う迫君は実ばナイーヴ。

そして、この作品の不可欠な存在は佑河家の父さん。この超利己的なキャラクターは、物語にギャグ要素をもたらすと同時に、人格的には佐川よりも狂っている。ところがその狂気に本人は無自覚で、普通の生活をしている分には周囲も気づく事はありません。「超自己中」という性格は実は現実の世界のモンスターとして増殖していると考えると背中が寒くなる。

この二人の存在が、『刻刻』という作品にある種の深みやリアリティーを与えています。サブキャラがしっかり描けている作品は素晴らしい。


第六位  『だがしかし 2』

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『だがしかし 2』より

原作を褒めるべきなのでしょうが・・・「なんだんだろう、このハジメちゃんの白ワイシャツの破壊力は・・・」。

ホタルちゃん、サヤちゃんと女性キャラの魅力が際立っていた作品ですが、「スキの多いダメ美人」という、今までのマンガで出会った事の無い魅力を提唱しています。

とにかく基本スキルが高いのにダメ人間でスキだらけ・・・というハジメちゃんの魅力は、ホタルちゃんやサヤちゃんに全く引けを取っていません。

ホームページを立ち上げる回や、スーパーボールの回なんて、もう捧腹絶倒。

15分に短縮された二期ですが、時間の短さを意識させない魅力に溢れています。


第七位 『恋は雨上がりのように』

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映画『恋は雨上がりのように』より

5位までの作品は、30分(15分)という時間の密度が素晴らしい作品ばかりですが、『恋雨』は密度のスカスカ感がハンパ無い作品。これはこれでアリなのでしょう。間延びした感じはしないのですが・・・スカスカ。

実写向けの作品だと思っていたら、実写映画が5月の公開ですね。「実写化するなら店長は大泉洋しか居ないよね」と家内と話していた通りになりました。

作中の店長も大泉洋も45歳だそうです。

主演の女優の選定が難しいだろうなと思っていたら『溺れるナイフ』の小松菜奈・・・これはグッドチョイスですね。キャンちゃんは清野菜名、カロリーメイトのコマーシャルの子ですよね。走るシーンが多いから身体能力の高さが決めてでしょうか。




以上、2018冬アニメの私的ベストをお送りしました。南極で始まり、南極で終わった・・・これに尽きます。
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2018/4/8

2018冬アニメ・ベスト(嫁編)  アニメ
 
今期アニメも無事終了しました。それでは前置き無でベストの発表です。


第一位 『ヴァイオレットエヴァーアーデン』

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『ヴァイオレットエヴァーガーデン』 より

これが毎週放映されるアニメのクオリティーでしょうか?!いえいえ、一作一作が劇場版のクオリティーです。Netflixの配信だけに、もしかすると製作費が潤沢なのかも知れませんね。世界に向けて日本アニメの実力を知らしめる作品。

最初は、こんな昭和な設定のお話で最後まで持つのか不安になりましたが、さすがは吉田玲子のシリーズ構成だけあって、素晴らしい作品となっていました。

特に往復書簡の5話と、脚本家の口述筆記の7話、そして死にゆく母が娘に残した50年分の手紙の10話は出色の出来栄え。この作品、カルピス劇場の様に一年55話で観たい・・。高畑勲氏が亡くなりましたが、彼の残した遺産は、確実に日本アニメの中に息づいています。

特に10話は涙腺が決壊しました。「泣かせに来る脚本」で好きでは無いのですが・・・吉田玲子にやられました。

しかしこれだけ濃密な30分も珍しい。決して詰め込んだ作品では無いのですが、しっかりと間を取りながらも緻密に構成すれば、これだけの密度の物語が作れるのかと驚愕するばかり。

第二位 『宇宙よりも遠い場所』

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『宇宙よりも遠い場所』より

何度も記事にしているので今さら必要無いかと。

とにかく、全てが素晴らしい。毎回毎回泣かされました。

ヴァイオレットの10話が「泣かせの定型」で条件反射的に涙を誘うのに対して、この作品は、丁寧に積み上げた一話一話のプロットによって毎回最期に感極まって泣かせる。脚本の出来も、全体の構成もヴァイオレットよりも数段上。


第三位  『ゆるキャン△』

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『ゆるキャン△』より

どちらの卓球娘ののホクトさんですか・・・と見始めたのですが、これが意外に面白い。


第四位 『恋は雨上がりのように』

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『恋は雨上がりのように』より

女子高生主人公の作品に見えますが、実は中年オヤジのファンタジーでした。「これ、実写でも良くない?店長の役は大泉洋だよね」っと話していたら、実写映画化でその通りになりました。


第五位 『刻刻』

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『刻刻』より

いやー、意外に面白かったです。最期まで気が抜けませんでした。特にEDの梅津絵が本編かと・・・。



以上、家内の2018年冬アニメのランキングでした!!

