主要分野について入試基礎レベルの確認がワーク形式でできる
「大学入試過去問 数学 基礎力完成」1 確率/順列と組合せ/他(旺文社)
同じ出版社から先に発売された演習書「2度解く!」の前段階(主にセンターレベルまで)を固める分野別演習書。シリーズは全6冊でラインナップは以下の通り。1冊あたり30題強の入試問題を扱っている。
$ 1 確率/順列と組合せ
$ 2 2次関数
$ 3 三角関数/指数・対数関数
$ 4 微分法と積分法
$ 5 数列
$ 6 ベクトル
旺文社というと、教科書確認〜入試標準レベルを中心とした演習書「数学標準問題精講」(旧「解法のプロセス」)を思い出すが、この「基礎力完成」も、収録問題は「標準問題精講」の中では易しめの問題が中心になっており(さらにすべての問題が穴埋め問題で統一されている)、巻頭の「公式一覧」と「問題編」に続く「解説」の部分は似たような見開き構成になっている。
「解説」の基本的な構成としては、入試問題1題に見開き2ページを割いて、見開き左上に問題文、その下には使われる基本事項や指針を示した「確認」、さらに解答(ポイント解説付き)がページをまたいで続き、最後右下には類題として「速・Try!」が収録されているという格好で、思考過程を含めて丁寧に解説している「確認」が目をひくほか、問題の解答が穴埋め形式になっていたり(ここをいわゆる暗記ペンで書いてシートをかぶせれば自作の暗記ノートが出来上がる)、問題中で使われる公式のうち特に重要なものは、薄い色で大きいサイズの文字で印刷されていて、ここを「なぞり書き」させるようになっていたりと、小学生や中学生が使う「ワーク」の要素もとり入れられている。
「2度解く!」にも問題の配列方法など受験生の現状への配慮がみられたが、それが今回の「基礎力完成」ではより徹底された感じだ。また、シリーズ全体の構成に目を向けると、他分野との融合が少ない「確率/順列と組合せ」を1冊目にもってきていたり、多くの受験生が苦手とする数列、ベクトルにそれぞれ1冊ずつをあてているなど、うなずけるところが多い。が、ワークのような構成には賛否もあるだろう。「正直、そこまで手取り足取りやる必要があるか?」という意見を持つ人もきっと多いはずだ。
【リンク】
「1 確率/順列と組合せ」/「2 2次関数」/「3 三角関数/指数・対数関数」
「4 微分法と積分法」/「5 数列」/「6 ベクトル」