本日、新潟基地救難隊の隊員がイラク復興支援活動のための交代要員として新潟基地を出発します。
私たちは早朝から、航空自衛隊新潟救難隊正面玄関で行動をおこなってきました。8名が参加。テレビや新聞もほとんど全社が来ていました。
基地では8時過ぎから出発式典が行なわれ、日の丸が掲げられ、君が代の音楽が流れました。
私たちは、自衛隊員に敵対するつもりではないこと、そして隊員が身を危険に晒すことも現地住民を傷つけることも、そしてそれを支えることにも反対である旨、静かに訴えました。
式典の様子は建物の陰でわかりませんでしたが、いよいよ隊員が出発するという時には、基地内の隊員が列を作り、応援団のようないでたちの隊員がエールをおこない、派遣隊員は他の隊員ひとりひとりと握手を交わし、そして車に乗り込み、基地を後にしました。その間中も静かに訴えを続けました。
今回の場合、派遣地域が空自の拠点のあるクエートかカタールということで、イラク現地に入るわけではないこともあってか、テレビで見た旭川基地の時などのような「悲壮さ」はあまり感じられず、日の丸の小旗や「黄色いハンカチ」も見られませんでした。
9時からは基地への申し入れ(基地を通して政府・防衛庁へ)をおこないました。玄関で担当職員を前に申し入れ書を読み上げ、若干のコメントや加茂市長の伝言も伝えて、手渡しました。相手側の対応も、きわめて紳士的だった気がします。特に、「皆さんの先輩である小池清彦加茂市長も、みなさんひとりひとりの身や気持ちを案じ、派遣には強く反対である」と伝えたときには、うなずいていたように思えました。
最終的な申し入れ文書以下に記します。賛同いただいた個人・団体名はここでは省略させていただきます。御参加いただいた方、お疲れ様でした。御協力いただいた方々、ありがとうございました。
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内閣総理大臣 小泉純一郎 殿
防衛庁長官 石破茂 殿
自衛隊のイラクへの交代派遣の中止と撤退を求める申し入れ書
混乱するイラク情勢の中、新潟市にある航空自衛隊救難隊の1名はじめ全国各地の自衛隊隊員が、イラクでの「復興支援活動」の交代要員として派遣されると聞きました。
新潟の隊員が派遣される地域は、航空自衛隊の拠点となっているクエートやカタールと考えられ、直接イラク現地入りする可能性は低いとはいえ、紛争地域の近傍であり、危険な任務の一端を担うことになり、また、イラクで反発を招いている占領軍事統治を直接間接に支えることになってしまうものであると言えます。
私たちは、当該隊員を擁する基地を抱える住民として、このような事態を憂慮し、新潟救難隊基地を通じて、政府・防衛庁に対し、自衛隊派遣中止と撤退を求める私たちの見解と要請を以下に明らかにします。
1.まず初めに、私たちは自衛隊の派遣には反対していますが、政府の命令を受ける個々の隊員に敵対するのではなく、今回派遣される隊員と同じ新潟市民・県民として、当事者や家族・関係者の気持ちに想いを馳せるとともに、隊員の身を案じ、「行って欲しくない」と心から願っていることを表明します。イラクでは米兵を中心に数百名の兵士が命を落とし、逆にまた占領軍兵士が多くの住民を殺傷しています。今回の派遣にあたり、戦地で身を危険に晒す当事者である隊員やその家族・関係者の気持ちを考慮しないまま、「どこが非戦闘地域かわからない」などと国会で無責任な答弁を繰り返しながらイラク特措法を強行採決によって成立させた小泉首相と政府関係者に、あらためて強い抗議の意志を表明します。
2.去る4月7日に発生した日本人拘束事件において、日本内外の世界のNGO、報道関係者、現地の宗教指導者などの懸命の働きかけによって、犯行グループはいったん解放を明らかにしました。しかし、米軍によるファルージャへの民間地域攻撃と、現地情勢を理解しようとせず、人命を軽視し、犯行グループを挑発するかのような日本政府の傲慢で居丈高な対応によって、事態は悪化し膠着状態に陥っています。混乱させた大きな原因のひとつは政府の対応にあり、これは反省されるべきであると考えます。
3.ファルージャでは米軍によって民間地域も包囲・攻撃され、住宅、病院、モスクのみならず救急車までもが爆破・銃撃され、すでに900名近い民間人が死亡したと報道されています。これらの行為は、民間区域を包囲し長期間抑留下に置くことを禁止するジュネーブ協定に違反する国際法違反であり、CPAの統治下で米軍と協力して活動している自衛隊にとっても不本意で不名誉な事態であり、日本政府は米軍に対し、これらの行為を止めるよう強く働きかけるべきです。
4.このような民間人への米軍の無差別で残虐な戦争犯罪がなければ、今回の拉致事件のような事態が生じた可能性は低く、日本が国内外の批判にもかかわらず米軍に協力し、自衛隊の派遣を強行することがなければ、日本人がターゲットになることもなかった、と言わなければなりません。「NGOは自己責任で」「他人に迷惑をかけてはいけない」などという論調がマスコミをにぎわせており、政府関係者も同様の発言をしていますが、現地に混乱と反発を持ち込み、NGOなどに比べれば非効率な援助活動しかできない自衛隊の強行派遣こそ問われるべきであって、こうした議論は本末転倒であると言わなければなりません。
5.派遣されている自衛隊の主力部隊が活動拠点としているサマワでは、つい先日もCPA本部や自衛隊宿営地に向けて砲撃が行なわれるなど、衝突が再燃しています。これはすでにイラク特措法で言う「戦闘地域」となっているものであり、特措法に基づく「活動停止」や「撤退」を決定しなければならない事態となっていると言わなければなりません。要員の組織的な交代は、自衛隊派遣の継続そのものであり、混乱に一層の拍車をかけることになることにつながります。派遣は直ちに中止され、現地に展開されている部隊は撤退されるべきであると強く要請します。
以上
2004年4月14日
有志一同