いつもその闘いは
「いただきます」
から始まる。欠席や早退者がいて揚げパンやデザート(フルーツやヨーグルト、たまにプリンなんかもデタ)が余った時なんかは特に緊張感が増す。
クラス内のルールで全てを平らげて牛乳パックをキレイに折り畳まないとこの「おかわりバトル」に参加する資格はないのだ。
そう、小学校時代の給食のお話し、オトナに「好きな教科は?」と質問されると決まって、「体育と図画工作と給食!!」と答えていたバカガキだった私は「おかわりバトル」の常連参加者であるのは必至であった。
「おかわりバトル」は“席替え”からすでに始まっている、給食が配られ、おかわりする“獲物達”は当然教室の前、黒板の目の前にあるわけだから席も前列の方が有利なのは明らかだ、しかし私は背が大きかった為、いつも後列だった、このハンデがいつもタッチの差で負けるのだ、時には少しでも有利になるように「いただきます」前から隠れて牛乳パックにストローを差しておいたり、パンや麺の袋を予め開けて取り出しやすくしておいたり…。しかし油断してはいけない、これをクチウルサい女子に見つかって「先生、033君がズルしてまーす」なんて告げ口されたらその日のバトル参加資格は剥奪されてしまう。
ライバルのH田君は前からニ番目程、私は最後列の六番目、欠席者が1人、メロンが一つだけ余ってる日なんかはいただきますの前から教室は戦々兢々な空気に包まれる、バトルの観戦者(クラスメートや担任の先生)もそんな日は緊張気味だ。
こんな日に剥奪されたらタマランので正々堂々と勝負、獲物が高級で数があると普段よりライバルが増えるので更に油断はできない。
「いただきます」の“す”の時点で牛乳パックにストローをさす、先ずは口内の湿度上げないとパンが喉を通らない、コッペパンに野菜スープ、ほうれん草のゴマ和えなど、味わってる場合じゃない、口に放り込んでは牛乳で流し込む、最後で牛乳がなくなると詰まるのでその配分にも気を使わなければいけない、周りを見渡す、食べるスピードが他のクラスメートと明らかに違うヤツがライバルだ、牛乳を飲み終わりパックをたたむ、用は捨てやすくするために小さくするんだけどこれも“クチウルサい女子”がジャッジしてOKがでないとおかわりの資格はない。
H田君を見るとまだ牛乳を飲んでいる、スープも残っているようだ、向かいのM本君もまだパンが残っている
“メロン争奪戦”の勝者は?
後編に続く…。