こちらに来てすぐ『WICKED』というミュージカルを見に行きました。以前にトニー賞の授賞式をテレビで見てから、歌の迫力に押され(テレビなのに!)気になっていたのです。
あとはハロウィンなどでは魔女の仮装がお気に入り♪の私としては、衣装やグッズが気にもなっていた(笑)
最近、二度目を見に行ってきました。
かの有名な『オズの魔法使い』でドロシーがオズの国に迷い込む、その前の話。
『オズの魔法使い』は竜巻でオズの国に来てしまった主人公のドロシーが、オズの大王に「家に帰りたくば”西の国の悪い魔女”を退治せい」といわれ、脳みそのないかかし・ハートのないブリキの木こり・臆病なライオンと一緒に魔女退治の旅をする。無事に魔女を倒しドロシーは家に戻る・かかしは脳みそを・木こりはハートを・ライオンは勇気を、とほしいものを得て、みんなハッピー♪
・・確かこんな内容だったんではないか、、自信ない(^^;
というのも、私は子どものときにこの『オズ〜』が好きになれなかった。一方的な悪いもの退治、勧善懲悪みたいだなぁと感じてしまってとたんに興味が失せてしまったのです。オズの大王が実は詐欺師でした・・という結末にもどこか納得できないものを感じていました。
『WICKED』での主人公は二人。エルファバは緑色の肌に生まれ(母親の”オイタ”のせい)気難しい気性もあってかみんなに疎まれています。一方グリンダは金髪で社交性もあってみんなの人気者。この二人が同じ学校の同級生になり、それぞれ”悪い魔女””いい魔女”になるまでの物語が軸となります。
その中で、なぜかかしが脳みそを・木こりがハートを・ライオンが勇気を失くしたのかも描かれていました。三者とも”悪い魔女”の魔法でそうなったんだけど(ライオンはちょびっとだけ登場)、その経緯を見ると簡単に魔女が悪い!とはいえない。
オーケストラ席で観たので、歌と踊りの迫力が空気の流れで伝わってくる。その空気で鳥肌たって、自分の感情が揺れてくるのがわかります。
TVでチラッとみたのは第一部のハイライト”Defying Gravity”でした。「他人が好き勝手に決めたルールや限界ではなく、自分の直感を信じる」という歌詞は、女優さんの力強い声もあってわくわくしてきます。
グリンダが歌う”Popular”はみんなに好かれる人気者になるには?という内容で実は計算高いグリンダの性格がよくわかる、でもかわいくて茶目っ気たっぷり、思わず口ずさんでしまう曲です(歌の見せ場のわりにシーンそのものは地味な感じがして残念!)
見終わって、オズの国の人々の”悪い魔女”への感情は、実際には何の力もないオズの大王に頼りきる人たちの単なる逆恨みだと納得しました(笑)
最後には、グリンダは”よい魔女”としてオズで権威を持つようになったけれども、エルファバを選んだ婚約者のフィエロにはふられるし、オズの人たちは相変わらずお気楽・ご気楽・無責任だし、本当の意味でわかりある親友のエルファバとも二度と会うことはない。「孤独な人気者」です。
エルファバは身勝手な世間のルールではなく、自分の意思で生きる道を選ぶけれども、社会的には「死んだ者」として扱われ、日の目を見ることは永遠にない。二人の感情や立場を置き去りにして、オズの国はハッピーな日常に戻っていくわけです。
CDは即買い(^^)。GREGORY MAGUIREの原作本も買ったのだけど・・難しすぎです。辞書をひきひきやっと読み終わった。
当然かもですが、ミュージカルより詳細で深くておもしろいです(笑)
ちなみにこの続編の『The sun of the Wicked』も発売されています。
あと、この舞台のディスカウントチケットは少なくともブロードウェイではないものと思ったほうがいいです。超人気作品だそうで、当日は上演3〜4時間くらい前から劇場窓口に並んで、1時間半前に20人弱がオーケストラ席を買える、という感じです。
チケット購入をはじめ、公式サイトはこちら。
http://www.wickedthemusical.com/