「理系数学 入試の核心 標準編(Z会出版)」
徒然レビュー
理系数学全体をカバーするペースメーカー的演習書。バランスの良い選題になり使いやすくなった
「理系数学 入試の核心」標準編(Z会出版)
入試基礎レベルをほぼ仕上げ、標準レベルが視野に入ってきた生徒さん向けの演習書。150題で理系数学をバランスよくカバーしており、中堅国公立志望の生徒さんが演習の軸とするのにちょうどよいレベル。この本の問題だけでも全部解けるように繰り返し練習すればだいぶ違ってくると思う。難関大志望者にも、本格的な過去問演習の前段階におすすめ。この本の問題にどの程度完答できるか力試ししておけば安心できる。
構成的には、入試標準レベルの150題を3題ずつ区切って50の「回」に分け、別冊「問題編」の1ページに1回分の問題文が載っているのが特徴的。また、目次にすべての問題のタイトルと出題大学名が載せてある。このおかげで、毎日3題ずつなどのようにペースを決めてやっていくことも、苦手な分野や気になるテーマ(たとえば「格子点の問題」など)の問題を探して取り組んでいくことも大変やりやすくなっている。この構成は、他書にもぜひ見習って欲しいところである。解説は箇所によってややそっけなく感じる部分もあるが、このレベルの本としては十分。
類書として「理系数学の良問プラチカ」(河合出版)などがあるが、こちらはT・A・U・BとV・Cに分かれていて、それぞれこの「核心 標準編」と同程度のボリュームがあるので、分量的には約2倍になってしまう。まとまった演習量をとりたい人はプラチカ、全体を早く終えたい人はこちらというように使い分けていきたい。
さて、旧課程版は問題も「数学T・U」などの大雑把な分類しかされていない箇所が多く、分野によって問題数が多かったり少なかったりといった偏りがあったなど本としての完成度の低さが目についたが、今回のは、旧課程版の良い部分はそのままに、足りない部分をうまく補い再構成してきた。このぶんなら、次の発展編(?)もかなり期待できそうだ。
投稿者: 水野 健太郎(理事会)
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