「メルマガ【志望大学に必ず受かる数学参考書の選び方】07-06-01(その1)」
メルマガ・処方箋
□ももさんのご質問
こちらでははじめまして。ももといいます。
通信制大学に春から入学しました社会人学生です。
数1・Aしか履修していないにも関わらず、
情報系の学部に入学してしまいました。
1・2年の配当科目として情報数学の授業があり、
その授業を問題なく履修できるために、
さらに、今後のための基礎作りとして
高校数学の習っていない部分を独習したいと思います。
シラバスを見てみますと
ベクトル・線形代数・無限小数の応用・無次元の多項式
三角関数の微分・指数関数・対数関数・微分方程式の応用
などを取り扱うです。
履修前提条件としては「数1」修了程度の知識と
シラバスでは書いてありますが、指定教科書の内容と
今後のことを考えると、準備が必要だと考えています。
といっても、受験レベルの高度な知識ではなく、
基本事項をしっかりと押さえたいと考えています。
出来れば後期に履修したいと考えていますが、
おそらく難しいと思うので来春の履修に向けて
準備したいと考えています。
現在は、今まで自分がどうして数学が苦手だったのか、
何を理解できていなかったのかを探るために
中学数学のやり直しをしています。
こういった私の場合が選択したほうがいい参考書と
勉強計画についてアドバイスいただえればと思い
書き込みをしました。
お忙しいところお手数をおかけしますが、
よろしくお願い申し上げます。
□ももさんへの回答
ももさんの場合、いかにも大学入試!という問題、
たとえば複雑でこみいった問題、ある種のテクニックを
知っていないと解けない問題等に対応する必要はなく、
基本事項を理解し、かつ初歩的な計算さえ出来るように
なればいいわけですから、難しく考えることはありません。
ここで、ひと昔前なら、いわゆる高校学参から
必要な内容だけを選んでやるしかなかったのですが、
現在は多少状況が変わっています。
大学の先生方が、大学に数学を履修せずに入学してくる
学生さん向けに1年次の講義で使うテキスト用に
たくさんの本を執筆されるようになったからです。
こちらの方面に著書の多い先生として、
よく名前があがるのが石村園子先生という方です。
本当にいろいろな本を出されていますが、その1つに
○「大学新入生のための数学入門」増補版(共立出版)
という本があります。
同じシリーズに「微分積分入門」、さらには大学数学に
対応した本もこの出版社から複数出ていますが、
ももさんのおっしゃる内容・用途に最も合うのは
この「数学入門」ですね。
数学1程度の予備知識を前提としていて、
序盤の「繁分数の計算」などは導入なしで例題のみですが、
ベクトルなど数学2・B以降の内容に入ると、
高校の教科書に書かれているような導入もついていて
基本事項の理解と初歩的な計算がひととおりできます。
三角関数の加法定理など、基本事項自体が難解になるところは
公式の紹介のみですが、授業の準備ならこれで十分でしょう。
あと、情報系に必要ということであれば、タイトルズバリの
○「IT時代の数学 ミニマムコア」
という本もあります。
こちらは情報系学部の新入生向けの数学の教科書として
書かれていると「まえがき」にも明記されており、
実際そのとおりの内容になっています。
コンパクトな本なので、それぞれの事項を簡単に説明するに
とどまっているので、より丁寧な導入・説明がほしいなら、
各章末に「参考書ガイド」「おすすめWEBサイト」として
載っているものを参照したらよいでしょう。
$ じつはこの本を筆者自身かなり前に(別件で)見つけていて、
$ 今回の回答にもぜひ入れさせていただこうと思い、
$ 先に掲示板でその旨をお伝えしたところ、
$ なんとももさんがこの本の著者の先生の
$ 授業(実習)を受けていらっしゃるそうで、びっくり・・・
あと1つ、こういった数学的な内容が
有機的につながっているということを実感できる本として
○「オイラーの贈物」(海鳴社)
という本があるので紹介しておきます。
高校から大学にかけての数学の基本事項を解説しながら、
最終的に「オイラーの公式」と呼ばれる等式を導きます。
単なる「お話」ではなく、基礎から独習できるように
なっているので、力だめしに読んでみてはどうでしょう。
こういった本は、都心の大きな書店(専門書が多い)に行けば
学参ではない「数学」というコーナーがあり、
たいていはそこで取り扱っています。
# 一応、アマゾンリンクもこちらにまとめてみました!
# →
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/492.html
なお、今回の回答につきましては、
高校数学の参考書に関するご質問のように、
考えられるほぼすべての本に目を通したうえで
回答しているわけではないことをお断りしておきます。
たとえば当メルマガを読んでくださっている指導者のかたで、
こちらの方が分かりやすいであるとか、価格が安い、
内容が網羅されているといったような改善案がありましたら、
ぜひお寄せいただきたいと考えております。