「Joy Life Worksの塗装について(6)…オープンポアフィニッシュ」
塗装あれこれ
木の質感を残す塗装仕上げを目指す!でも、オイル塗装にはこだわらない!
というヒキで終わった前回でしたが。今回は、これの意味する所を説明します。
塗装方法には様々な種類がありますが、塗装面の種類によって分類すると、木地の表面に塗料の膜を作る「塗膜仕上げ(スムース・フィニッシュ、クローズポアフィニッシュ)」と、木地の内部に塗料を浸透させ、材料表面にはほとんど塗膜を残さずに仕上げる「オープンポアフィニッシュ」の2つに別けられます。
「塗膜仕上げ」に代表されるのは、なんといってもウレタン塗装でしょう。量産家具によく見られる、表面が樹脂でプラスチック状にコーティングされたあの家具の仕上げが「塗膜仕上げ」です。
そして、「オープンポアフィニッシュ」に代表される塗装方法がこれまで話題にしてきた「オイル塗装」になるのです。
オイル塗装を含む、オープンポアフィニッシュでは、塗料や目止め材で木の導管(木目)を埋めずに、塗料は浸透するものの、導管自体は開いた状態のままで仕上げます。その為、木の表面の質感(木目の凹凸や磨き上げられた木地の手触り)は塗装後もそのまま残るのです。
ここで、話を戻し、
「木の質感を残す塗装仕上げを目指す!でも、オイル塗装にはこだわらない!」
という塗装を考えてみましょう。もうおわかりですよね?
そう、
「オイル(植物性の物)以外の塗料で、オープンポアフィニッシュに仕上げる塗装!」という事です。
植物性オイルは
・天然材料を素材にしている。だから健康的♪
という長所を持つ半面
・低い耐水性
・低い防汚性
・低い耐薬品性
・硬い塗膜を持たない為、キズが付きやすい
・こまめなメンテナンスが必要
・乾燥に時間がかかる
etc…
…と、数多くの欠点も持っています。
木の質感を残し、健康性をアピールする為に「オイル」を使う。
しかし、木の質感を残す為だけなら「オイル(植物性の物)」を使わなくてもできます。
健康性を配慮するなら、植物性オイルにこだわらなくとも、有害物質を含まない塗料を採用する事で健康性の問題はクリアできます(たとえそれがウレタン系の塗料でも)。
それなのに、植物性のオイルをベースにした塗料を使う事にこだわる
その意味は…?
それは、植物性のオイルを使っています〜と言う方が、消費者に対して「健康的な家具」のイメージ。手作り感の漂う「工芸品」的なイメージを与える事ができるから。これが現実では無いでしょうか?
モノを売る。モノをアピールする。その為にはイメージは大事な物でしょう。
でも、イメージだけで、中身が無いモノ作りをするのは、自分はイヤだと思うんです。
僕が目指す木工の塗装方法というのは、あくまで「実際に得られる塗装面の機能」が大事なんです。
木の質感を残した塗装をする。その上で、塗装強度としてより強い物。より高性能な塗装方法、塗料を採用する。そう考えると、植物性オイルをベースにした塗料にこだわる必要は無いというのが今の段階の結論。これが僕のモノ作り、Joy Life Worksのモノ作り。
これから、Joy Life Worksでは、塗装仕上げの選び方は
オープンポアフィニッシュ
ウレタン塗装
着色塗装
という形式でもって、お客様にお話をさせて頂こうかと考えています。もちろんご希望に沿ってオイル塗装も喜んでお受けしますが、同じオープンポアフィニッシュなら、もっと違った、オイルより高機能の塗装面を作る塗料もお薦めさせて頂きます。
長々と続いた塗料話でしたが…
まだ続きます!
オイル(オープンポアフィニッシュ)編はとりあえず1度ここで切りあげますが…(まだ続くのか?)
次のテーマは、ウレタン塗装の誤解〜ウレタン塗装は木の質感を殺すのか?〜です。
続く