(5/13 22:20、タイトル変更し内容を追記しました)

↑我々が3月に作成したパンフ(ダウンロードできます)。やっぱり「再開してはいけなかった」ですね。
2年前の中越沖地震以来停止し点検が続けられて来た柏崎原発が、ここでも何度か紹介した批判や反対の声の中、7号炉が先日(5/9)起動試験に入りました。
しかし、あっという間にトラブル。
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=158830
なんでも、「原子炉隔離時冷却系」が通常の操作で停止できない状態になったとの事。
冷却系に水を流す弁が開きっぱなし、ということです。流れっぱなしならまだしも、これが逆に重要な時に「開かない」ようになったらどうでしょう。単純なトラブルとは思えません。
11日、東京電力から地元自治体に来た連絡の中には「原因はよくわからなかったが弁に油を差したら動いた」旨の説明があったそうです。ほんまかいな!って突っ込みたくなるような話。しかも、そのうまく動いたはずの弁がその後また不具合が生じたとの事。
で、今日の新聞報道では
一部トラブルの経緯が明らかになりました。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090514k0000m040073000c.html
つまり、弁の取り付けミス!
しかも、なんだか、11日の自治体への説明とも微妙にニュアンスが違う。
ところが、今日報道されるような事実が明らかにされる前に、11日当日、早々と技術委員会の北村小委員長(設備健全性)は「重大なものではない」と何の根拠もなくコメント。東京電力も「想定内」発言。あんたら、あまりに無責任だろ。
だいたい、東京電力はこれまで、海底音波探査とか、超音波検査とか、他にもさまざまな最新鋭の機器と解析手法を用いて、技術委員会でもそのデータを誇らしげに見せながら、「安全」性を強調してきました。しかし肝心の部品を取り付け間違っているんだから話になりません。
最新の施設と最高の装置で癌の診断をしながら、手術中に切る場所を間違えるようなもの。
彼らのいいかげんさが端的に現れていると同時に、度重なる作業現場の火災と同様、管理が行き届かない複雑な下請・孫請・ひ孫請けの不安定雇用によって、巨大「最先端」技術が支えられているという、原発の根本的な問題が露になった事件とも言えます。
今回のトラブルは決して軽微なものでもありません。トラブルそのものは、弁の取り付け間違いですから、そのこと自体だけ見れば、コントロール不能なようなものではないし、彼らの言う「重大事故」ではないでしょう。
しかし、事故は軽微なトラブルを原因にして起こることも言うまでもありません。医療現場でも、点滴のコックの閉め間違いという「単純な」ミスで、人の命さえ危機にさらされます。原発冷却系の「弁」も同様。ミス自体は単純でも、それによる機器の挙動や反応が、さらに大きなトラブルを引き起こす可能性も否定できません。
「多重防護」があるから大丈夫、などと言う言い訳も通用しません。その「多重防護」をなす機器や装置、配管などの弁やボルト、接着や溶接のひとつひとつに、今回のような「単純なミス」が潜んでいる可能性があり、しかもそれらは今回と同様、見逃されている可能性があるのです。
ひとつミスが明らかになったと言うことは、その何倍、何十倍ものミスや不具合があると考えるのが科学と言うものです。
「
ハインリッヒの法則」というものもあります。重大事故は、その何十倍、何百倍もの軽微なトラブルや「ヒヤリハット」事象を背景にして起こる、というもの。
この巨大な施設に、このようなミスがたった一箇所であるはずがありません。そしてそれは、重大事故につながる「ヒヤリハット」のひとつひとつです。
こんなお粗末な仕事しかできない電力、そしてそんなお粗末な仕事にゴーサインを出す国や技術委員会の能力は、まったく信用することはできません。
私たちはずっと「再開してはいけない!」と警鐘を鳴らし続けてきました(→
「柏崎刈羽原発再開していけない21のQ&A」参照)。
やっぱり、「再開してはいけなかった」のです。
それどころか、軟弱な地盤、いいかげんな管理体制−。「建設してはいけなかった」と言うべきでしょう。
東京電力、保安院、安全委員会、恥を知れ!

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