7月3日に政府・与党は「経済財政運営の基本方針(
骨太の方針)」の原案をまとめた。これを朝日新聞朝刊(7月4日付け)はこの中で「消費税については、引き上げ時期や上げ幅など増税の具体論に踏み込まず」「社会保障財源に限定する『目的税化』を検討」と伝えた。
「骨太の方針」は庶民にとても優しく、「
太っ腹の方針」である。庶民から新たに取る税金(消費税)は全てお前達庶民の社会保障のために公平に使うのだ、と。
そして、朝日新聞にもう一つの記事が載った。「受診我慢の末 死亡」という大見出しと「国保料滞納→保険証取り上げ」という小見出しである。
朝日新聞社は全国約700ヶ所の病院などでつくる全日本民主医療機関連合会(民医連)を通じて取材し、「本人が生前、資格証明書や短期証による受診抑制を明確に口にしていた例は21あった」ことを示した。国民健康保険の保険料を長期滞納によって失効させられ、代わりに資格証明書や短期証が交付される。これを病院に提示すると先ずは全額請求され、後で7割が返金されるが滞納額と相殺される場合がある。
要するに、保険料が払えない状況にある人が、治療や手術で全額払える筈がなく、結局、医療機関に行かなくなり死亡する場合が急増している。
この資格証明書や短期証を交付される加入者が急増し、05年に32万世帯となり00年の3.3倍となっている。この21例の年齢は50前後で、ガンや心筋梗塞であった。
・腸が破れ、腹膜炎で腹が膨れ上がった
・頭が痛い、めまいがする
・無料検診で肺がんの脳への転移が分かった
・市販薬で我慢し、末期の子宮がんと分かった
このようなことは何時あってもおかしくない年齢である。しかし、資格証明書や短期証で結局治療を受けることができない。即座に現金が必要だからである。
厚生省は「まじめに払うのが馬鹿らしくならないように、
公平性を保つためにも資格証明書の交付は必要」と説明しているそうだ。
有り難いことである。政府や官僚は庶民を公平に扱おうと努力している。
消費税しかり、
保険料しかり。
そうであるなら、何故、不公平な経済格差が生まれるのか。そして、消費を縮め、身体の異常があっても受診を我慢する下層が何故いるのか。この層が年々増加し、将来不安を若者にも与えている。
このような記事に涙が止まらないのは、まだ大きな病気を持っていないからなのか。多分、涙も出せない人たちが次から次へと受診抑制の末、亡くなって行くのであろう。
このことを知りながら、血税から毎月平然と給与と称して懐に入れている政府・与党の議員や官僚の勝ち誇った姿を思い浮かべると、この連中とだけは
関係性を持ちたくないとつくづく思うのは私だけではないだろう。

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