2006/5/1
前回はオイルフィニッシュの塗装強度の弱さなどについてお話しましたが、では何故、このように欠点のあるオイルフィニッシュを採用する作り手が少なからずいるのでしょうか?
オイルフィニッシュは自然素材である植物オイルを塗料に使っているので刺激物が無く(少なく)、人体や環境にやさしい塗装である。というのが1番ポピュラーな理由でしょうね。
しかし、あえて、僕が思うのはオイルフィニッシュの最高の利点は
「仕上げに専門的な高度な技術が必要無い。」
という点だと思うのです。もちろん、こだわりを持って、「高い完成度の仕上げ」を行う場合、そんな簡単じゃないやい!と言われる方もいるでしょう。
しかしですね、お手軽に仕上げながらも、それなりの見栄え、塗装強度(オイルで得られる強度)が得られるのがオイルフィニッシュの利点でもあると思うのです。簡易に行う作業、それこそ木工塗装などした事ない人でも、丁寧に作業をすれば高い専門技術無しでできる塗装。それがオイルフィニッシュだと思うのです。
ウレタン塗装の塗料なども、最近では低公害、水溶性ウレタン、環境ホルモンに対応した製品が続々と出てきています。これらと、オイルフィニッシュを比べた場合、塗装強度は確実にオイルフィニッシュが劣っています。しかも、刺激物が入っていない〜という、うたい文句の植物性オイルですが、実際に木工の現場で使用するオイルは、塗装が固まる速さを促進する「促進剤」という物を添加しているのが一般的です。こうなると、塗装成分を表示した場合に、どうしても「刺激物を低濃度ながら含む〜」という記述をせざるをえないんです(ちなみに促進剤の取り扱いは手袋をつけて行う事が推奨されています)。
塗装の説明にこんな記述があったら、例え低濃度だとしてもユーザー側は「じゃあ、ウレタン塗装とかとあんまし変わらないのでは?」と考えるのが自然でしょう。つまり、正直に「環境に配慮してオイルフィニッシュ〜」と言った後、さらに正直に「若干の刺激物を含む〜」と記述したら、オイルにした意味ってあまり感じられないんですよね。
逆に、このあたりの説明をあいまいにして、「自然素材を使った、人に優しい〜」などという抽象表現ででオイルフィニッシュを説明しているメーカーもけっこうありますよね(カタログなどで見たところの判断ですが)。
低刺激のウレタン。極少量ながら刺激物を含むオイル。この2種の安全性の優劣は正直、塗料メーカーの表示などを読んでもよくわかりません。ただ、はっきりしているのはオイルの塗装強度の方が弱いだろうね。ということなんです。
今回はオイルフィニッシュを褒める内容を書こうと思ったのに、気がついたらこんな結論に…。ちなみに僕はオイルフィニッシュ派の作り手です(^^ゞ この内容は(3)に続きます。今度こそオイル万歳の結論を出したいと思います。乞うご期待です (^^)
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