2017/1/19

インフレはいつ始まるのか?・・・長期停滞は世界のトレンド  時事/金融危機
 

インフレについての雑な考察を・・・


■ 「リフレ + 財政拡大」でインフレは達成できる ■

ゼロ金利の罠に落ちた経済で、リフレ政策だけではインフレを達成できない事は日銀の異次元緩和が証明してしまいましたが、三橋氏らがかねてより主張されている「リフレ政策+財政拡大」ではインフレを実現する事は可能です。

これは昨年8月のジャクソンホール会議(通貨管理者の会議)でのシムズ教授の講義でも示された内容で、世界の経済学者が注目しています。

■ 「財政インフレ」は「悪いインフレ」となる ■

ただ、この場合実現するインフレは三橋氏らが目標としている「良いインフレ」では無く、「財政インフレ」と呼ばれる財政不安から通貨の価値が棄損する「悪いインフレ」になる可能性が高い。

ヘリマネ論者たちは「財政をもっと拡大しろ」と要求しますが、財政拡大は一時的にせよ景気を回復させる事は確かです。結果的にインフレが達成された場合、日銀は異次元緩和継続の口実を失い、国債の購入を段階的に減らす事になります。(テーパリング)。

当然、現在ゼロ近傍に固定されている10年債までの金利も上昇します。指値オペまで実施して必死にゼロに抑えている国債金利が上昇すれば、現在の様に「金利ゼロで国債を発行」するマジックは消失します。

国債金利が上昇し始めると、「財政の継続性」の問題が着目され、現状の「国債モラトリアム」とも「無限国債」とも言える状況は消失し、海外の投資家達は「インフレによる円の価値の減少」に気を配る必要が出てきます。

こうして、為替市場では円が売られ易くなり、「円安によるコストプッシュインフレ」によって「悪いインフレ」が加速する悪循環が始まります。

■ 国内要因で悪いインフレが始まるのは当分先の話 ■

日本は異次元緩和を継続し、かつ高齢化によって財政が毎年1兆円ずつ拡大すると見込まれていますから、どこかで悪いインフレが始まると見られています。ただ、国内はデフレ圧力が高いので、国内要因でインフレが加速するのは当分先の話です。

■ 世界的な金利上昇トレンド ■

日本の停滞は少子高齢化が原因と思われがちですが、アメリカをはじめとする先進国すべてが「成長の限界」に直面しているのが現在です。これは80年代のアメリカから始まっており、サマーズはこれを「長期停滞」と呼び、過剰な金融政策によるバブルでしか経済は発展する余地が無いと述べています。事実、アメリカは80年代から10年周期でバブル崩壊を繰り返しています。

トランプの政策如何ではありますが、トランプが財政拡大路線を取れば、アメリカのインフレ率は上昇し、FRBの利上げベースも早まります。世界の金利もこの影響を受けるので、世界的な金利上昇トレンドが発生します。

■ 日銀は国債金利をゼロにペッグ出来るか? ■

日本は成長力が低下しているので、国内要因で金利上昇は起こり難いのですが、世界の金利上昇トレンドが原油価格や資源価格を押し上げると物価上昇圧力となります。

ただ、トランプバブルは新興国の資金流出を伴うので、中国などの景気減速は資源価格を抑制する方向に働き、原油価格は40ドル〜50ドル台で安定するかもしれません。

ただ、米国との金利差が開くと円キャリートレードが加速して円安傾向が強まります。特にゼロ金利を日銀が継続するので、円は調達通貨として魅力的です。円安は異次元緩和前半の様に、輸入物価を上昇させインフレ圧力となります。ただ、景気にも悪影響なので、国内のインフレ率の2%達成は難しいかも知れません。

■ いざとなったら消費税を増税するだろう ■

日本のインフレ率が2%に迫ったら、多分消費税が増税されるでしょう。これで、何年かは消費が抑制され、インフレ率を押し下げる事が出来ます。こんな感じで、日銀は異次元緩和をズルズルと継続し、財政をファイナンスし続ける。

そうしているうちにも次なるバブルが弾けて、世界経済は再びリセッションに突入・・・。ただ、今度の金融危機が国債の信用崩壊や、通貨の信用問題に発展すると・・・世界的に「悪いインフレ=スタグフレーション」に突入するかも知れません。
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2017/1/18