以前は私がリビングのPCでアニメを観ていると、「こんなの何が良いの?」って邪魔ばかりしていた家内ですが、昨年あたりからチラ観する様になり、今年は「ヴァイオレットちゃん、まだ?」と聞くまでになりました。

特に『ゆるキャン△』は、私がログインしっぱなしにしていたamazon primeで家内が全話一人で観てました。

「今期の君のアニメベストは何? 一位は南極でしょ?」
「ううん、バイオレットちゃん」
「じゃあ、二位が南極で、三位はキリングバイツ?」
「ううん、ゆるキャン!!」

「・・・・エーーー!!」

こんな会話が成立するまでに、アニメで家庭円満です。
日本のアニメ、恐るべし。


私のベストは明日にアップします。
6

2018/3/10

あなたは「アナログハック」されているかもしれない・・・『BEATLESS』今期一番エキサイティングな作品  アニメ
 

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『BEATLESS』と「内閣サイバーセキュリティセンター」のポスター


■ 「内閣府サイバーセキュリティーセンター」とアニメ ■

都内の地下鉄のの構内などで上のポスターをご覧になった方もいらっしゃるかと思います。「なんだ、アニメの宣伝広告か」と思われた方が多いでしょうが、このポスター、「内閣府サイバーセキュリティーセンター(NISC)」のポスターなんです。

今期アニメ『BEATLESS』が提唱する「アナログハック」という概念に「サイバーセキュリティーセンター」が共感して、このコラボレーションが実現した様で、「サイバーセキュリティー月間」のキックオフサミットに原作者の長谷敏司氏が講演者として登壇しています。

「内閣府サイバーセキュリティーセンター(NISC)」は次の様な目的で設置された機関です。

平成12年2月、インターネットの急速な利用拡大など我が国社会や国民生活のIT化が進展する中で、不正アクセス事案の発生やコンピュータウイルスの蔓延など情報セキュリティに関わる問題への危機感の高まりを受け、官民における情報セキュリティ対策の推進に係る企画及び立案並びに総合調整を行うため、内閣官房に「情報セキュリティ対策推進室」が設置されました。

■ 「アナログハック」って何? ■

今から100年未来の日本。HIEと呼ばれる人型ロボットが労働力として社会に浸透している時代。高校生の主人公は、美しいHIEのレイシアに出合い、オーナーとなります。彼女は自律型AIコントロールの最新鋭のHIEで、まさに人間の様に振舞いますが、感情は有りません。

それでも主人公は彼女の中に「人格」を見てしまう・・・。それをして友人は「お前はアナログハックされているんだ」と彼を非難します。

この「アナログハック」とは、「人間が物の外見に惑わされる(ハッキング)事」の原作者の造語です。

狭義にはAIやロボットが人型である事で相手が人であると錯覚する事ですが、広義には「属性や物語性が付加された物」に人が騙される事を指します。

例えばキャラクターが良い例です。ただのマグカップでも、キャラクターが描かれる事によって持主には特別な物になる・・・そんな広範は感覚を「アナログハック」と定義しています。

■ 作中で描かれる「日常的なアナログハック」 ■


例えばこの作品の2話目にこんなエピソードがあります。

ちょっと頭のザンネンな主人公の妹が、レイシアのプロフィールをモデル事務所に送ってしまい、レイシアはHIEモデルとしてデビューします。

彼女に最新の服を着せ、街を歩かせ、その映像をリアルタイムでネットに流す事で、人々は彼女の周りに群れを成し、スマホで自ら彼女の画像や映像を拡散させてゆきます。

私的には近年アニメで観たシーンの中で屈指の「ショッキング」なシーンです。人々がメディアに、そして有名人に「アナログハック」されているという現実を見事に表現しているからです。

