(副題:横峰さくらパパの講演)
「何言いたいの?朝日記事『市場生かし食糧安保』」(ブログ「関係性」9月21日付け)で、マグロの価格上昇と食料の安定供給についての日本の身勝手な論理(「市場生かし食料安保」朝日新聞8月30日付け)を批判した。
そして、これ以後もマグロの生産量や価格についての大量な新聞記事が掲載された。
「高値に日本『買い負け』」「庶民のマグロ」「マグロ1割高へ」「高いマグロ 消費者離れも」「マグロ上げ気配」・・、切りがなく続く。
このような中で、「横峰さくらパパの講演」があった。
ある異業種交流会で、懇親会の前段の講演が横峰良郎氏「娘と歩く私のゴルフ人生」であり、これに出席した。
これを聞く前の内容予測はゴルフの技術論や運動系の精神論であろうと思っていた。その意味で期待しないまま出席をした。
そして、その中身が
「改正介護保険法とベッドはがし・・どの政党?(前編)(中篇)(後編)(補・追加)」(関係性ブログ11月2日〜18日付け)と深く係わっていることに気付いた。
ここでのブログ間対話を基に、「改正介護保険法」による弱者“イジメ”の実態を覗いてきた。その中に貫徹するyohkoさんの言う「体験して知ること」や「バランス」の重要性がここにある。そして、私は「全体を見ないで部分しか見ない」思考や政府施策が問題で、実態の積み重ね(ブログ間関係性も含めて)の重要性を述べた。
(yohkoさんブログ「幸せになるために」
http://blog.livedoor.jp/yyyyohko/)
他方で、このブログ間対話から、papillon9999さんは次のように述べている。「社会全体で受け持つべきコストは『福祉』ではない.『当然の必要経費』であるはず」と教えられた。
(papillon9999さんのブログ「アルバイシンの丘」
http://papillon99.exblog.jp/)
横峯氏の話は私の予測を大きく外した。
講演印刷物は彼の経歴を次のように説明している。
「弁当屋と居酒屋を経営するかたわら『人生の可能性を広げる術を身につけさせたい』という思いから3人の娘にゴルフを教え始める。
現在、長女留衣と三女さくらがプロゴルファー。
2005年4月熊本空港GC『ライフカードレディスゴルフトーナメント』にて良郎がキャディを務め、さくらが初優勝を飾った。
鹿児島に全寮制スクール“さくらゴルフアカデミー”を開設し、第2第3のさくらの育成に力を注いでいる」と。
講演内容は二通りあり、その一つが「食」を基本に据えた「健康」についてであり、もう一つが「さくらゴルフアカデミー」のねらい、である。ただし、後者もそこに集まる子どもたちの「食」による「健康」が中心であった。
前者は、教育問題であり、食糧問題であり、社会の仕組みの話である。横峯氏の話から私が聞き取った事柄を勝手に整理してみた。
“みなさん、さくらの顔の輪郭は変えられませんが、肌がきれいだと思いませんか”と。如何に日本の食物に添加物が多いいか、そのためアトピーの子どもが非常に多いことを語った。
“鹿児島には美味しい物が沢山あります。馬刺しも魚も。”“私の居酒屋は馬刺しで評判が高かった。サシミに切る前に注射器でアブラを注入しておき、それを切ってお客に出していた。これを美味しい美味しいと言ってお客は食べていました。私も添加物を注入していたのです。それに、魚だって養殖物ばかりです。安全なものは本当に無くなりました。“
“子どもに牛乳は飲ませませんでした。乳を十分出させるために、成長剤をエサに混ぜ合わせています。そんな危険な物を子どもに与える訳にはいきません。”
“全寮制スクールにいる30名前後の子どもの内、60%位はアトピーです。添加物をふんだんに食べてきた子どもたちだからです。半年もこの寮にいると、食事管理がされているため、アトピーは治ります。”
後者は、ゴルフが金持ちのためのスポーツであることに対して、それを覆したいと「さくらゴルフアカデミー」を開設した。この運営経費はこのスクールに参加している子どもたちの親が出す寮費である筈であるが、その寮費は片親の場合で一切無料、その他は経済水準に合わせて決められているそうだ。全体としては赤字だが、さくらチャンの稼ぎがここに投入されていて、さくらチャン自信もこれにやる気を見せているそうだ。さくらチャンも、ここから多くのことを学んでいるようだ。そして、お金がなくてもゴルフの練習ができる環境を提供している。
以上の講演は、今の日本の現状を述べている。危険な食品で溢れかえっている。利益だけを追い求める仕組みに日本人皆が組み込まれている。加工品、養殖物、農薬、添加物・・。スシのシャリに、そして、コンビニのオニギリにツナギ剤を入れ、市販弁当の煮物に防腐剤(?)を入れて腐敗するまでの時間を稼ぐ。揚げ物ばかりの食事。そして、スポーツまで「経済格差」が平然と持ち込まれている。
まさに、
アンバランスな社会で、全体を見ないで部分しか見ない社会に横峯氏は抵抗している。そして、「当然の必要経費」として、子どもたちのために負担しているさくらチャンと横峯氏の行動を見た。
しかし他方で、横峯氏の添加物食品批判を理解したものの、知り合いの栄養士にこのことを聞いてみた。するち“横峯氏の言うことは間違いありません。でも、都会で生活をするのに、添加物なしの加工食品、有機野菜、天然の魚等々を追い求めると、食費の高さは尋常ではなくなります”と。
11月末にスーパーと安全を売り物としているお店の価格を比較して見た。
スーパー 安全なお店
大根 50円 200円
卵(10個入り) 100円 450円
鳥ひき肉(100g) 95円 242円
この結果を見ると、結局
、「格差拡大」によって下層に追いやられた家族にとって、全く対処し切れない食費が圧し掛かることになる。横峯氏の食品添加物批判は正しいが、それへの対処は社会の構造を正常にしない限り子供全体に広げることはできない。しかし、横峯氏は自らできる範囲でこの社会の構造に抵抗している。
私も仕事柄、海外で取引先の外国人とゴルフをすることもあるが、特別ゴルフそのものが好きな訳ではなく、歩くために参加する位である。だから、打ちっ放しの練習場は兎も角、日本でゴルフ場に行ったことはない。
横峯氏の話から、彼のバランス感覚を知り、好きでもないゴルフへの親しみを増し、あらゆる側面から世の中が覗けることを学んだ。そして、私たちに行動せよと言っているのだ。
このような人達との
関係性を深めることに多くの時間を割いていきたい。それが自ら持つアンバランスさを修正することにもつながると確信する。
具体的な実践をしている横峰さくらパパのものの見方から学んできた。
そして、目の前にあるマグロの乱獲や漁獲規制による輸入量の減少や価格上昇に対して、横峰流の食批判を包含したバランスの取れた農業・漁業のあり方や消費の考え方を次回から整理していく。