CODE-E 第12話 「破滅と再生のこと。」
脚本:佐藤卓哉、演出:吉本毅、コンテ:加藤敏幸、作監:大久保修・原田峰文・能篠理行
うん……。
そりゃぁ…無理だよね……。
全部収拾することなんて無理だよね……。
最終回です。
消えたはずの電磁波体質が復活してしまった千波美さん。
協力者であった光太郎とは、今だすれ違い状態のために助けを請うこともできず……。
サマースクール二日目。
「おはよー。寝ぼすけさん♪」
モモーイボイスでそんなこと言われたら、そりゃーもう立派な凶器ですわ。
とりあえず、全速力で録音できるボイス目覚まし時計を買ってきます。
『人魚と書いて任侠と読むきん!』とのランダム再生で寝覚めのいい朝を約束。
それにしても枕元にちょこんと座る小松菜さんが可愛すぎる。
千波美さんの力の復活にあわせるように、由真ねえさんの力も制御を失っていました。
力の暴走を恐れて不安の表情を浮かべる由真ねえさん。
「私…初めてなの……こんなの…」
前回、実は『誘い受け』だということを露呈してしまったところに、この表情とセリフ。
次の冬コミではいろいろ覚悟しないといけないようですよ。ねえさん。
今まで支えられる側だった千波美さんが、今は由真ねえさんを励まし支えている。
強くなった 千波美さんは強くなった。
とっととロザリオの授受をしてしまいなさい。
一方、園美も動いた。
小さな頃から光太郎の側にいてずっと見ていた園美。
だから、千波美と出会ったことで変わっていく光太郎を一番に気づき、同時に認めたくはなかったのでしょう。光太郎のことが好きだから。
唐突に昔話を持ち出したり、無邪気にはしゃぐ園美が健気すぎる。
シーソーで光太郎を突き落としたのはちょっとした仕返しだったのでしょう。
ああああ…
ほんとソノソノの可愛いさは異常だな。
「巫屋の野菜の味がわかるのは私だけ……!」
「千波美を支えてあげられるのは…あんただけでしょ…!!」
光太郎の背中を押す園美。
本当に光太郎のことが好きだから。
それにしても、光太郎と園美が幼なじみだったことに驚いた。
大財閥のお嬢様と八百屋の息子がいったいどういったフラグを踏めば幼なじみで、しかもお嬢様はベタ惚れな設定にたどり着けるのでしょうか?
そんなの百万回ほど転生しても叶いっこないです。なめんなよ、ほんとにもう。
その間にも千波美さんの力は増大していき、もはや電子機器を破壊してしまうほどに。
走る光太郎。ついに千波美さんの前に。
「科学の為って言ったのは誓って本当だけど…君への気持ちはそれだけじゃない……」
「君が好きだ…!」
突然だなぁおい!!
いやまぁ光太郎らしいって言えば まあそうなんだけど。
そして、ついに力が臨界を超え施設が崩壊を始める。って……
なに?崩壊への最後のトリガーを引いたのって光太郎になるわけ!?
まあいいや、とりあえず今の二人にはそんなことは関係ねぇ。
時間がねえんだよ!時間が!
後5分しか尺があまってねえんだよ!
激しい崩壊が起こり、光太郎は千波美さんを守り瓦礫の下敷きに。
「自分の本当の気持ちもわからずに…君を傷つけた……今更気づいても遅いよな……」
息絶え絶えに話す光太郎。なんかやたらとダメージを負ってるんですが。
え?え?なに? 死ぬの?マジで…?
