「08年度 勝てる!センター試験 数学T・A/U・B(文英堂)」
徒然レビュー
今年ついに新課程入試に即した配列に改められ使いやすく
「08年度 勝てる!センター試験」数学T・A/U・B(文英堂)
単問を通じて教科書内容の確認ができ、分野別にセンター試験の過去問演習ができる問題集。教科書・傍用問題集の代表的な問題を網羅した程度の生徒さんで、まずはセンター7割安定レベルに到達したい人のための演習書として、筆者は数ある対策本の中でこのシリーズを最も評価している。選題・分量的もそこそこだが、なにより解説が充実しており、熟読することで中級者だけでなく上級者にも得るものが多いからだ。
でも、昨年度はあまりこの本をイチ押ししなかった。なぜか。
それは各対策本の発売・改訂のタイミングによるところが大きい。この本は一応年度版(毎年新装版が発売される)のかたちをとっているが、06年度版(06年度受験用)は「06年のセンター試験の出題内容を予想し、05年に発売されたもの」で、07年度版は巻頭にはさみこまれた冊子「傾向と対策」の部分しか変わらなかったからだ。でも、今年はついに本冊部分も改訂され、新課程のセンター試験の出題フレーム(たとえば数学Tの「方程式と不等式」は単独で出題、Aの「平面図形」はTの「三角比・図形と計量」とまとめて出題、といったこと)に即した配列とウェイトに変わった。さらに巻頭の冊子「傾向と対策」にも07年度のセンター試験の問題用紙の余白に計算や図を書き込んだ「答案例」が付け足された。
このように、さすがに毎年全面改訂はされないものの、作り手が気合いを入れていることは確かで、年ごとに何かしら目を引くところのある対策本だ。気の早い人で、もしかすると待ち切れずに前年度版を買ってしまった人がいるかも知れないが(確か筆者自身もそのように勧めた覚えがあるが・・・)、解説面だけでも良質な本ではあるので、わざわざ買い直なくてもよい。
※ 6月5日現在店頭に新版が並んでいるのを確認済み。