平均所得が580万円だそうだ。そして、この年収以上であれば上位39%の位置を獲得していることになる。要するに、平均以下であれば下層61%内にいる訳である。平均値は上下の数値に制限があるときにはそれなりの意味があるが、下は0円で上が無制限の世界では全く意味をなさない。
だから、平均的生活をイメージするにはメジアン(中央値=462万円)で厚生労働省統計を見る必要がある。
次の一覧は所得階層を五分位で表し、総世帯数を20%毎に等分している。
第T分位(最下層) 209万円以下
第U分位 209万円〜372万円以下
第V分位 372万円〜574万円以下
第W分位 574万円〜893万円以下
第X分位(最上層) 893万円〜無制限
この五分位をそれぞれの一世帯当たりの平均値で見たものが次の一覧である。
第T分位(最下層) 123万9千円
第U分位 291万7千円
第V分位 465万8千円
第W分位 725万4千円
第X分位(最上層)1295万1千円
全世帯の真中が462万円ということであるので、この第V分位の平均がメジアンに近いことになる。
平均所得580万円よりかなり低い462万円が全世帯の中央値であり、この差は第X分位(最上層)の世帯が全体の平均値を引き上げたからである。
また、生活意識調査では、
60%の世帯が“
苦しい(大変苦しい+やや苦しい)“と言っている。これは年々増加傾向にある。その実態的数値で見てみよう。
各分位の2004年の1995年比で計算すると、次のようになっている。
第T分位(最下層) 0.76
第U分位 0.80
第V分位 0.84
第W分位 0.92
第X分位(最上層) 0.91
このおよそ10年間で、バブル崩壊による景気低迷の中、最上層の第X分位の人たちは9%の所得減であったのに対して、最下層の第T分位の人たちは24%の所得減、第U分位の人たちは20%の所得減になっていたことを意味している。単なる個人的な感覚ではなく、実体がかなりの経済格差を呈していると見てよい。
ちなみに、第T分位の一世帯当たりの平均値は95年=163万円から04年=124万円へと落ち込み、第U分位のその平均値は95年=364万円から04年=292万円へと落ち込んだ。
道路関係四団体が昨年10月に民営化された。民営化委員会で力を発揮し、テレビにも連日登場していた猪瀬直樹氏は輝いて見えた。まさに、小泉改革の本質を表現していた。無駄な道路を作らず、財政再建への一つの道でもあった。こんな猪瀬氏は勿論、彼を起用した小泉さんの素晴らしさに感じ入ったものである。
しかし、整備計画の9342qすべてを建設する方向に今年2月に決まった。猪瀬氏のパフォーマンスそして財政再建という言葉に踊らされた庶民は何であったのか。
このような中で、社会保障関連の歳出削減に引き続き、消費税upへの足音が大きくなってきた。
生活水準が低ければ低いほど、社会保障の削減が大きく生活に影響し、消費税の増税は平等ではなく、下層庶民の生活費としての食費さえも減らし、体が悪くなっても病院に行かないようにすることで生活費を浮かさざるを得ないことを強制している。
考えれば考えるほど、実態を知れば知るほど、仕事をすればするほど、国家施策の恩恵に授かれず、ただただ庶民を
知識人(御用学者)と称する輩を利用して洗脳し、庶民の懐に堂々(法律化によって)と手を入れる政府であることを知ることになる。これが
国家の品格である。庶民の生活は下がり続け、国家によってむしり取られ続け、庶民社会にはこのような品格を理解できる
関係性は一切存在していない。理解できるのは実体に合わせた感覚だけである。
だから、平均値と実感の誤差を感じて生きている庶民が“苦しい”と言う。

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