ドルが不安定になる時攻撃されるユーロ・・・イギリスの狙い  時事/金融危機
 

■ ハードブレグジットとユーロ危機 ■

国民投票の結果,EU離脱を決めたイギリスですが、陰謀論者の私は国民投票の結果などハナから信用していません。イギリスのEU離脱は国家戦略であり、初めから計画されたものだと妄想しています。

その目的は何かと言えば、来るべきユーロ危機や南欧諸国の財政破綻という災禍からイギリスを切り離す事。

■ ドルにストレスが掛かると攻撃されるユーロ ■

リーマンショック当時を振り返ると、金融危機の本質はドルの流動性の枯渇でした。銀行がドルを手放さなくなった為に一気にコール市場の金利が跳ね上がり、銀行の資金調達が困難になったのです。

これに対して米国やIMFは各国中央銀行は通貨の供給量を拡大する事で金融システムの崩壊を防ぎましたが、米国一国の通貨であるドルを基軸通貨とする事が金融システムの脆弱性に繋がる事が明確になったのがリーマンショックです。

その為、当時フランスと中国が中心になってIMFの特別引き出し権(SDR)を発展される形で次の時代の基軸通貨作りが模索されました。

しかし、一時の混乱が去り、各国が量的緩和に踏み切った事でドルの信用は回復します。一方、同じ時期、ユーロはギリシャ危機がクローズアップされて存続の危機すら囁かれました。

これ、少し斜めに見ると、ユーロ危機によってドルの信用が上がったとも言えます。当時はドル、ユーロ、円うち、ユーロの価値が低下していたので、ドルと円が高くなった。特に量的緩和の拡大を日銀の白川元総裁が躊躇していた為に、ドルに対しても円は値上がりし、超円高となっていました。

円高を阻止する為に当時の野田政権は7兆円程度の為替介入をしたと記憶していますが、「為替介入=米国債購入」ですから、円高で儲かるのは実はアメリカだった・・・。一方、この為替介入は「不胎化介入」だったので、市場から円は回収され円安効果は一過性のものでしか無かった。

■ ギリシャ危機を仕組んだのはゴールドマンサックス ■


ギリシャ危機はギリシャがGSの指南で財政赤字の額を誤魔化していた事に端を発します。これによってギリシャ国債がたたき売りされ、ギリシャ国債の金利が跳ね上がりギリシャの財政は破綻状態になります。ギリシャ国債には多額のCDSが掛けられていたので、国債のCDS市場も混乱に陥り、南欧諸国の国債金利も軒並み跳ね上がりました。

ギリシャはユーロ離脱をチラつかせてユーロ加盟国、特にドイツを脅しますが、ギリシャがユーロを離脱すれば南欧諸国が追随する恐れがあり、ギリシャ危機はユーロ危機へと発展しました。

ギリシャの混乱は2010年、2011年と続き、ユーロの危機により相対的にドルは「安全な通貨」の座を固めたとも言えます。

■ ユーロ危機再び? ■

リーマンショックから10年近くが経過し、人々は金融危機は過去の話だと思い始めています。

リーマンショックはアメリカの金融危機の様に思われていますが、当時世界のデリバティブ取引の6割をヨーロッパの銀行が保有していました。これらの多くが不良債権化しましたが、この処理が進んでいない。

先日、イタリアのモンテ・パスキ銀行が経営破綻の一歩手前まで行きましたが、政府が資本注入してパニックには至りませんでした。モンテ・パスキを始めイタリアの銀行が大量に抱える不良債券の多くはリーマンショックで価値を亡くしたデリバティブの残りでしょう。

同様に膨大なデリバティブ残高を抱えるドイツ銀行の経営も危ぶまれています。ユーロ危機が去った後に異常なまでに低下している債券金利が上昇に転じているので、いずれは債券バブルが弾け、ドイツ銀行の経営は破綻します。

ヨーロッパ最大の銀行の経営破綻の影響はリーマンショックを遥かに超える危機を金融市場に引き起こすはずです。本来ならはドイツ政府が「ドイツ銀行は潰さない」と表明して不良債権を亜洗い出し、資本注入によって危機を事前に防ぐべきですが、EUのルールでは銀行破たんのリスクは投資家と預金者が負う事になっているので、ドイツ政府はこのルールに縛られて身動きできません。

