2017/5/11

通貨の信用・国家の信用・・・信用危機と戦争  時事/金融危機
 

何故だか等ブログの人気記事になっている「三橋貴明には気をつけろ・・・「日本はこんなもんじゃない」という幻想」へのコメントへの返信が長くなったので、そのまま記事にします。



■ 通貨発行益(シニョリッジ)と中央銀行 ■


通貨発行権はイギリスでは昔は国王の権利でしたが、当時は金兌換によって価値を担保していました。ところがロスチャイルドが当時の中央銀行に毎日大量の紙幣を金に交換しにやって来ました。とうとう音を上げた中央銀行は通貨発行権をロスチャイルドに与えたと言います・・。

通貨発行は紙切れを印刷するだけで金利が得られる笑いの止まらないビジネスでした。中央銀行制の根本には通貨発行益(シニョリッジ)が存在していました。

FRBは12の民間銀行が株主の完全なる民間銀行ですが、当然設立当時はその12の民間銀行が通貨発行益を分配していたのでしょう。日銀の株主は政府以外は秘密にされていますが、天皇家だとかイギリス王室だとかモルガンスタンレーの名前が噂では挙がります。

ただ、現代においてはアメリカでも日本でも中央銀行の経費を除いた利益は国庫に返納される様に法律で定められているので、通貨発行益を中央銀行の株主が独占しているとは考え難い。(配当という利益はあるかも知れませんが)

■ 統合政府という考え方 ■

昨今は「政府+日銀=統合政府」という捉え方が広がっていて、三橋氏の功績はこれを世に知らしめた事かと思います。日銀は政府の子会社なのだから、日銀に支払われる国債金利は国庫に返納され日銀購入分の国債金利は事実上ゼロになります。

これは事実上の「政府通貨」であり、現在の日本は正にその様な状況になっています。では、政府通貨の信用は何によって保障されるのか?これは国家の信用力によります。

■ 国家の信用とは? ■

国家の信用力とは何か・・・。私はこれを図るバロメーターは為替レートだと考えています。為替レートは経常収支の赤字が続けば下落しますし、財政赤字が急拡大する様な場合にも下落します。中長期的には通貨定量説は成り立つと思われるので、経済成長以上のペースで通貨を発行し続けると為替は当然下落します。

■ ゼロ金利下では金融政策の効果が阻害され、バブルを生み出す ■

「統合政府」という観点で国内だけ見れば「日銀は政府の子会社なのだから・・」という理論は成り立ち、「インフレが始まったら金利や税率を上げれば良い」となります。

しかし、現在の日本や世界の状況は「通貨を増刷しても物価が上がらず、金融市場や不動産市場に資金が流入する為にバブルが発生してしまう」という問題です。要はゼロ金利の元では、実体経済の投資リスクは金利に対して低すぎるので、資金は資産市場でバクチによって手っ取り早く金利を稼ぐ傾向が強まります。

昨年よりクルシトファー・スムス教授の「財政インフレ論」が注目を集めていますが、私は適度な財政インフレが発生する前に、資産市場のバブルが崩壊して世界経済はリーマンショック以上の被害を被ると予測しています。少なくとも2020年までにはバブルは崩壊するでしょう。現にトランプラリー以降の米株価はバブル状態が顕著です。

■ 世界的な国債の信用危機 ■

次なる世界経済の大崩壊が起きた時に問題になるのが「国債の信用問題」です。

リーマンショック以降、世界の中央銀行は狂った様に通貨を増刷して流動性を確保すると共に、不良債権を直接、或いは間接的に買い入れるなどしてこれらの債権の暴落を防ぎました。

この過程で大量の国債が発行された訳ですが、これは民間の負債が政府と中央銀行の負債に置き換わったと考える事が出来ます。では、次に危機が発生した時に同じスキームが使えるでしょうか?