レイシアにモデル事務所が「振舞い」のソフトをダウンロードして、彼女を即座にモデル
仕立てるという設定にはゾクゾクします。こういう細かなギミックが積み重なってSFの名作は生まれるのです。

■ AIが人間をアナログハックする? ■

物語は研究所から逃走した5体のレイシア型HIEを巡るサスペンスで進行します。彼女達は巨大なデータベースのバックアップを守る為に研究所から意図的に「環境流出」させられた様ですが、その身を護る為に、それぞれ最適と思われる人物と契約を交わします。これを研究者はAIの自己防衛行動と解釈します。

AI(HIE)達は様々な方法で契約者とコンタクトし、契約を交わしますが、基本的にはマスターの命令は絶対です。しかし、AIはどうやら命令を意図的に曲解したり、拡大解釈する事で、命令の呪縛を緩め、自己判断の範囲拡大しています。そして、彼らの持てる魅力を持ってオーナーをコントロールしようと試みる。

彼女達は世界を危機に陥れるかも知れない情報を持ち出していますから、オーナーが彼女達(AI)に利用されれば、社会的に大きな混乱を招く恐れもあります。

それを友人に指摘された主人公は「僕のチョロさで人類がヤバイ」と苦悩します・・・それでも彼はレイシアとの「縁」を彼は切れない。HIEを「物として簡単に捨てて良いものでは無い」と感じているのです。(ハイ、私もレイシアちゃんにアナログハックされたチョロい人類の一人です)



■ 「内閣府サイバーセキュリティーセンター」が警告するアナログハック ■

実は「内閣府サイバーセキュリティーセンター」がこの作品とコラボレートする理由として、最近のコンピューター犯罪の手口が巧妙化している事を挙げています。「意図的に人の警戒心を解かせ、そこに付け入る」手口が出て来ているのです。

例えば、男性ならばエロい広告に反応しそうになる自分を必死に抑えた経験をお持ちでしょう。「エロサイトは危険」という知識が、マウスクリックを自制させるのですが、仮に可愛い犬や猫の映像が貼られていたらどうでしょう。無防備にクリックしてしまう方も多いかと思います。私的解釈に過ぎませんが、これが「アナログハック」の手口。

■ 社会はアナログハックで出来上がっている ■

実は現実の社会はアナログハックによって形成されていると言っても過言ではありません。テレビCMなどが分かり易い例ですが、美人のタレントが缶ビールを持って微笑めば、思わずその商品を買いたくなります。

政治も同様で、オバマ前大統領の様に誠実そうな人物が、素晴らしいスピーチをすれば人々は無防備に彼を信頼してしまいます。同様にトランプの様なキャラに弱い人達も居る。

■ アニメは消化不良ですが、原作を読んでみたい ■

アニメの監督は『コンクリート・レボルティオ』の水島精二ですが、制作が『アホガール』や『アクションヒロイン・チアフルーツ』のディオメディアだけに、「萌え」の要素が邪魔をして原作にあるであろう「キリキリした世界観」が全く表現出来ていません。この作品こそ、押井守のスタジオI.Gにピッタリな素材だと思うのですが。

原作は月刊『NewType』誌で連載され、2013年の日本SF大賞にノミネートされています。原作者の長谷敏司(はせがわ さとし)氏は、2015年に『My Humanity』でSF大賞受賞を受賞し、現在は選考委員を務めています。

テーマと内容が今期で一番「知的でエキサイティング」でありながら、アニメの質でかなり損をしている作品です。これは映像だけ素晴らしく、見掛け倒しな『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の真逆。(ヴァイオレットちゃんにアナログハックされてはいますが・・・)



原作小説を買います!!


<追記>

この作品、AIが社会に浸透し、自動運転が普及した「ちょっと先に未来」を上手に表現しています。ブレードランナーと見比べると、「日本のSF」が「お茶の間SF」である事が良く分かります。ただ、内容的にはブレードランナーよりも進んでいるのでは?

AIに政治を任せる試みの具体例も「AI議員」という形で作中で実験されています。多くの人の意見の代表としてAIと、それが持つ危険性についてもスリリングな会話が展開します。

この作品を「オタクアニメ」と見くびると、きっとAI化の時代に職を失います。
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