2006/5/4
木工の手工具の使い方、木の性質の見極めを習得する(僕が勝手に思うことですが)良い方法を紹介します。
まずは何でも良いです、木片と切り出し(鑿でも良い)を用意します。特に大きくある必要はありませんし、どんなカタチかこだわる必要もありません。自分の好きな形、キャラクターでもけっこうです。その木片に鉛筆でラフに下書きをして、その形を彫刻していきます。もちろん切り出し(もしくは鑿など)はしっかり砥いでおきます。
ある程度削っていくと、刃は切れなくなってきます。そしたら、また砥ぎなおして再び削っていきます。
カタチは自分で考えたテキトウな造形ですから、場所や形によっては木目が目切れしていたり、削る方向が逆目になる場所もあるでしょう。多分、木工経験の浅い方は逆目であることすらよくわからないまま作業を進める事になるのでしょうが、むしろそれが良いのです。
切れなくなった刃を何度も砥ぎなおし。木目に逆らった所の加工では木目にそって木の繊維がポロっと外れてしまうかもしれません。それでも、当初の目標としたカタチを作るべく、一心不乱に木と向き合います。
きっと、最初はあまりに手加工のみで彫刻する大変さにぺこーんとへこまされるでしょうね。多分、出来上がる形も賛嘆たる物でしょう。
でもですね、これをやると、木という「方向性のある素材」を効率的に綺麗に削る方法。刃を入れる向き。材料の(安全な)固定の仕方。刃物の砥ぎと切れ具合の見切り。などが体感的に、実感として理解できるようになります。「木の性質」を見極めた「道具の使い方」ができるようになります。
この訓練は、最初は柔らかめの散孔材を使うと良いでしょう。彫刻に向いたホオやカツラなどは柔らかく、比較的目切れにも強いので削りやすいと思います。
さらにもう一歩進めて、ブナやカエデなどの硬い材を使ってみたり、硬い上に環孔材であるナラなどを使って彫刻に挑戦するのも良いでしょう。最初から、このような硬材や目切れしやすい環孔材を使っても良いのですが、あまりに手工具を使う手の負担やうまく形にできない精神的な負担が大きいので、木工がキライになってしまう可能性がありますから、最初は無難にホオやカツラを使う事を進めます。
しかし、加工が困難な材でこの彫刻に取り組むと、このときはうまく加工できず、凹む事になるでしょうが、次に別の樹種、もっと加工しやすい一般的な材料を取り扱った時に、自分でも驚くほどに手工具の使い方、砥ぎや切れ味の見切りができることにびっくりするでしょう。
よく、砥ぎのやり方を勉強すると、砥いでばかり、刃の形を気にして、全然削ったり切ったりすること無く、延々と形を整える砥ぎに集中してしまいがちです(ちなみに僕の8分鑿が他のよりちびてるのはこの為です(^^ゞ )もちろん刃物の形を整える砥ぎも大事ですが、刃物の性質、切れるか切れないかの見極めは、実際使ってみないと身に付かないものです。
僕の実体験は、手加工でアリ組み加工を初めてやろうとした時に手近にあったナラを使って、あまりの加工の難しさ、できた形のひどさに完璧に自信を喪失した事です。しばらくして、再びアリ加工をする機会があったのですが、その時は比較的柔らかい散孔材(確かクルミだったかな?)を加工したのですが、全然綺麗に手際も(比較的)良くできたのでびっくりしました。
手工具(特に刃物)の使い方、そして材料の性質の見極めができるようになりたい!そんな方にはお進めの方法ですよ♪この連休、久々にこれに取り組みました。僕の今回のお題は絵本に出てくる「くまくまちゃん」です。材はナラを使っています。
コメントは新しいものから表示されます。
コメント本文中とURL欄にURLを記入すると、自動的にリンクされます。