(上)で@意識的な円安誘導とA企業減税への世論操作を述べてきた。
@の概要は大量の税金を使って円安を誘導し、大手企業の収益増大を支えた。そして、Aの概要は未曾有の収益を上げた大手企業に対して大量の税金を使ってなお一層企業減税をしようとしている。
(下)でBとして「円安と景気回復・経済成長は誰のため」の他の新聞記事も見ていく。
前回のブログ記事「改正介護保険法とベッドはがし・・どの政党?」で述べてきた庶民“イジメ”は、将来の財政破綻を避けるために取った行動であるらしい。そして、将来の財政破綻を推し進める大量なる税金投入の円安誘導と企業減税が行われている。
この矛盾を堂々と行える政府に私たちは支配されている。一部しか見ない、全体を見ようとしない政府が権力を握っている。
B 円安と景気回復・経済成長は誰のため
「経済成長と税制」(朝日新聞10月24日付け朝刊)は次の文章からはじめた。
「安部政権の成長重視スタンスは明快だ。高い経済成長を維持できれば、民間所得は増え、財政再建も容易になる。格差拡大にも歯止めがかかる。そのための具体策として、税制改革が検討され始めた。・・しかし、(法人)減税が経済成長を長期的に押し上げるというのは自明の理なのだろうか」(カッコ内は筆者)と、述べている。
そして、IT投資減税がプラス効果があったかどうかは不明で、日本より法人税率が高いアメリカ経済が長期活況を呈してきたのはなぜなのか、と問いかけ、企業減税が「高い経済成長を維持できれば、民間所得は増え、財政再建も容易になる。格差拡大にも歯止めがかかる」を保障するものではないことを述べている。
「景気回復と幸福」(朝日新聞11月2日付け朝刊)が載った。
景気回復によって「淡い夢を見ていた。誰もが再び望んだ仕事に就くことができ、毎月の給料が元に戻り、今よりも生活が楽になる」と期待することの危険性を述べている。
「不況のなか、この国が必死に守ってきたのは、生活者たちではなく、銀行などの企業だったことを痛感する。一部の富裕層はバブル景気の再燃を彷彿(ほうふつ)とさせる消費行動で話題をまく。普通の生活者とは関係のないところで、いざなぎ景気を上回る好景気が続く。
一方で、高齢者の医療費負担は増え、年金も65歳まで支給されなくなる。さらに、控除の撤廃など、税の負担増はじわじわと国民の生活をしめつける。デフレは解消されたというが、いまだ、100円ショップやスーパーのセールに生活を支えられている生活者は多い。バブルの向こうで、デフレが続いている。そして、格差は、確実に日本に定着しつつある」と実態を明らかにし、「不況から身の丈で生きることの価値を学んだ日本の生活者は、景気回復から、経済は自分たちの幸せに必ずしもつながらないということを学習している」と結んでいる。
朝日新聞記事の上記二題から、「安部政権の成長重視スタンス」の危険性について次のことが理解できる。
1.企業減税は経済成長を保障しない。
2.景気回復(経済成長)は人を幸せにしない。
この二題は「安部政権の成長重視スタンス」に真っ向から対立する物の味方である。
病人も含めた下層庶民への福祉を取り止めることによって税金支出を止め、来年からの消費税増税を実行することによって税収を確保する。そして、政府が集めた税金を皆のためと称して、企業のために税金を投入する。
こんな“美しい国”を見たことがない。
「円安のなぞ」(朝日新聞11月9日付け朝刊)が載った。
この「円安安定相場」に対して、米欧からの円高要求は聞かれない。むしろ中国元の切り上げ圧力は強い。「円は市場介入もなく、市場で自由にフロートしている。中国元は中国当局が一方的に決めた、中国側からの輸出有利とも見られる一定幅で管理され取引されているのだ。・・対米貿易黒字についても違いがあり、日本は米国向け輸出が過去ほどの伸びはなく、・・中国は対米黒字が急激かつ大幅に増加している」と説明している。
確かに、米欧からの円高要求は聞かれないが、ユーロ/ドルについてはヨーロッパからドル高批判は聞こえる。要するに、円が世界通貨に成り得ていないことがこのような状況を示しているだけである。それに対して、中国元に対しては元高要求が大きい。これは安い商品を海外に大量に輸出し急激な貿易黒字を中国が抱えたからである。言い換えれば、先進国は中国の巨大な消費市場を狙い、それを成功に導くためには元高でなければ収益が上がらないからである。
