2009/10/5
景気回復後の市場は別に姿に・・・ 時事

■ 9月のアメリカの自動車販売実績 ■
車を運転しない私が、車の事について書くとウソ臭いのですが、
9月のアメリカの自動車の販売実績を見つけたので紹介します。
ゼネラル・モーターズ(GM)45%減
クライスラーは 42%減
フォード・モーター 5%減
ホンダ 20%減
トヨタ自動車 13%減
日産自動車 7%減
現代自動車 27.2%増
起亜自動車 24.4%増
アメリカでは8月24日に政府の自動車買い替え推奨政策が終了し、
9月は自動車の販売台数が大幅に落ち込みました。
ビック3も日本車も大幅に販売を落ち込ませる中で、
韓国勢の健闘が光ます。
■ 車は男の夢であると同時に、道具である ■
クリント・イーストウッド監督の「グラン・トリノ」という映画を見ると
アメリカ人にとって車が単なる乗り物では無く、男の夢である事が良く分かります。
少年の日に、父親から初めて買ってもらった中古の車を、
成長してお金に余裕が出来てから、ビンテージ市場で見つけて、
手間ヒマ掛けて整備して、一生大事に乗る男達の姿が、
特典映像に納められています。
しかし、そんなアメリカにおいて日本車がシェアを獲得した理由は「故障しないから」でした。
アメリカ人は日本人には考えられない距離を平気で車で移動します。
LAからサンフランシスコは多分600Kmくらい離れていますが、
彼らは時速90マイル(145Km)くらいで、平気で移動します。
途中良く見かける光景が、路肩に停車している故障した車です。
ほぼ、全部がアメリカ車です。
アメリカ人に言わせると、日本車に乗るのは「故障しないから」だそうです。
アメリカの砂漠の真ん中で車が故障するという事は、生死に係わる問題にもなります。
事実、私が借りていたビューイックは、ショッピングモールの駐車場で動かなくなりました。
しかし大男のアメリカ人が、体を丸めてカローラに乗り込む姿は、
滑稽を通り越してユーモラスでもありますが、
それでも、日本車は性能面の信頼によりシェアを伸ばして来ました。
(実は、日本車は輸入車なので、決して安くはありません。)
アメリカ人は実に合理的な思考の持ち主です。
ですから、彼らは車の夢を語りながらも、現実的な判断から「道具」として日本車を選んでいます。
アメリカ車の没個性化も日本車の躍進に拍車を掛けています。
■ 韓国車の性能やデザインが向上した ■
今、貧乏になったアメリカ人が韓国車を選択し始めたようです。
数年前ならば、韓国車は安いけれども、性能やデザイン的に見劣りしました。
しかし、昨今の韓国車はかなり性能も向上したようです。
http://www.yomiuri.co.jp/atcars/impression/20060209vk01.htm
そうなると、韓国車でもかまわないというのがアメリカ人です。
一度、韓国車に乗って問題が無ければ、その噂は直ぐに広がります。
実際、アメリカの道路はひたすら真っ直ぐですから、
足回りとか、走行性能などはあまり問題にはなりません。
そこそこに走って、故障が無く、内装も価格以上なら売れるはずです。
■ 経済危機後の市場の姿は別の物になっている ■
現在、アメリカは雇用破壊が進み、実体経済の復活までには時間が掛かります。
この間、アメリカ人は倹約を覚え、消費の抑制を学ぶでしょう。
その様な時代に、賢い中流のアメリカ人はどんな車を選ぶでしょうか?
日本車は確かにコストパフォーマンスが高く高性能ですが、
韓国車の技術は、日本車に比べそれ程劣っているようには思えません。
デザインにおいても、殆ど差が無いと言ってもよいでしょう。
5年後のアメリカの自動車市場は、確実に違う姿をしているでしょう。
ましては、これから勃興してくる新興市場は、日本にとって魅力の少ない市場です。
日本でこそ、温暖化問題と絡めて、技術力に勝る日本車が勝利する様な論調ですが、
スズキやダイハツの様に、普通のガソリンエンジンで30Km/リッターは可能です。
今後ガソリン価格が高騰た場合、新興市場は資源投入型のハイブリットでは無く、
資源節約型の、高燃費エンジンやディーゼルエンジンを選ぶでしょう。
アジアやアフリカの市場には、軽自動車が向いています。
自動車産業の苦境は、始まったばかりです。
そして、ハイブリットに傾倒するトヨタこそが、最も危ない方向に舵を切っています。
レアメタルの産出が中国に集中する中、今の価格でハイブリットを提供し続ける事は不可能です。
自動車産業もパラダイムシフトは、技術革新では無く、省資源に向かっているのです。
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