2008/6/24
「雨の日曜日」
雨の日曜日。高架下の夢屋。店内は超満員。隣には田仲さんと細川さん。そして目の前には加川良さんが歌っている。
渋く太い声。良さん独特の歌の間とリズム。包み込む優しさと説得力のある歌。ぐいぐい引き込んでいく曲。雨も時間も忘れさせてしまう。
休憩を挟んだ1部。なんだろう、この感覚は?俺はずっとウルウルしていた。良さんの一声一声が体に染み入っていく。1曲目から加川良ワールドに染まっていく。
良さんが出て来る前のギターが置かれたステージ風景。天井、壁、音響、照明、満員のお客さん、隣に居る田仲さんと細川さん。話し声、電車の音。
良さんが歌いだすとその周りの風景全部がだんだん小さくなっていく。そして良さんの姿が一回り大きくなって良さんの歌う姿と声だけになる。若い前座の人もすっかり消えてなくなってしまった。
何が違うのだろう?どう違うのだろう?なんなんだろう?
ギターの音が違う。まず前座にやった人と全然ギターの音が違う。もちろん良さん節も。説得力?時代を超えても新鮮さを失わない歌の中身?人柄?人間性?きっとそれら全部をひっくるめた何かなんだろう。
良さんが歌う高田渡の「生活の柄」。「この歌を歌う度にお金が発生するんですよね。渡さんにお金を払わなくちゃいけないんです。卑怯ですよね」と話す良さん。でも良さんの歌う「生活の柄」がまた凄くいい。思わず一緒に歌ってしまった。
いつも思うけど良さんのライブは凄く勉強になる。良さんの真似をしようとは思わないし、真似できない。田仲さんは声も歌い方もそっくりだけど。でもいろんな意味で勉強になる。だから見に行ける時は必ず見に行って、良さんからパワーと感動をもらってくる。
「客席にかまやつひろしみたいなのが来てますけど」と良さんに言われた。みんなに見られてめっちゃ恥ずかしかった。ライブが終わって良さんに挨拶をして田仲さんと外に出た。細川さんはまだ良さんと話しているみたいだ。今回も良さんと一緒に飲みたかったけど今日はお腹一杯になった。そのまま今日の全てを持って帰りたかった。
田仲さんと二人、帰りの電車の中。
「やっぱりよかったね、なんなんだろうね、あのオーラは」
「よかったですよ、なんなんですかね、また感動しちゃいましたよ」
「なんか真っ直ぐ帰るのはもったいないね」
「そうですね、ちょっとだけ行きましょうか?」
着いたのは天満の「寅ぞう」。良さんのライブをふり返りながら飲んだ。田仲さんが時々歌っている店だ。
「青木さんも呼びましょうか?」
「呼ぼう、呼ぼう。せっかくやし徹ちゃんも呼ぼうで」
青木さんも合流。徹ちゃんはつかまらなかった。3人でまた音楽談義で盛り上がる。青木さんは有山さんのお付きだったらしい。今も現役で歌っている。しかしこの時間に電話1本で駆けつけてくる青木さん。怪しい。風貌も怪しい。俺より年上なのに年齢も怪しい。誰が見てもこの人一体この人何者やろう?って思うだろう。
田仲さんのプロデュースで青木さんと俺と養老弥助さんと3人のライブをしようという話になった。もちろん田仲さんも歌う。早速、田仲さんは養老さんに電話をかけていた。みんな本気だ。さて一体どんなライブになるのやら?
「良さんのライブ俺も行きたかったな、久しぶりに会いたかったし」
ほろ酔い加減の青木さん。田仲さんも青木さんも俺もいい気持ちになっていた。帰りはどうやって帰ったか覚えていない。青木さんは夜の街に消えていった。きっと俺たちもフラフラになりながらタクシーで帰ったんだろうな。
雨の日曜日。感動させてくれた良さんのライブ。音楽仲間との美味い酒。やっぱりやめられないよな。とても気持ちの良い一日でした。
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