2009/11/1

読書日和B宮木あや子「花宵道中」  

不思議なことが起こった。

読み終わるまであと数ページというとき、
ふわっとお線香の香りがした。
この本は江戸の吉原の遊女たちが主役の連作短編集。
死んでしまった遊女たちへ、お盆にお線香をあげる場面が描かれていて。
そんなとき漂ってきたお線香の香りに驚いた。


この作家さんは、名前だけ知っていたものの読んだことはなかった。
山崎ナオコーラと同じく、たまたま読んだ雑誌の短編が面白かったので
気にはなっていた。
そしたら、この本が文庫化されていたので、即購入。

やはり、遊女を主役に持ってくると、話は幾通りも浮かぶのか。
それぞれがそれぞれの考え、生き方を持っていて、
どの遊女も同じようには見えない。
男に夢を見させているだけだと割り切っているものの、
ちょっとした女の隙間にそれは入り込んできて、結局女は夢を見てしまう。
そして、無残にもその夢は引きちぎられる。

あまりにもむごい話に気分が滅入る場面もあり、
好き嫌いが別れそう。
私は好きですけどね。
切な過ぎて夜中泣きながら読みました(笑)

最後の短編が、少し明るい感じで終わっているところが
せめてもの救いかな。


さて、夕方に香ってきたお線香。
本を読み終え、母に尋ねると
「さっき、お仏壇のお掃除をしたから」とのこと。
なぞは解明された。
偶然が重なった不思議に、ちょっとうれしく思った。
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