私は困った事に眉毛が薄いのだが、いや、別に困る事は無いが、
いつも一本だけ強靭な眉毛が左眉上方の同じ場所から生える。
はっきり言って人間の体毛と思えないくらい固い。
狸の毛で作ったブラシを触った事がおありだろうか。
誇張抜きであれと同じ固さなのである。
今日は図書館でカーマスートラと共感覚の本と建築技術の本を読む必要が有り、普段読まない故に読んでみるとなかなか興味深いそれらの本を読んでいた折、手に例の感触。
「こいつ、まるで凶器だぜ」と思いながらしばらくその固い眉毛をいじっていた。
数分後…
「例えて言うなら…これは凶器だぜ?」
とループ思考に陥りながら、
私は固い眉毛(ウエポン)のトリコじかけになっていた。
もう本の内容なんてどうでも良くなっていた。
私は徐々に引っ張る力を強めていった。
ふと、もの凄い快感が全身をかけめぐり、眉毛が抜けた。
思わず「あっ…」と声が漏れる。
隣の女子高生が私の下半身周辺に携帯を向けて、写メを撮っている。
ふと気付くと失禁していた。
眉毛にイカされてしまった。
あまりに気が動転して、
「長生きはしてみる物だ。」となぜか感動してしまった。
そんな私を横目でチラチラ見続けながら、
女子高生は素早く携帯を操作し続けていた。
恐らく昨今流行りの「学校裏サイト」に投稿する気であろう。
取り返しのつかない事をしてしまった(されてしまった)失意と
恥辱の極みであろうことか小生の愚息がサイバトロン状態からデストロン状態にトランスフォーム。マイケルベイも逃げ出すハリウッド級の逸物で女子高生の頭蓋を粉砕、図書カードを作って京浜東北線に乗り帰宅。
そばを茹でて夕食とす。
孫に会いたくなった。
東京都北区在住、80歳、和菓子職人

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