既にヨーロッパ発の金融危機の準備は出来上がっていますが、あとは金利上昇によって導火線に火が付くのを待つのみとなっています。

■ ヨーロッパの住宅市場はバブル化している? ■

ヨーロッパで気がかりなのは住宅市場がバブル化している可能性が在る事です。リーマンショック前の南欧やイギリスなどで住宅市場が過熱していましたが、リーマンショック以降の超低金利でオーストリアやデンマークなど住宅の値上がりが激しい。

マイナス金利のデンマークでは住宅を購入すると最初の半年は利息が「貰える」という状況。これ明らかにクレージーな状況ですが、金利上昇が始まればヨーロッパの住宅バブルはきっと崩壊するでしょう。

■ トランプバブルが火つけ役? ■

トランプの当選で本来市場は混乱すると予測されていましたが、何故か市場はイケイケムードが広がっています。

トランプ政権の顔ぶれを見ると経済分野の官僚にゴールドマンサックスの関係者が多く、市場関係者はリーマンショック後、銀行の投資活動を制約していたボルガー・ルールが緩和される事を期待しています。様は、「バブルよ再び!!」と身構えています。

しかし、このバブルは長続きはしません。何故なら米国の金利が本格的に上昇すれば、金利の安いドルを調達通貨にして拡大した中国の不動産バブルが大崩壊を起こしますし、米国債金利の上昇は南欧諸国の国債市場から資金流出を引き起こします。

ユーロ危機以降、イタリアやスペイン、ポルトガルなどの国債金利が低下していましたが、米国債に比べてマシな金利のこれらの国の国債市場に過剰な資金が流入していました。しかし、米国債金利が上昇して金利差が縮小すれば、米国債に資金が流れ始めます。ドル高がこれを助長します。

こうしてヨーロッパの金利が上層し始めると・・・ヨーロッパのバブルが本格的に弾けるでしょう。

■ 蚊帳の外に逃げたイギリス ■

次なる金融危機はアメリカやイギリスとて影響を受けないはずはありませんが、寄せ集め所帯のEUとユーロは混乱の収拾に時間が掛かるでしょう。特に南欧諸国の救済でEUやユーロ圏内で負担の押し付け合いが発生します。

世界最大の金融市場を抱えるロンドンのシティーですが、ハードブレークジットによってEU圏内での金融機関の活動に支障が発生します。それでもEU離脱を決めた背景には、EUの市場の魅力が将来的に失われると予想している可能性があります。

そうなる前にEUとの間に距離を取り、危機に際してはシティーに影響が及ぶのをなるべく防ごうとしているのでは無いか・・・。

■ 登場するべくして登場したトランプ? ■

リーマンショック後に登場したオバマは国際協調路線で混乱の収拾を図りましたが、次なる危機の火付け役にはトランプはうってつけです。ブッシュJRよりも強力にアメリカ一国主義を推進する事で、アメリカに偽りの好景気と金利上昇をもたらすはずです。

関税の引き上げは必ずや輸入物価を高騰させ、インフレ率を不必要に上昇させるはず。

既にインサイダー達は仕込みを済ませているはずですから、彼らは次なるバブル崩壊で利益を確定します。リーマンショック同様に借金を踏み倒して、あるいは納税者に負担させるのでしょう。

トランプの就任で株式市場などは一時的に調整されるでしょうが、金利上昇が本格化するまではアメリカのバブルは続きます。結局、世界の命運はFRBの利上げペースに掛かっているのです。


ちなみにアメリカの支配者はイギリス。
そして、ドルはイギリスに利益をもたらすシステムだと考えています。
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2017/1/16

豊洲の地下水調査の怪・・・あまりにイレギュラーな数値  時事/金融危機


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「豊洲市場からケタ違いのベンゼン等が検出されるも、結果は極めて不可解。現時点での判断は控えて静観すべき」 おときた駿 都議
THE HUFFINTON POST 01.15より


■ 環境基準の79倍のベンゼン? ■

豊洲の地下水検査で多数の観測井戸から環境基準を大きく上回るベンゼンとヒ素が検出されたと報道されています。

地下水を飲用にする訳では無いので、地上施設内でベンゼンが検出されなければ何ら問題はありませんが、しかし不可解なのは、今まで環境基準値以下か、何か所かの井戸で環境基準を僅かに上回る程度の数値だった濃度が、今回の検査で何故急激に上昇したかです。