私は次の金融危機に際して市場は「国債を売却する」という行為に出ると予測しています。リーマンショック以降、世界の国債金利は下がり過ぎています。これは言い方を変えれば「国債バブル」が発生している状況で、日本国債の値上がり率は世界最高です。これは世界経済の成長率の鈍化の裏返しではあるのですが、次の危機で国債をさらに大量発行する様な事態になれば、民間の金融機関や投資家はさすがに国債売却に走るでしょう。

こうして国債金利がポンと跳ね上がる事で、世界中で「国債の信用危機」が発生するのでは無いかと妄想しています。

■ 通貨の信用危機と戦争 ■


通貨、特に基軸通貨の信用が揺らぐ時には戦争が起こされるのは歴史が証明していると思われます。ニクソンショックは金兌換を突然停止したドルの信用を、オイルショックによって暴騰した原油価格によって支えました。中東戦争はその為に起こされたとも言えます。

第二次世界大戦はポンドからドルへ基軸通貨を移すセレモニーだったとも言えます。これは大英帝国の信用が支えていた基軸通貨ポンドの価値を失墜させ、より経済発展が望めるアメリカをハブにして世界経済をさらに拡大する為の戦争だった・・・。

まあ、陰謀論者の妄想に過ぎませんが、シムズ教授の財政インフレ論が持て囃される一方で、中東と東アジアで戦争の芽が膨らんでいる・・・これらの事象は無関係で無いと・・・陰謀論者の本能が囁きます。

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2017/5/15  11:04

投稿者:人力
ハノイの塔 さん

国の資産のほとんどは道路や橋だったりするので、売却しようがありません。だから、財政破綻は国債をファイナンスしている預金とのバランスとなりますが、預金残高には限界が在りますから、この限界を迎える前に日銀の財政ファイナンスに突入したのが今の日本。

海外に日本国債を売り出してファイナンスする手も在りますが、今の金利では無理で、下手にこの政策に出るとヘッジファンドの餌食になってポンドの二の舞。

事実上の財政破綻とは・・・

国債金利が上昇し始めると、日銀の損失が膨らみ事実上んお債務超過となりますが、日銀保有の国債は満期保有が前提だから大丈夫とも言えます。

さらに日銀が破たんしたら、政府が資本注入してしまえば良いとの見解も。ただ、そのお金はどこから出て来るのか??

多分、国債を発行して日銀がファイナンスするしか無い。そのお金を日銀に注入するのだから、もう輪転機クルクルな訳で、こうなると、さすがに国民も「大丈夫か?」と不安になり、預金以外の資産保全に走る訳で、ここでインフレ率が急激に高まります。

2017/5/15  10:57

投稿者:人力
ゆうこ さん

国家の信用は意外に堅牢ですよね。いくらムーディーズが日本を格下げしても、実際の日本の経済力や社会の安定性を考慮すれば、日本以下の国の方が格上という不思議な状況になっています。

ただ、財政バランスという点を以前の評価軸で眺めれば、「日本はヤバイ」という状況に見えます。ただ、これも日銀の財政ファイナンスを統合政府として見れば、当分は問題無い。

国民に危機感がありませんよね。年金がきちんと払われれ、社会保障が破たんしない限り、国民に財政破綻の実感は生まれないのでしょう。

2017/5/15  10:54

投稿者:人力
へなちょこ侍 さん

ビットコインは興味津々ですよね。違法として摘発されない辺り、通貨マフィアの存在を裏に感じます。

2017/5/15  0:30

投稿者:ハノイの塔
借金も資産だから、国もどんどん借金すればいい、という、
とんでもない意見をネットで見ました。
たしかにその面はあるでしょうが、この資産は貸し手が返せ、
と言った場合、返さなくてはなりません。
もし返せなければ、その時点で国は破綻です。
(その意味で、自国通貨建ての借金は……、というのはウソ)

某高橋氏は、日銀が買った国債は借金じゃない、と言っていますが、それはおかしいです。
国債の買い手は大ざっぱに3つあって、
@日本人
A日銀
B外国人
もしこの人たちが借金を返せ、と言ってきた場合、
(すなわち、国債を売ろうとする場合)
@Aについては、踏み倒しが可能、Bについては踏み倒せない、
という違いがあるだけ。
(ギリシャのように合意の上、棒引きという手はありますが)
政府=日銀なら、Aで踏み倒しても、誰も文句を言わないというだけです。
だいたい借金を返さなくていい、ということは、借り手が踏み倒すということですから、
貸し手は大損することになるはずですが、某高橋氏は何故かそのことを言いません。

で、政府が借金を踏み倒すとどうなるかというと、
@の場合、国民が無一文になる、です。
わからないのは、Aの場合ですが、政府=日銀なら、@と同じように
日銀すなわち政府が大損する、となるはずですが、具体的にどうなるかがわかりません。
日銀の資産がなくなる=それと対応する紙幣を発行できなくなる、でしょうか?

