黄色いボールに慣れた1部リーグの選手たちにとって、全日本総合は1部リーグより約6mも外野フェンスが手前にあるうえに、ジャストミートすれば伸びて飛んでいく白ボールが使われるとなれば、ホームラン連発はあたりまえの世界?!
ピッチャーにとっては受難です。少しでも甘いボールを投げてしまえばライナーでフェンスオーバーさせてしまうし、打ち取ったはずの外野フライがグイーンと伸びてホームランになってしまうのですから。
そして今回思ったのですが、ホームランや2塁打が連続して出ると、ピッチャーはリズムを崩して、ついコースが真ん中に入っていってしまったり、攻撃チームが勢いにのまれてしまうことが多々あるということ。完全に打ちごろペースになってしまうのです。
2004年に黄色いボールが導入されて1年半。飛ばない、長打にならないといいながら黙々と黄色いボール克服に取り組んできた成果が、今年のホームラン続出につながっています。
「黄色いボールを飛ばすのはまだむずかしい」という若手も、「白いボールでこの距離なら」と、いいところで打っているのも印象的でした。
豊田自動織機の大内田歩選手(写真左・須磨ノ浦女子出身・3年目)は、社会人になって初めて打ったという大会初日のホームランに続き、2日目のトヨタ自動戦でもホームランを打って、自分でもびっくり!?
一方、ルーキーの本田小百合選手(写真右・星野高出身・1年め)は、このトヨタ自動車戦のホームランに続き、翌日の準決勝のデンソー戦でもホームランを放ち、5年ぶりの決勝進出を決めてしまったという活躍ぶり。
2人が手にしているのは記念のホームランボール。本田選手の右肩には、健闘を称えてあの方がおちゃめな友情出演?!
上記の二人がホームランを打った試合の1つ前の試合・戸田中戦では、ルーキー投手のボールをスミス選手が先制のソロホームラン、狩野選手もジャストミートの特大ホームラン。そして私が外野から見ていたとき、田中幹子選手の超特大ホームランを撮影しました。田中選手のボールはグラウンドのはるか奥の駐車場まで飛んいき、ぼこっとクルマに当たる音が…!
みなさん、クルマの駐車場所にはくれぐれも注意しましょう。
2日目愛媛女子短大戦でホームランをかっとばしていたのは、神田多栄選手。とわの森三愛から東京女子体育大(増淵選手と同期)を経てトヨタ自動車に入団して4年目です。
ホームに帰って来て、軽く微笑んでいた神田選手でした。
やっぱりホームランは気持ちいいんでしょうね。
この大会4本(靜甲戦2本、日立ソフトウェア戦1本、決勝の織機戦で1本)のホームランを放って、パワー炸裂していた三科真澄選手。
写真は2日目の準々決勝の日立ソフトウェア戦。1番バッターとして最初の打席でいきなりのソロホームラン!この1本でチームを一気に波に乗せてしまいました。
ルネサスは岩渕有美キャプテンの、初戦の甲賀戦での先制ホームランを皮切りに、靜甲戦では三科2本、鈴木英都巴、喜村留美子が、日立ソフトウェア戦では坂本直子が2本、三科、乾絵美が、レオパレス戦では国吉早乃花がさよならホームラン。決勝の織機戦では開幕に続き、岩渕選手が初回になんとランニングホームランでまたまたチームをひっぱりました。そして三科がホームランでこの大会をしめました。なんと、この大会、チームは12本もホームランを打ったのでした。
笑顔のお出迎えも12回です。
日立ソフトウェアは、初戦の東芝北九州から、西山、来條が連続アーチ。屋内で暗かったので、来條選手、ブレブレの写真ですみません。9/27がお誕生日の来條選手です。翌日のYKK戦では山田恵里選手が1試合2本のホームランを打ちました。
レオパレスも打ちました。初戦のベルマーレ戦では6本(スコット、河野、佐藤、井上、薮内、藤本)、大鵬薬品戦では井上選手(写真はベルマーレ戦のときのホームランRUN)が試合を決めるソロホームランを1本、伊予銀行戦では佐藤理恵、白井沙織が打って、合計9本です。
ベルマーレ戦の試合後、ホームランを打った人に送られる、はばタン人形のぬいぐるみをぎゅっとしあわせそうに抱きしめていたのが、レオパレスのスコット選手と薮内布由子選手。
ベルマーレに1点を先制され、おされ気味に攻められていたレオパレスがようやく同点に追いついた直後に、スコット選手が2ランホームランを打ちました。チームはほっとするやら、よしと気合いが入るやらで、すっかり勢いを取り戻したのでした。まさに貴重な1発でした。その試合、代打でバッターボックスに立ち、いきなり初球を豪快に振り切りホームランにしたのは薮内選手!本当にうれしそうにうれしそうに、塁を回っている姿が印象的でした。それにはこんな理由があったのです。
薮内選手のコメント
「実は人生初めてのホームランだったんです。中学のときも高校のときも、社会人(7年目)になっても、1本も打てなくて…。なので今日が初めてです。本当にうれしいホームランでした!」
織機の内藤恵美も初戦の中京大戦で2本打っていましたし、太陽誘電の中越規菜、廣瀬芽は初戦の大和電機工業戦で、そして新井直美選手はシオノギ戦で6回裏に逆転のソロホームランを打っていました。チームはその直後のイニングで逆転されてしまいましたが。
大鵬薬品では初戦の佐川急便戦で辻本明香、竹澤苑美が、デンソーは富士大戦で田中美奈子選手が、シオノギ戦で大塩亜希子が、伊予銀行は神戸親和女子大戦で竹内恵が2本、川野真代、矢野輝美、レオパレス戦で川野真代、中田麻樹が、富士大の宮下亜佐子はデンソーの増淵投手からホームランを打っていました。
早耳で確認できる範囲では以上の49本。それ以外にもまだ出ていたようです。こんな大会はかつてなかったと思います。高知国体のときの群馬チームのホームランもものすごかったと聞いていますが。
ということで、ホームランがとびかった第57回全日本総合選手権でしたが、その大量なホームランの中でたった1本、さよならホームランを打ったのが、準決勝のレオパ戦7回裏の先頭打者、ルネサスの国吉早乃花選手(厚木商出身・1年め)でした!ホームランのなかでもさよならというのがイチバン劇的な瞬間を味わえるものです。
遠路はるばる沖縄から、国吉選手の応援に駆けつけたご家族と出身中学のソフトボール部の顧問の先生は最高の笑顔をおみやげに帰途につかれたことでしょう。おめでとうございます。
決勝戦の場に私がいなかったため決定的な写真が撮れませんでした。
代わりにリーグで撮影した国吉選手の写真を掲載させていただきます。
ローチ選手から打ったというのもマイレージが高い、ホームランです。
もう少ししたら、ルネサスの公式サイトにたくさんの写真が掲載されることでしょう。
大会優勝はもっともたくさんホームランを打ったルネサスだったというのも、この大会を象徴していたと思います。日立&ルネサス高崎のみなさん、おめでとうございます!

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