■ 今までがねつ造だったか、今回が測定エラーだった ■

上の写真は都議会で配布された測定値のグラフです。今回の検査だけ、数値が不自然に上昇したいる事が一目瞭然です。

一般的には、この様な測定結果が出た場合は、検査方法にミスが無かったか検証します。今回のデータに対し、都も専門家会議の平田座長も、データの変動が明らかに不自然なので「暫定値」として再検査の結果を待つとしています。

多くの人が、このニュースを見て、「今までのデータがねつ造だったのでは?」との疑問を抱くでしょう。

1) 1〜3回の調査は民間2社が担当
2) 4〜8回の調査は別の民間1社が担当
3) 今回は別の民間1社が担当

ネットで情報を探すと、前回までの測定を担当した3社の名前を見つける事が出来ます。前回まで測定を担当した3社のデータの傾向と、今回測定を担当した会社のデータであまりにも隔たりがあるのは不自然です。

原因として考えられるのは・・・

1) 前回まで測定を担当した3社がデータを捏造していた
2) 今回測定した新たな一社の測定方法に問題があった
3) 地下水管理システムが稼働した影響で、地下水に何らかの変化が生じた

■ 地下水の循環が起きたのか? ■

民間の測定会社と言えども、都の仕事を請け負うからにはそれなりに実績のある検査会社でしょう。単純なミスで測定値が上昇したとは考え難い。同様に前回までの調査がねつ造だったとも考え難い。

そうなると、前回までと今回で異なるのは、地下水の管理システムが稼働した点かと。

1) 排水システムが稼働して地下水位が低下した
2) 地下水に排水による循環が生まれた

この2点が前回調査との地下水の状態の相違点です。

地下水位は地下水管理システムが作動する前は、遮水槽を越えて浄化処理した土壌と接触していたと思われます。これは、建物地下の水たまりの存在から推測出来ます。(浄化後の盛土土壌を汚染地下水と接触させない為の遮水層が実際には機能せず、汚染地下水と盛土が接触している可能性がある事自体、ちょっと間抜けではありませすが・・・)

地下水管理システムの排水が稼働した事で地下水位が下がり、遮水層の上の土壌に接触していた水が地下水測定用のレベルまで降下して来たとも考えられます。仮に、盛土にベンゼンやヒ素が残留していた場合、これらが溶出した地下水を測定した可能性は否定できません。

もうひとつの可能性は、地下水の排水システムが稼働して地下水の循環が起きたというもの。ただ、地下水は地下の池の様に存在している訳では無く、含水層という土に水がしみ込んでいるZ応対で存在します。果たして、地下水の排水システムを稼働したからと言って、土にしみ込んだ水に循環は発生するとは容易には考えられません。

■ 建物内部が環境基準を満たしていれば問題無い ■

地下水の汚染が仮に現実の物だとしても、問題はありません。何故なら「地下水は汚染されている事が前提」だったからです。

1) 地下水は遮水層で盛土と遮断されている(この前提は地下水管理システム稼働前は怪しい)
2) 遮水槽以下の土壌は除染されていないので、地下水が汚染されているのは当然
3) 地下水管理システムは地下水から有害物質を除去して、地下水を排水するシステム
4) 地下水管理システムが正しく働いていれば、盛土に地下水の汚染は広がらない

■ 土壌汚染対策法の解釈に問題が有る ■

豊洲問題の根本にあるのは「土壌汚染対策法」の解釈と適用範囲です。

「土壌が有害物質により汚染されると、その汚染された土壌を直接摂取したり、汚染された土壌から有害物質が溶け出した地下水を飲用すること等により人の健康に影響を及ぼすおそれがある。」

現行の土壌汚染対策法が地下水まで汚染対策を求める理由は、地下水が飲用に用いられる事を前提にしているからです。

しかし、豊洲の地下水は飲用にも、あるいは敷地内の洗浄や、植栽の水やりにも使われません。地下水管理システムで浄化されて排水されるだけです。

豊洲の埋立地全体は遮水板で外部の地下水環境と隔離されているから、地下水の排水が必要な訳で、豊洲の地下水が外部の地下水を汚染する可能性も低い。そもそも、東京の湾岸地域で地下水を飲用にしている場所は無いはずです。