人力さんは、「日本の財政は既に破綻している」というご意見のようですが、
政府と国民の資産を合わせると、まだ借金の額を上回っています。
(政府資産は、換金できないものばかりのようですが)
資産と同額になるまでは、まだ借金は続けられるでしょう。
そしてその後は、それ以上借金できなくなるわけですが、
ならば税収内でなんとかやりくりせよ、となります。
日本は予算の半分が借金なので、支出を今の半分にすれば、破綻はしないことになります。
従って、公務員の給料も、年金も今の半分にすればいい(笑)

※政府紙幣と聞くと、なぜかデパートの「商品券」を思い出します。

2017/5/14  21:09

投稿者:ゆうこ
半分冗談ですが…
日本の国債が格下げになって…今まで何度の格下げになっ
てませんか?
AAA→AAでしたっけ!?
昔は金利とか国債の格付けとか追ってましたけど
なーんにも起きないので最近ちょっとおサボりです

2017/5/14  8:18

投稿者:へなちょこ侍
お世話になっております。

崩壊前にヘリマネを実施するのかも知れません。とすれば、ビットコインがそろそろ日本でも脚光を浴びてくるのではないでしょうか。

中国のビットコイン事情が、今後の日本を映す鏡になると感じています。

それでは、またよろしくお願い致します。

2017/5/12  10:47

投稿者:人力
しょう さん

日本の財政は既に破綻していますが、日銀の財政ファイナンスでかろうじてバランスを保っています。このまま10年、15年を乗り切ろうというのが日銀や財務省の判断だと思います。だから景気回復局面では消費増税をぶつけて金利上昇を防いで来ました。

ただ、破綻を先に延ばせば伸ばす程、崩壊の規模は大きくなりますから、私は財政破綻による急激なインフレが発生するならば、早い時期に起きた方が良いと考えます。まだ、日本に再生する力の在る内に破綻すべきだと。

これは、高齢者から若年層への所得移転の意味もあります。資産が無価値化すると同時に若年層が将来的に負担する費用が実質的に低減します。

ただ、日本の財政破綻はアメリカや世界経済を道連れにするので、アメリカが倒れるまではどんな手を使っても日本は現状を維持する事を求められます。だから財政ファイナンスにもお咎め無し。

2017/5/12  10:41

投稿者:人力
ゆうこ さん

28年度速報で、日銀370兆円(38.7%)、銀行等223兆円(21.3%)、生保損保204兆円(21.4%)、公的年金4.9兆円(5.1%)、年金基金3.1兆円(3.3%)海外5.3兆円(5.5%)などです。

問題は銀行保有で、何かを切っ掛けにして長期金利が上昇し始めると損失が膨らむ為、地銀、信金はあっと言う間に経営破綻します。中堅信金の破綻の噂だけで取り付け騒ぎが起きますから、地銀、信金、ゆう貯辺りが危ない。

ただ、日本の金利は日銀がガッチリと管理しているので、市場の金利形成力は機能していません。では、国債売却による金利上昇は起きないのかと言えば、日銀は既に指値オペを2回も実施していますから、何等かのショックで国債売却は起こり得るでしょう。

最大の懸念はバーセルで、海外業務を行う銀行の保有する自国国債のリスクウェイとはゼロとされて来ましたがが、これの見直しが行われるという報道がされています。国債の格付けによってはリスクウェイトが20%となり、海外取引をする銀行は自己資本の増強するか、国債を売却するしかなくなります。

これを見越して、メガバンク各社は日本国債、特に長期債の保有を極端に減らしていますが、日本の格下げがあった場合、市場に動揺が走ります。当然、メガバンク各社は国債を売却します、これで金利がポンと上がるとゆうちょ銀行や地銀、信金に一気に同様が広がります。

国債は満期保有の場合は簿価評価されますが、売買目的の保有では時価評価とあんります。日本生命などは簿価評価していますが、同じ生保でも第一生命は時価評価だった様な・・・。

2017/5/12  9:47

投稿者:しょう
国際暴落で金利上昇しますが、実体経済の成長のない急激
な金利上昇で、あらゆる資産価格の暴落→不況、恐慌から
社会不安ですね。
リーマンショックのときは投資銀行の破綻でしたが、国家
レベルでこれをやると、もうしりぬぐいをする機関があり
ませんね・・・

2017/5/11  20:14

投稿者:ゆうこ
>私は次の金融危機に際して市場は「国債を売却する」という行為に出ると予測しています

今現在銀行はどの程度の国債を持って居るのでしょう?
500兆円くらい?そのうちの50%程度の売却?具体的に書かないとさっぱり頭の中で想像できませんね(笑)

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