1月末に歩いた積雪のブナ林、
今頃になってですが、
あの日ラッセルした野地温泉から鷲倉の尾根にかけての雪景色の写真の整理がようやくできました。
折りを見て、何とか暇を見つけては、少しずつ整理したので、今回は思いっきり時間がかかってしまいました。
それでも、思い出に残る素晴らしいブナ林の雪景色だったので、そのままにしておくのはもったいないと思い、遅ればせながらブログアップに踏み切りました。
あの日は、新調したスノーシューで、ノートレースの新雪フィールドをラッセルしました。
今年は1月下旬になってから気温が低下して雪が降り続き、土湯峠周辺も厚い積雪となりました。
あの日は鷲倉で最低気温が氷点下12℃で最高気温が氷点下9℃。
斜面では厚く積もった雪で股下ラッセルを強いられ、大汗をかきましたが、稜線の霧氷を見て、その美しさに癒されます。
野地〜鷲倉の雪のブナ林は、平成13年の冬から毎年通っていますが、今年は久しぶりに素晴らしく冠雪したブナを眺めることができました。吹きさらしの稜線では樹幹に雪が凍り付いています。
遠く奥会津や岩手県、秋田県の山に登れば、さらに素晴らしい雪のブナ林を眺めることはできるのでしょうが、そちらの方面のルートも分からないし、単独行では危険です。
そして、地元福島の野地〜鷲倉の雪のブナ林を公開することも“ふくしま発信”につながると思い、今回、公開することにしました。
これから写真をご覧いただきますが、今回もスペシャル画像を用意いたしました。
写真をクリックいたしますと、960ピクセルのスペシャル画像が複数枚連続してご覧いただけますので、ぜひクリックして高解像度の画像をお楽しみください。
写真をクリックいたしますと、960ピクセルのスペシャル画像が複数枚連続してご覧いただけますので、ぜひクリックして高解像度の画像をお楽しみください。以下同じです。
新野地温泉「相模屋」さんの西側、ブナッ子路の入り口から入山しました。
ここからすでにノートレースの新雪ラッセルが始まります。
相当な雪の深さでした。
最初から困難なラッセルでした〜
左手に見えるはずの鬼面山も、雪雲に隠れていました。
相模屋さんの屋根にも厚く雪が積もり、
湯煙に暖かさを感じました〜
サラサドウダンの細い枝にも、厚く雪が積もっています。
目の前のブナの樹肌を目に焼き付けながら、
ブナッ子路の雪の上を歩みます。
雪深いブナ林の中を、一歩一歩ラッセルして歩みを進めると、厚く冠雪した枝のブナを随所に見ることができます。
独特のブナの樹肌を励みに、頑張ってラッセル。
最初こそ息が激しく苦しいですが、慣れてくると、
そう、クライマーズ・ハイのような感じになり、楽になります。
やがて、厚く冠雪したダケカンバ、
そして、雪をかぶってもたくましいオオカメノキの枝先が目に入ってきました。
樹冠を見上げながら進みます。
おなじみのブナの古木。
この古木は、新緑の季節も紅葉の季節も親しめる、素晴らしい樹形です。
そしても厚く冠雪した姿も素晴らしいです。
画面をスクロールしてご覧ください。
ダイナミックです。
ここまでがブナッ子路で、ここから積雪期にしか足を踏み入れることができないエリアに入ります。
そこは、無雪期はチシマザサが高く生い茂っていて、足を踏み入れることができないのです。
ここから鷲倉の稜線へは、ルートが示されているわけではないのですが、何年も通った森なので、樹木の形などの記憶を頼りにラッセルして行きます。
鷲倉への歩みを進めてしばらくすると、素晴らしく冠雪したブナの古木と出会えました。
積雪期にしか出会えないこのブナも、平成13年の冬以来、僕の記憶に刻まれています。
ものすごい冠雪です。
少し気温が上昇すると、この雪も落ちてしまいます。
氷点下9℃以下の寒い日だったので、この素晴らしい姿を眺めることができました。
ラッキーでした♪
良く見ると、枝先に、昨年の果実がたわわに実っていました。
昨年は数年に一度のブナの実の豊作の年だったのですね。
こちらのブナも素晴らしい冠雪の姿です。
そして、豪雪並みのブナ林。
厚く積もった枝の雪に見とれてしまいました。
雪のブナ林。
気温は氷点下10℃近いですが、独特なブナの樹肌を眺めていると、何かあたたかいものを感じてしまいます。
積雪期にここを歩くたんびに思うのですが、
雪原にブナの樹が立ち並ぶ姿は、何とも言えず、最高です。
少しずつ傾斜が急になってきて、空気も一段と冷たくなってきました。
樹冠の枝先も霧氷となってきています。
さらに雪深くなってきました。
ちょっとした吹きだまりは、スノーシューを履いていても膝上まで潜ります。
枝先に着く雪も多くなり、凍りついて、樹冠の上の方は霧氷です。
樹林帯から出ると、雪原が広がり、傾斜も急になってきました。
場所によっては股下まで潜る所もあり、
斜面を登るラッセルに息が弾みます。
それでも、目の前に鷲倉の尾根のブナを見ると、元気になります。
吹きさらしで氷結したブナの木々の並びがすごいです。
昇り龍の姿をした雪のオブジェ。
氷龍とでも言うのでしょうか?
鷲倉の稜線を吹き抜ける西風に吹きさらされて氷結した雪がまとわりついた樹幹のブナ。
これが標高1300mの尾根です。
氷点下10℃の世界です。
雪と風と氷点下の気温。
尾根のブナ林は氷雪を纏い、霧氷の世界です。
雪に覆われた鷲倉の尾根を歩きました。
雪上は凍り、硬くなっています。
カサカサとスノーシューの刃が凍りついた雪を刻む音が聞こえます。
そんな極寒の尾根で氷雪と霧氷がまとわりついてもなお生き続けるブナの生命力に感激してしまいます。
下山を始めるとき、周囲を見渡すと、
雪が降りしきり、モノトーンな雪原とブナ林の極寒の風景が視界に広がりました。
一見、人を寄せ付けないようなこの世界に足を踏み入れて、自分の身体がこの世界と一体になったとき、あらためて、生きることの厳しさを感じてしまいます。
その緊張感で、真冬の鷲倉の尾根に登ることの意義を感じました。
平成24年1月28日の記憶、
この記憶をいつまでも大切にしたいと思いました。
そして、この感想は、ここに登るたび、同じです。
今年も改めて脳裏に刻むことができました。