実は豊洲の地下水問題の本質は、「飲用に用いない地下水に厳しい環境基準を適用する現行の土壌汚染対策法の矛盾」が生み出した「法的な問題」であるのです。

当然、ニュースの関係者は、専門家に取材していますから、こんな事は周知の事実だと思いますが、これを言っちゃうと環境庁に喧嘩を売る事になるし、過剰な規制で儲かる企業も面白く無い・・・。だから問題の本質には誰も触れたがらないのでしょう。


■ 再調査の結果によっては、豊洲はカジノになる? ■

いずれにしても再調査の結果を待つしかありませんが、地下水の汚染が現実の物だとすると、市場の移転は不可能になるでしょう。実際には市場建物内の環境基準がクリアしていれば問題無いのですが、「豊洲問題」をテーマに都知事に選ばれた小池市が「建物内は環境基準を満たしているから市場を移転します」とは間違って言えない。ゼロリスクを求める都民の多くも豊洲移転に反対するでしょう。

そうなると、豊洲の広大な土地と、莫大なコストを掛けて建設した新市場の使い道が無くなる・・・。都民は自分で自分の税金をドブに捨てる事になるのです。

豊洲の有効利用・・・常設のコミケ会場・・・なんて訳ありませんよね。多分、現在の建物を壊して一大カジノパークに生まれ変わる・・・。

小池氏は自ら進んでババを引いてしまった感もありますが、災い転じて福となす様な強運というか、強引さがありますから、これからも豊洲からは目が離せません。
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2017/1/13

「1対9」の法則・・・メディア・リテラシー  時事/金融危機
 

■ オルタナティブメディアへの攻撃 ■

トランプ当選の原動力となったのは、オルタナティブメディアやネット情報でしょう。メールゲート事件を始め、ヒラリーに不利になる情報が選挙戦中にネットには溢れていました。

どうやら、アメリカではメジャーメディアとネットメディアの力関係が拮抗して来た様で、オルタナティブメディアへの攻撃が始まっています。日本でも同様な報道がされ始めています。

■ 1対9の法則 ■

私はかねてより報道や情報には「1対9の法則」が存在すると考えています。

メジャーメディアの報道は9割の真実と1割の嘘で出来ています。1割の嘘は「結論」や「評論」で世論をミスリードするものです。そして、表のメディアは9割の真実を伝える一方で、本当の真実は決して伝えません。伝えないからと言って彼らが嘘を付いている事にはならないからです。

一方、ネットメディアの9割は嘘だと疑ってかかるべきです。メジャーメディアの2次情報、3次情報は別ですが、所謂ネットの噂や陰謀論などのほどんどは噂が噂を呼んで拡大伝搬した「嘘」に過ぎません。但し、ネット情報の中には1割の真実も交じっています。これは当事者のリークなども含まれ、決して表のメディアでは出てこない情報が含まれています。

■ 因果律を反転すれば真実がうっすらと見えて来る ■

表のメディアも、ネットメディアも信用に足るものではありません。これは私のブログが最たる例かと思います。

では、信用に足らぬメディアから真実を見つける方法はあるのでしょうか・

私は「結果から原因や目的を類推する=因果律の反転」が有効な手段だと考えています。

例えばISが良い例ですが、ISの暗躍によって中東にもたらされたものは「混乱と秩序の崩壊」でした。

メジャーメディアは最初、「反アサドの穏健派勢力」と報道し、その目的はアサド政権を打倒して民主的な国家をシリアに樹立する事と伝えています。

では結果はどうであったか?シリアの国土は荒廃し、ISがシリア国民の多くを殺しました。アメリカが訓練してシリアに武器を持たせて派遣した穏健派ゲリラは、シリア国内に入るやいなやISへと変貌し、ISの資金源である原油を輸送するタンクローリーの車列はロシア軍が爆撃するまでは我が物顔でトルコまで連なっていました。

オルタナティブメディアが伝える「結果」を表のメディアは決して報道しません。ただひたすら「目的」だけを伝え続けるのです。

■ ピザゲート事件に惑わされるな!! ■

アメリカでは支配層の幼児虐待が話題になっている様です。ネットの陰謀論では昔から人気のテーマですが、とうとう表のメディアが火消に躍起になる事態となっています。

私は「闇の勢力が幼児を生贄に捧げている」なんて情報には興味がありません。事実は決して明らかになりませんし、そういった「過度にグロイ」情報は、「陰謀論をくだらない物」に貶める情報操作の一つだと見ています。

むしろ、昔は秘密会議とされ、その存在を口にすると陰謀論者とバカにされたダボス会議やビルダーバーグ会議が表のメディアで報道される様になった事にこそ意味を見出します。何故、当時は秘密にされる必要があったのか・・・その事の方が重要ではないでしょうか?

