シュタイナーさんの『ほ』んね(本音)の「ホ」(またチト苦しい)
もう時系列ではレッスンの最後まで書いてしまったのだが...
落ち着きの無い子供のようにも見えてしまう彼、演奏ともなれば超絶テクニック、音痩せしないピアニッシモ、間近で目にした私はまるで狐につままれたように凍り付いた。
ドイツシステムでは鬼門のスロートのファ、ミ♭、右人差し指の中程を使う忌まわしき指使い、あの太くて厚い指がモーターでも入っているかのようにキイの上を滑る。
これはもう、楽器を始めた頃よりの『基礎練習!!』の賜物であろう。
が、それ以上に彼の音楽性を深めているのは、「無類の楽器好き」「無類の音楽好き」というほか無い。
なにしろどんな楽器を見ても興味深く見回す、「吹いていいか?」と聞いてくるやいなや遠慮なく吹き捲くる。
ブラームスのソナタのサワリを吹き出すと目をつむってゆったりと動きながら天を仰ぎ至福の表情。
まるで猫の鼻先にマタタビぶら下げたような状態になってしまう。
ウィーン式とドイツ式、どっちが好きかと吹き聴かせた際、「これがウィーンの音だ!!」ときっぱりと言い切った。自分がウィーンの伝統の音を響かせているという確固たる自信を感じさせた。
その瞬間は、STABIKUSで子供のように遊ぶ姿とは似ても似つかぬものだった。
今回のレッスンはほんとうに初歩の初歩、初めの一歩のところだったが、実際に名演奏家の間近に居る事の大切さを大きく感じた。言葉ではなく、その人の持つオーラというべきものに染まるのが非常に重要な事だと思った......と感じ入っていると
「いいかい、マウスピースはウィーン式でなきゃだめだ。で、ここにシュタイナーモデルと書いてあるだろ、これをI楽器で買いなさい。フックスモデルもあるが『シュタイナー』おれっちのサインだ。こっちを買いなさい、フックスじゃないよ、『シュ・タ・イ・ナー』、それでちゃんとこの楽器でイントネーションが合うようにI楽器に調整頼みなさい。」としっかりビジネス。
ああ、やっぱりI楽器はドイツ式楽器の日本でのメッカだ。
さて、マウスピースと楽器の調整、いくらかかるのだろう?
ツェー万×10は軽く超えそうだな〜〜〜........続く

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