「即戦ゼミ 大学入試 数学頻出問題総演習 40文理共通編・41理系編(桐原書店)」
改めて定番書レビュー
中堅〜難関私大志望者で、高校数学全体を概観済みの人に
「即戦ゼミ 大学入試 数学頻出問題総演習」40文理共通編・41理系編(桐原書店)
【評価】※1〜10の10段階評価
総合:7
易から難まで幅広い出題をする私大の志望者が演習期に用いる:9
英語の良書と同シリーズというだけで買う:2
小問のウェイトの高い中堅〜難関私大入試で差がつくであろう問題に強い問題集「即戦ゼミ」の新課程対応版。いちど触れているかどうかで差がつく問題を網羅している。難易度的には、この本の中でいちばん難しいあたりは「理系(/文系)数学の良問プラチカ」数学T・A・U・B(河合出版)に近いが、ただ問題文の意味が読み取りにくいだけの問題などもあり、そういう意味では「チェック&リピート」(Z会出版)にも近いといえる。「チェック&リピート」の愛用者がもう少し上のレベルを網羅したいときなどにおすすめする。分量的にはやや重たいが、取り組みたい分野・レベルの問題から手をつけていきたい。数学V・Cは計算の確認問題も多く収録されていて、計算練習もしながら上のレベルに触れられる。
難点をあげるとするなら収録問題の配列。問題自体があまり差し替わっていないのは仕方がないとしても、数学Uで扱われている内容がいきなり本の最初の方にくるのはどうか。せっかく気のきいた選題が多いだけに、非常にもったいない。また、解答も全体にそっけないので、淡々と問題を解いていける人にはよいが、教科書レベルに不安を残す人は苦労するだろう。
とはいえ、現場の指導者の目から見ると、今の教科書内容の弱点をまざまざと見せつけてくれるという意味での良書という見方もできる(あくまで指導者のネタ用だが)。旧課程時代とあまり変わらない問題を出してきそうな大学の志望者を担当する場合が特にそうだが、この本のエッセンスをうまく抜き出し、現状を考慮した導入をしてあげられればと思う。
【基礎知識】
中堅〜難関私大入試で差がつくであろう問題に強い問題集「即戦ゼミ」の新課程対応版。問題数はやや多いが、概ね1つの見開きで1つのテーマを扱っているほか、個々の問題に難易度表示もついているので取り組みづらくはない。多くの受験生が苦手に感じる「必要条件・十分条件」「整数」「桁数・n進法」のほか「『すべての〜』の処理」など独特の切り口で、問題数を多くとって集中的に解説してある。
各見開きは左が問題文、右がポイント解説やヒントになっていて、さらに別冊解答がつく。同社の英語の定番書「即戦ゼミ3 大学入試 英語頻出問題総演習」と同じシリーズで、この本を知っている人には何となく内容が想像できると思う。難易度的には「理系(/文系)数学の良問プラチカ」数学T・A・U・B(河合出版)に近いが、ひとむかし前の私大の小問を思わせる問題(改めて問われると「あれっ?」と思うであろう問題)のウェイトが高く、1問のサイズは総じて小さい。
現課程では数学U内容になる「条件式の扱い」「恒等式」などが本の前のほうに配置されているので、教科書べったりの学習しかして来なかった人には敷居が高い。
【リンク】
「即戦ゼミ 大学入試 数学頻出問題総演習」40文理共通編・41理系編が買えます。
※リンク先の内容は当方で確認済み。表紙の色が青のものは基礎レベルの別シリーズ、赤でも巻数が42・43となっているものは旧課程版ですので、お間違えにならないようご注意ください!
※06年1月10日「徒然レビュー」執筆分
→
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/138.html
※06年5月29日「徒然レビュー」執筆分
→
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/240.html
より再構成