これはG7も同様で、先進7か国の蔵相や中央銀行総裁が一同に会しているという噂は以前からありましたが、これが公になったのはプラザ合意が最初です。では何故G7の存在はそれまで秘密にされていたのか?

■ 陰謀論の悦楽 ■

私は陰謀論は「男のロマン」だと思っています。単なる「思考的な遊び」に過ぎない。何故なら決して真実は明らかにされず、私達は結果からそれを類推するしかないからです。

ただ、9割の嘘の中から1割の真実を探すのは楽しい。これこそが陰謀論の悦楽なのだと思っています。


<追記>


ピザゲート事件はあからさまに陰謀論者の暴走ですが・・・

尤もノルウェーの西部警察が先般、児童虐待グループを摘発したり(政治家を含む)、イギリスの1970年代から1980年代の議員の児童虐待の議会での証拠文書が紛失したりと、この手の臭い話は枚挙に暇が無いのですが・・・。

欧米の金持ちやエスタブリッシュの間では、そういう伝統があるのかも知れませんね。バ○○ンも聖職者の児童虐待が兼ねてから問題になっていますし・・・。

<追記2>

ピザゲート事件は陰謀論潰しの典型的な手法で、流出したヒラリーの非公式メールは確実に存在し、ヒラリーが運用していた私的サーバーは完全に違法なものですが、そこから派生したピザゲート時間を「嘘」とする事で、メールゲート事件自体を「嘘」にしようとする情報操作がされています。本当に注目すべきはここなんです!!
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2017/1/12

トランプと小池百合子の類似性・・・劇場型政治  時事/金融危機
 

■ 自動車メーカーのメキシコ工場建設を攻撃するトランプ ■

未だオバマ政権が続いているというのに、世間の目はすっかりトランプの動向に釘付けです。トランプも政権発足前だというのに、Twitterで自動車メーカーのメキシコ工場建設に噛みついて、計画を撤退させるなど、既に大統領になったかの振る舞いが目に余ります。

■ トランプは「ブロック経済圏」を作るのか? ■

私自信、以前より「行き過ぎたグローバリゼーション」には批判的でした。但し、資本効率の最大化を目指すグローバル企業が政治を支配する中で、その流れを止める事は難しいとも感じていました。

ただ、TPPなどアメリカが「中国外し」を目論む背景には、過剰な生産力を抑制する為に、戦前の様なブロック経済圏の確立を目指しているのではないかとも邪推していました。尖閣や南シナ海で衝突が起きれば、中国経済はグローバル経済から切り離されるのではないかと。

尤も、その場合は北米貿易協定やTPPなどによってブロック内の貿易障壁は取り払われると考えていましたので、トランプの言動はブロック経済というよりは「アメリカ一国主義」と捉えられがちです。

しかし、トランプの言動を良く良く観察すると、「北米貿易協定やTPPを基準点にさらにアメリカの利益を追求する」と言っている様にも感じられます。先ず、これらの貿易協定で、日本やカナダやメキシコに最大の妥協点を引き出し、そこを出発点としてアメリカの利益や権利を上乗せすると言っている様に感じます。だから、日本政府はアメリカが降りると言っているTPPの批准を推進する。当然、アメリカの2国間交渉はTPPの内容をスタートとして進められます。

こう考えると、トランプの政策はオバマ政権やグローバル企業の路線を完全に捨て去るどころか、その進化系ではないか?

