2008/7/20
「気力、体力」
気。勇気、元気、本気、活気、平気、やる気、気合、気力、気分。
気を入れる、気が張る、気を吐く、気を落とす、気を配る、気が散る、気が重い、気が腐る、気を抜く、気に病む、・・・気がふれる。
アナザードリームのライブ前の数日。
マイナスの気が大きく心を占めていた。
体力の弱化、今までなかった、めまい、耳鳴り、体中のだるさ、関節の痛み、異常な発汗。
憂鬱、被害妄想、自信喪失、人間不信。
他人の中傷、裏切り。やり場のない怒り。
何で?いつ、一体何がどうなっとん?
男は黙ってサッポロビール。じっと我慢の男の子。
黙れば黙るほど好き放題いわれ、こらえ切れなくて言い返せば偉そうだと言われる。
沸点。爆発点。限界点。
やりきれなくてフラッと大阪の街を離れた。
昔の仲間に会う。分かり合えた仲間たちがいる。
風が、空気が、仲間の笑い声が、昔の自分を取り戻してくれる。
偉そうな気持ちもさらさらないがいい子ぶる必要はない。
体力は低下しても気持ちまで落ち込んじゃあいけない。
俺は俺自身であり、俺以下でも俺以上でもない。
積み重ねてきた俺の結果。
誰も恨むこともない。
現実から逃げてはいけない。
元気になったつもりが大阪に帰ればまたやるせない気持ち。
アナザーでのライブ。初めて気分的に落ち込んでライブに行く気にならなかった。
逃げんのか?逃げんのかよ!!その程度の男かよ!
重い腰を上げてライブに向かう。たがとよは俺一人じゃない。打ち上げ目当てじゃなく、たがとよを応援してくれている純粋なファンがいる。俺たちを信じてくれているアナザーの店長がいる。音楽の仲間もたくさんいる。そして1番に相棒のとよだが待っている。
リハが終わってとよだと話をしていた。
「お!兄貴、がんばっとるか?見にきたで」
またしても小川洋一郎だった。きょうはたがとよを見に来てくれた。とよだと洋一郎と飲んでいたらだんだん元気が出てきた。
くよくよすんなよ!
何も相談しなかったけど、言葉には出さなかったけど、やつらはそう言ってくれていた。やつらと一緒にいると体のだるさや痛みがなくなった。
ステージが始まるともう何も関係なかった。
いつものように、いつものたがとよステージの爆発だった。
ライブが終わって、小川君、とよだ、井上徹、ショウビー、俺と、五人で飲んだ。
「おう!この五人でバンドやろうぜ!ギター買うたど」
「さあ、動くど、さっさとよろうで」
「俺と淳ちゃんが入ったらボーカルがまた死ぬで」
「ほんまや、たがみちゃん、死ぬで」
とよだとショウビー。・・・ボーカル死ぬって、俺?
実際、過去この二人と一緒にやったバンドのボーカルはみんな若くして死んでいる。しかし実現すればすごいメンバーや。正直言って俺の出る幕無しや。
しばらくして田仲さんとメタル君やアナザーのスタッフも合流。延々閉店までバンドの話で盛り上がる。ビール瓶がズラッと並ぶ。君たち一体何本飲むのですか?
ほんとは疲れてもう眠たいのに誰一人帰ろうなんて言わない。もうここから勝負が始まっている。音を上げたやつはそこで負けだ。ここでバンドでの自分の位置が決まる。怖い、怖い。さすが小川塾だ。いつまでたってもロックンロールだ。・・俺はフォークシンガーなのに??
「よっしゃ、やるど、スペシャルバンドや」
「やろ、やろ、ロケンロールをチャラチャラしたやつらにキチンと見せたらんとな」
「ロケンローラーは毎日セックスせんとな」
「全員ヒーヒー言わせたる」
???ヒーヒーって、さすが洋一郎さん、わけわからんけど、幾つになってもロックやな。
ありがとう見に来てくれたファンの人たち。
そして幾つになっても熱い野郎たち。
ほんまに今日来てよかった。
逃げなくてよかった。
元気出てきたよ。
もうふり向かない。次は東京やな。
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