日本は2003年に10兆円ものドル買い等の市場介入をしたために、円高に振れる状況を牽制し、円高要素を市場から追い払ったのである。勿論、このまま市場介入しない状態が続くなら、これから心理的な円安圧力は薄れるだろう。今、中国が進めている市場介入による元安誘導とこれによる外貨準備高が大幅に増加した事実は、つい数年前まで日本が進めていた政策であり、「円は市場介入もなく、市場で自由にフロートしている」は事実に反した短絡的な味方である。
そして結局、「日米の金利差が急速に縮小」すれば、「円安」は終わると述べている。
また、最近のニュースや新聞紙上での宣伝で、「投資信託」「外貨預金」に個人預金を吸収している。「外貨預金」での銀行や郵便局による行動は、大量の資金を集めて「円安」を演出することに貢献をしている。国家による「円安誘導」は個人預金にまで波及し、相乗効果で「円安」を強めている。
このことを無視して、「円安」要因を「外貨との金利差」にこの朝日新聞の記事も(注)求めている。
(注)朝日新聞の記事も:「その高騰を演出するために、経済評論家やメディアが動員され、無意識に“金利差”を合唱している。そして、老人も含めた個人の資金をその方向に誘導する金融機関(外貨預金等の投資信託)がその後追いで、高騰を実体化させた。お客と接する銀行員も一律にこの“金利差”で外貨預金を勧めている」(9月3日付け記事「なぜユーロ高」より)。経済評論家やメディアと同等の主張を朝日新聞の記事“も”主張している。
残念ながら、「円安」の真実はここでも語られていない。「円安」は市場の均衡の上に乗った結果だというのか。
@ABを通じて、人の命と引き換えに企業収益をこれでもかと言うほどに支援する日本の構図がここにある。全体を見ない安部政権=自民党・公明党の施策がここにある。 まさに“新自由主義”が闊歩している現状が堂々と行われている。
「法人実効税率『30%に』」(日本経済新聞11月14日付け朝刊)には、「日本経済のけん引車である企業が国際競争力を失っては困る。・・(消費税率の引き上げなど)税制全体の抜本見直しのタイミングに向けてになる」と、経団連の御手洗富士夫会長が語っている。
消費税を上げることと法人税を下げることが同義であることを大企業の大親分が堂々と語っている。
国家の名の下に、大企業の言いなりになる自民党と公明党が手を結び、「共謀罪」や「防衛省への格上げ」で警察や軍隊も味方にした強盗団が税金を盗み、尚且つ足らないと庶民の懐に手を入れ、それに不満を言わせないように教育(「教育基本法改正」)によってこの強盗団=国家を安定化させる狙いがここにある。そして、海外に庶民の眼を向ける絶好の獲物が日本国家と同様な強盗団=北朝鮮である。
自民党・公明党そして文部科学省が必死に“やらせ質問”(政府主催の教育改革タウンミーティングで)を導入してまで「教育基本法改正」を焦る理由が見えてくる。
経済・経営問題と教育問題は切り離せない関係にある。だから、私のブログは経済・経営問題と深い
関係性を持つが、「共謀罪」「防衛省への格上げ」「教育基本法改正」と
関係性がない訳ではない。
日本強盗団も北朝鮮強盗団も絶対に許せない。この怒りを怒りとして持ち続けるためにも秘密国家、密告国家に反対し、自由にものが言える社会を持続させなければならない。
そして今朝、
眠り猫さん(2006/11/15 7:45)から次のコメントが入った。
「おはようございます。眠り猫です。
私なりの反安倍政権のための、新しい活動を始めるべくTBさせていただきました。ご覧いただいた上ご意見などあれば、お寄せください。
よろしくお願いします」と。
http://heiwawomamorou.seesaa.net/
もうこの状態を持続させたくないという思いが眠り猫さんの発想である。自民党・公明党強盗団=国家から庶民を如何に守るかを思慮した主張である、と私は解釈している。

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