コモンズの悩み始まる  林とこころ

NPO苫東コモンズの懇談会で、Mさんが、「山のいつものフットパス沿いに

ボリボリが大豊作のところがあって、NPOのみんなに教えてあげようと

していたら、見知らぬ人に全部採られてしまった」「採った男に、このキノコは

ある人にあげるために、第1発見者のわたしがそっと残していたものだ」と

権利を主張したらしい。すると相手は、「山林は広いからまだまだあるよ。

心配いらない」みたいなことをうそぶいて林を去ったらしい。買い物袋二つの

ボリボリをもって。


 ついに来た。コモンズの悲劇だ。一定の広さの中に大勢が入り込むと、一人分の

分け前が減ってしまうというもの。これを邪魔されないようにするためには、

ある特定の権利をはっきりさせ(できれば登記)、縄を張るなり、警告を張り出して

公表せねばならないだろう。で、どうやって権利を認めさせる?誰に?

これが大変な話になる。


 なぜなら、コモンズは土地所有者の囲い込みをやめてもらって、不特定多数の住民、

地域の人々に開放するのが目的だった。フリーアクセスを認めてもらったのである。

「せっかく、わたしたちが手入れした林であるから、わたしたちにまず採取の優先権

をくれ」といっても、当初目的とNPOのミッションからみても、筋を通すのは難しい。


それなら、どうする。いつでるからないキノコを日々観察すればよい、ということに

なるだろう。まあ、そこで求められるのは第1発見者であり続ける努力だろうか。

これはつらい。でも正直なところ、これをするために、つまり第一発見者になって

独占するために人はしばしば林に行くといってもいい。 


地域の人々は、「近年、大島山林は、誰だか知らないが奇特な人(NPO)がいて、

いつの間にか林の手入れをしている。おかげでよくキノコが出る」という静かで

地味なうわさが広がっている、可能性が高い。


 話は戻って「見知らぬ住民のキノコ採り」、これはこれで実は悪いことではない。

ミッションから言えば喜ぶべきことなのだと思う。忘れてはならないが、わたしたちは

林の手入れのほかに、地域の人がキノコの食毒を見分けられるよう、食毒の判別会まで

サービスしているのだった。が、分け前が明らかに減る・・・。この割り切れなさに、

当分、自分で自分の首を絞めるような、気持ちをかく乱させられる人もいるかも

しれない。いよいよ、コモンズの悩みが始まった。
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雑木林&庭づくり研究室
http://hayashi-kokoro.com
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