4月1日から個人情報保護法が施行され、皆さんの周りでも、例えばカード会社から来る郵便の封筒の様式が少し変わったり、個人情報保護やその取り扱いについての説明書きが随所に見られるなど、目に見える変化が現れてきました。
この法律を巡ってはさまざまな議論がありましたが、しかし身近なところで意外な盲点が、しかも「自治体」を舞台にした大きな穴があることをご存知ですか?。
それが「住民台帳の大量閲覧制度」です。個人情報保護法よりはるか昔からある住民台帳基本法に基づき、法律上は「何人も」つまり誰でも、住民台帳を大量に閲覧できます。あなたの住民台帳も、誰かに頻繁に見られています。
この制度は、国の関連機関や企業などがDMの発送やアンケート調査などに利用されています。閲覧できるのは住所・氏名・性別・生年月日などいわゆる4情報のみですが、例えば新潟市内○○地区の20代、30台の若者をリストアップすることは容易。
閲覧できる情報に電話番号はありませんが、住所に該当する電話を調べれば(電話帳のソフトもありますので簡単)、特に固定電話を持っている「実家」に住んでいる若者にダイレクトに電話をかけ、さまざまな商売や、場合によっては詐欺まがいの商法に応用することも可能。実際、全国各地で10代、20代などへのDMが増えているようです。
先日も若い男性から相談がありましたが、自分のところへ不審な勧誘電話がよくかかってくるようになり、その会社を調べると新潟市の「大量閲覧制度」で調べた形跡が明らかになり(閲覧制度は目的以外の流用を禁じており、電話をかけること自体、目的外使用に当たる)、しかもよく調べるとその株式会社(閲覧の申請に使用された申請書に明記)は法務局で調査しても登記記録が無く、全くの架空会社であることが判明。
勧誘に乗っていたらどんなことになっていたか、想像に難くありません。表に出てこない被害が、水面下では頻発しているのではないかと疑わざるを得ません。
先日も名古屋で、この制度を悪用し母子家庭の世帯を選択して犯罪行為を繰り返していた男が逮捕されるという事件が起きました。
また、この制度はいわゆる「架空請求」の温床にもなっていると言われています。高齢者を選び出すことも簡単ですから、「振り込め詐欺」に悪用されている可能性だってあります。
新潟でもまだ具体的な被害のある事件にまでは発展していないものの、上記男性のケースのように、明らかに「虚偽」「架空」「目的外使用」「流用」の疑いのある事件が発生しているのですが、法制度上の制約もあって、市当局の対応はまだ不十分です(市も問題意識を持ってはいるのですが・・)
個人情報の保護が謳われながら、自治体がその漏洩の現場になっているというゆゆしき事態になっているのです。
ということで、次の議会のテーマの一つとして取り上げる予定。犯罪が起きてからでは遅い!