金利差が「円安」を演出している、とする金融機関や証券会社そして経済評論家が皆で寄ってたかって消費者をだましてきた。これについては、今までに何度もブログで伝えてきた。
要するに、政府による「円安」誘導(税金投入で)を進め、その後の金融機関等の後押しで、「円安」を持続させてきた。この金融機関や郵便局等は「外貨預金」や「投資信託」で庶民のお金(老人がかなり含まれる)を引き出し、ヘッジファンドを喜ばせてきた。
言うまでもなく、国家の金と庶民の金を動員して「円安」誘導をさせた理由は、大手製造業の輸出利益を上げさせるためのものである。事実、この「円安」誘導によって、大手製造業は莫大な利益を上げ続けてきた。
一気に「円高」と「株安」が進む中で、某M都市銀行の営業から電話が入った。
“社長、そろそろ「投資信託」を買ってくださいよ”と。
国立のT大学を出て、この銀行で嬉々として彼は働いている。間違いなく、「投資信託」や「外貨預金」で彼は今までに多くの犠牲者を作ってきた。しかし、それにひるむことなく、新たな犠牲者を捜し歩いている。
大学で何を学んできたのか。
ものを考えない大学生に何故なれたのか。
自分の目先の成績のために他人を突き落とし、それに未だに気が付かない。
残念ながら、彼は大企業の尖兵であり、それを喜びとしているように見える。
数年前に、この彼の先輩に当たる国立のK大学出身の営業は、毎週のように我が社に来ていた。この営業はいつも虚ろな目をしていた。この金融機関の物指に合わなかったようだ。様々な社会の話をし、子どもや奥さんの話をしに来ていた。この営業とは借入や海外送金についての具体的な話は一つも進まなかった。
この営業は悩んでいた。悩める資質を持っていた。
私は“はやくこんな銀行は止めた方が良いよ。今よりもっと先を見なさい”と彼に言ったとき、晴れやかな顔に変わった。私も彼から多くのことを学んだような気がする。彼との1年弱の
関係性は若者の悩みと心のヒダを教えてくれた。
それから数日後、新しい営業担当がやってきた。
「高金利通貨が急落」(日経新聞3月5日付け朝刊)が載り、これを読んでから当然私のところに電話を今の営業はしてきたのだ。これまでに、彼に「投資信託」や「外貨預金」の問題点を伝えてきた。それでも、躊躇なく、私のところに電話をしてきたのである。
彼は悩める資質を持っていない。彼に心の多面性を感じないのだ。
これを今の政府は“頑張っている人間”ときっと評価するのであろう。
国立のK大学出身の営業は“ひ弱な落ちこぼれ”と評価され、今の教育が良くないからと言われるのかも知れない。
この“ひ弱な落ちこぼれ”を無くすために、「教育基本法」を変えた。人の話を聞かない、やる気のある、上からの命令で悩まず動くロボットを生産するために。