■ 豊洲とメキシコの自動車工場の類似性 ■

トランプはフォードやトヨタのメキシコでの自動車工場建設に噛みつき、フォードは工場建設を断念しています。これをして、多くのアメリカ国民はトランプは選挙中の公約を実現に移していると考えるでしょう。

ただ、メキシコへの工場建設を中止させてもトランプの腹は少しも痛みませんし、アメリカの財政負担も増えません。これ、良く考えると「豊洲市場移転延期」を打ち出した小池百合子都知事の戦略に良く似ています。

豊洲に移転する計画自体は白紙に戻さず、その時期を1年延ばす事で、最大限の政治的アピールをして見せただけ。一方でオリンピック問題では利権が複雑に絡んでいるので、パフォーマンスはしてみたものの成果は得られていません。

この様に「劇場型政治」あるいは「ポピュリズム政治」においては、「最初に分かりやすい成果」を見せつける事で有権者の歓心を買う傾向があります。

■ 国内で安く雇用する ■

過度のグローバリゼーションに反対の私は、トランプの政策は間違いでは無いとは思います。ただ、自動車工場が国内に建設されても、メーカーは安い労働力を求めますから、移民と白人達は国内の雇用を奪い合う事には変わりありません。自動車メーカーは最低賃金で求人を掛け、そこに人々が殺到する。

仮に白人が職を確保したとしても、不満は残ります。「こんな安い賃金で沢山働けというのは理不尽だ」と感じるはずです。この様な労働環境においては移民などのマイノリティーの方が我慢強く働きます。一方、白人の多くは「ヤッテラレネー」と言って仕事を辞めるでしょう。

これ、ウォールマートなどのサービス業で実際に起きている事で、結局は過酷な労働環境に耐えるマイノリティーが仕事を得る一方で、貧しい白人は仕事を辞めて行きます。

■ 生活を圧迫するインフレ率の上昇 ■

工場の国内回帰にしろ、輸入完全の引き上げにしろ、物価の上昇要因になります。これは確実に貧しい人達の生活を圧迫します。

日本でも異次元緩和がスタートした後は円安が進行して、輸入物価の上昇によって実質所得が低下しました。リフレ政策で一般の国民の生活は貧しくなったのです。

同様の事がアメリカで発生するはずです。トランプに期待したのに物価だけ上がって賃金がなかなか上昇せずに生活が苦しくなると感じる国民が増えるでしょう。

■ 財政の拡大も最初だけ ■

アベノミクスの初動で安倍政権は大型の補正予算で公共事業を拡大しました。しかし、気づけば緊縮財政に舵を切りなおしています。

これは当然で、日本にしてもアメリカにしても財政赤字を垂れ流す状況で財政を拡大すれば、国債金利が上昇して財政の継続性に黄色信号が灯ります。特にアメリカ国債は現状金利上昇圧力が高まっていますから、トランプが本格的に財政拡大を連発すると金利がコントロール出来なくなる恐れがあります。

ですから、トランプが公約した大型の公共投資は、政権発足直後には実施されますが、継続的ではありません。

■ 金利上昇が庶民を苦しめる ■

トランプの政策は、輸入物価の上昇や、金利上昇を伴いますが、庶民の所得は増えないので、彼らの暮らしは徐々に苦しくなるはずです。

特に、住宅ローンや自動車ローンの金利上昇は、庶民の夢を奪います。そして、アメリカ経済の首を真綿で締め付けて行くでしょう。

■ トランプの幻影を追い続けるプアーホワイト ■

トランプを支持した貧困白人層は、トランプ政権になっても自分達の生活が豊かにならない事には直ぐ気づくでしょう。

しかし、アベノミクスを支持した多くの日本人が、生活が苦しくなっても安倍政権を支持し続けた様に、一度掛かった洗脳はなかなか解けるものではありません。

「何か変だ」と思いながらも、トランプ支持者達は惰性でトランプを支持し続け、トランプは勇ましい言動で彼らの歓心を引き続けるでしょう。

■ 怖いのは戦争 ■

トランプの政策でアメリカの庶民の生活が豊かになりませんが、トランプは不満の矛先をそらさなければ政権を維持できなくなるでしょう。手取り早く不満の矛先を変えるには「敵」を作れば良い。これは、過去多くのアジテーターが辿った道ですが、「戦争」がその手段に使われます。

これは何も大国間の全面戦争の必要は無く、アメリカ国内でテロが発生するだけでもかまいません。まさにと911同様に、「アメリカが標的となった」という事実だけで、アメリカ人は結束します。(集団催眠状態)

事、そこに至るにはまだまだ時間がありますから、トランプが財政を拡大している間は、アベノミクスの初動同様にアメリカでバブルは膨らみ続けるでしょう。ただ、ダウがそこそこ加熱した所で一度調整は入るはず。4月5月というのが大方の予測でしょうか・・・。
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