国民保護計画について、僕も関わって、学者、地方議員、平和運動団体、関係労働組合などの関係者でワーキングチームをつくり、さらに他の都道府県の策定状況なども踏まえ、県の素案に対して検討を重ねてきました。
その結果、この計画素案には、私たちの問題意識と基本的に異なる観点に基づく根本的な乖離だけでなく、「仮に『有事』を想定するとしても無視できない重大な欠落点や問題点」があることが明らかになりました。
私たちは、それらを含め、問題点の洗い出し、重要関係者からの聞き取り、他の地域での議論上京の検討、対案の検討などの作業を重ね、今回、各編・各章の問題となる項目ごとに対案や意見を明記しながら市民共同パブリックコメントをまとめるに至りました。
他の地域では弁護士会などが意見書を提案したケース、個別の問題について市民グループが提案するケースなどはあるが、このような形で包括的な市民共同パブリックコメントが作成されるのは、私たちが知る限り全国では新潟が初めてです。
<今回のパブリックコメント案の概要とポイント>
有事の際にも尊重されるべき基本的人権をの観点を各条項により積極的に盛り込んだ他、今回の提案内容の重要なポイントは以下の通り。
1.有事の際、国家の利益や「侵害排除活動」と、一般住民一人一人の利害や非難活動の利害とはしばしば矛盾することがあり得ることから、県はあくまで「住民保護」の立場に立つことを要請。
2.文民保護のために最も重要な国際人道法について、具体的に必要な課題や条項を提案。なお、同人道法については、消防庁のモデル計画でも本県の保護計画素案でも謳っている「戦時国際人道法の確実な実施」が、素案本編では具体策がほとんど検討されていない。
3.研修や教育において、過去から現在に起きている戦争や紛争の実態、その中での住民保護の必要性、国際人道法の重要性、平和教育、人権啓発などに関する課題を盛り込むことを提案。
4.「武力攻撃災害」と自然災害その他の災害とは本質的に異なる点があることを強調、そのにんしきの必要性を指摘。
5.原発、労働現場、JR、港湾関係者など、本計画素案で想定されている事態や関連施設に深く関わる当事者からの意見と現場から見た問題点や意見をできる限り反映。
6.人権侵害を監視する第三者機関を設置、「平時」から「有事」、また「復興」プロセスにおいての役割を明記。
7.さらに、保護計画で問題の残る点についてカバーするための関連制度・条例等の必要性も提案。
<この市民共同パブリックコメントの活用について>
県が素案に対するパブリックコメントを求めているように、私達自身もこの「パブリックコメント」に対する「パブリックコメント」を県民に求めていきたいと考えています。必要であれば意見をいただいて修正・追加して県に提出したいと思います。また、それぞれがこの提案を参考にしながら別途提案を作成していただくことも歓迎します。
以下が私たちの共同パブリックコメントです。
表紙
本編(国際人道法に関する資料含む)
があります。
苦心の作です。是非御覧下さい。
また、私たちの市民共同パブリックコメントは、このHPの他、
○
県平和運動センターHP
http://www8.ocn.ne.jp/~heiwa/
○
佐々木寛(新潟国際情報大)研究室
http://www.nuis.ac.jp/~shiroshi/
などに掲載済みもしくは掲載予定です。