チャールズ・ブロンソンを髣髴させるボビー・キムはそのワイルドな風貌とリアルなテコンドー・アクションが売りの本物の武道家だ。時折キャラが
山下タダシとカブリそうになるのがご愛嬌か

。アメリカの空軍士官学校でテコンドーの教官を務めていた70年代に韓国アクション映画の巨匠
パク・ウサン監督にスカウトされて韓国映画界にデビュー。その後、呉思遠の招きにより香港映画にも出演予定だったが諸事情により叶わず、彼の代わりに
ファン・ジョンニが出演することになったという。因みにボビー先生には若い頃リー先生=ブルース・リーと写った
ツーショット写真が存在する

。
さて、この『王龍』はボビー先生と香港から出稼ぎ出演の羅烈が共演した犯罪アクション作品で、映画の主役はどちらかと言えば羅烈。しかしアクション・シーンはすべて
ボビー先生に持って行かれ、鋭角的な蹴りをバンバン繰り出す場面やヘリコプター・チェイスと銃撃をかわす逃走場面がなかなかの見せ場となっている。悲しいかな羅烈さんの見せ場はラストの
“腸捻り出し場面”くらいか

。共演にはジャッキー映画でお馴染みのイム・ウンジュが復讐に燃える
盲目の女拳士に扮する他、見るからに
犯罪者顔した韓国悪役商会の面々(キム・ギジュ、パク・トンニョン、クォン・イルス、チョチュン)が名を連ねる。
かつて犯罪組織の秘密工作員として暗躍した羅烈は蛇やら鷲やらの
アニマル拳法の達人。刑期を終えてムショから出所した彼は街で妻が売春婦に落ちぶれていることを知り再び悪の道へ。一方、犯罪組織壊滅に乗り出した国際警察は
凄腕テコンダーのボビー・キムを韓国に送り込むが、実は羅烈とボビー先生は同門の兄弟弟子だった。そして羅烈には師匠の娘ウンジュ嬢を
レイプ&盲目にするという取り返しのつかない過去があった。ボビー先生は羅烈の命を狙い
盲目拳法を編み出したウンジュ嬢と再会、事情を聞いて心を痛めるのだった。
やがて羅烈は香港の犯罪組織の一員として日本人ヤクザの佐々木組と接触。しかし、佐々木組の暗殺軍団(キム・ギジュ、クォン・イルス、チョチュン)に取引の大金を奪わた上、ボスの情婦と一緒に囚われの身となる。あわや
首チョンパ!
というところへ秘かに捜査を開始していたボビー先生が乱入!!羅烈は命拾いをし一時休戦協定を結んで佐々木組共同壊滅作戦に乗り出す。炸裂するボビー先生の殺人キック!一発蹴ると2人は確実に殺せそうな威力だな。そして…羅烈の
ユルすぎるアニマル拳…ダメだこりゃ。トントン拍子に佐々木組の壊滅に成功した2人。そりゃそうだ、この映画の見せ場はボビー先生と羅烈の
因縁の対決なんだからね。しかし2人が対峙した場面で大量の落ち葉が舞い上がる演出を
ヤリ過ぎてしまいただ観づらいだけの映像にしてしまった

。ボビー先生は羅烈を必殺の蹴りで倒すと、亡骸を引きずり静かにその場を去って行くのだった。

出た!羅烈の必殺アニマル拳




“韓国のC・ブロンソン”

ボビー先生。

白熱のヘリコプター・チェイス

いつになくクールなイム・ウンジュ

にょ〜ん!

ドッカ〜ン!!敵のアジト大爆発

(ミニチュア)

ヤリ過ぎやで…