あ、ガクッってなった……
「光太郎くん!目を開けて……!」
「…私だって…光太郎くんが好きなんだから!…大好きなんだから…!」
大粒の涙を流し光太郎の告白に答える千波美さん。
流れ落ちる涙から広がる光。
その光は救助隊の元に届き、
その力は消えゆく光太郎の意識をつなぎ止めた。
おしまい。
うん。終わった。
ラブコメとしてはちゃんと終わったと思う。
最終話。この記事を書くために見直してみたわけですが、最後の光に包まれた千波美と光太郎のシーンでなぜか凄く胸が熱くなった。
リアルタイムで見ていたときはそんなことは全く感じず「え?これで終わりなの!?」っていう感想しか無かったのに。
で、色々振り返ってみると、良い意味でも悪い意味でも『CODE-E』らしい最終話だったと改めて思った。
とりあえずあのOP映像は横に置いておくとして、そもそも、このアニメは第一話から一貫して『学園ラブコメ』だった。はず。
「特殊な能力を持ったヒロイン」と聞くと昨今のアニメでは、いわゆる「セカイ系」と言われる“ひとりの女の子が世界の命運を担ってしまう”という展開になりがちなところを、『CODE-E』では可能な限りマクロな視点での展開を避け、千波美の目線に立ったミクロな展開を貫いていたことがとても面白く感じた。
Type-Eとかそれを狙う組織とかスパイとか、千波美には関係ないこと。ただ、「自分の変な力で迷惑を掛けたくない、その力を理解してくれる人ができた、そしてその人に恋をした」っていうことで精一杯。
そういったとてもミクロな話であるが故の、ゆったりとした展開だったと思うし、丁寧な日常描写や情景描写だったとも思う。また、ラブコメにつきもののモノローグ的なセリフの少なさや、デフォルメキャラ化や汗マークといったギャグアニメ的な描写を避けた見せ方もCODE-E独特の「行間を読むような雰囲気」を作っていたと思う。
併せて、ヒロインの海老原千波美のキャラ設定が絶妙だったことに気づいた。最初見たときは「この娘でどうすんの?」って思ったけど、そりゃあそういうアニメなら地味系眼鏡っ娘が最高だわな、うん、絶対。
か、勘違いしないでよね!べつに私が無類の眼鏡っ娘スキーだからってワケじゃないんだからねっ!!
ーって、ツンデレてみたところでウザイだけですかそうですか。
そんな千波美が主人公だからこそ、今まで破壊することしかできなかったType-Eの力が人を(光太郎を)助ける力に変わったラストシーンに感動できたんだと思う。
今思えば、第6話でType-Eの力を使って肩痛を治療する由真が千波美に話した「あなたなら触らなくても出来るかもしれない」というセリフが伏線だったのかも。
えーと、あとは何をフォローすればいいかな。(え?)
ああ、光太郎ね。
空気読めないとかウザイとか恋愛に達する課程が唐突だとか散々言われてますが、実は結構気に入ってますのよ私は、光太郎のこと。
上で述べたことは光太郎にとってそれがデフォルトなんだと思う。だって、周りから浮いてる科学バカってキャラ設定だし。
だから、逆に普通のラブコメの「彼氏」みたいに格好良く出会って、格好良く仲良くなって、格好良く告白なんてする方が違和感があるような…なんだお前、科学バカじゃないのか!って。
そういう意味では、光太郎は実に現実的なかっこ悪い「彼氏」をしてくれて見てて面白かった。
最終話での、全く恋愛に興味を示さなかった光太郎が唐突とも思える告白をしたことも『二次元ヲタが三次元に屈しました』的なメタファーに見えてリアルに思えた。ほら、アレって突然じゃん。
他にも、第9話で千波美を傷つける発言を本人に聞かれ、第10話で距離を置かれるようになったとき、なぜかいつもの様に部室にこもっている光太郎をみて「痛い痛い痛い」って自分の胸が痛くなった。なんか凄く光太郎の気持ちが分かってしまいそうだったから。
結局、『CODE-E』のラブコメとは“ちょっと変わった女の子とちょっと変わった男の子とのラブコメ”ってことになるんじゃないかと。そういう視点でもう一度見てみようと思った。
以上が、『CODE-E』の最終話を終えて改めて見直したいところ。
といっても、やっぱりラブコメ以外の要素があまりにも投げっぱなしになってしまったことが本当に残念。
Type-Eの力とは?それを狙う組織の計画とは?ブリンベルケ家とは?ミリスの安否は?といった要素が笑っちゃうぐらい未解決。
おそらく2期を想定しての要素や伏線だと思いますが、その情報の見せ方が全話通してどうもちぐはぐだったような。
千波美達の知り得ないところで陰謀が動いてるっていうニュアンスよりも、このアニメはいったい何がしたいんだろう?という混乱を視聴者に与えてしまう要素になってしまっていた気がしてならない。
ーって、そもそも2期ってあるの?
おそらく2期の重要人物になるであろうEDでも登場している子犬を連れた女の子。あの子も途中からぱったりと登場しなくなったし……まさか…ねぇ……。
千波美の戦いは始まったばかりだ!
長い間声援ありがとう!CODE-E先生の次回作にご期待下さい!!
ソードマスターヤマト的な定型文が聞こえた気がする。
さて。
サマースクールの一件から ちょっと時間は流れ、今は秋。
バス停で待つ光太郎に千波美の「おはよう。」の声。
なんだ。
やっぱり悪くないじゃないか、このアニメ。
CODE-E 最終評価:70点
(やっぱり好きだったんだよ。なんだかんだいってもさ。)