最近の浅田姉妹は本当に忙しい。
マオちゃんはTVで顔を見ない日がないくらいだし、マイちゃんもちょい役ではあるがドラマにも出てしまった。
実は先日、マイちゃんからお願いをされたのだった。
「今度取材をココで受けてもいい?」
取材?
「うん、よく行くお店でって話なの。でも迷惑なら…」
営業時間外ならいいよ、他のお客さんがいない時間なら。
ということで、気軽にOKした私であったが、よくよく聞くとTVだった。ひー!雑誌だとばっかり思っていたら〜〜。
が、結局練習時間との兼ね合いで取材の時間がなくなり、そのままリンクで撮影することになったとの連絡があった。
「ごめんね〜、勝手にお願いしといて〜〜」
一生懸命あやまってくれる浅田ママ。
いいんですよ−、別に。私が取材受けるわけじゃなし。場所提供するだけだもん。
「おねえさん、こーいうTVの取材とかあんまり好きじゃなさそうなのに。せっかくOKしてくれたのに、申し訳なくって…」
……ああ、読まれている。でも他ならぬ浅田姉妹のためなら。
でもこうやって、お気に入りのお店として考えてくれているなんて、なんてウレシイことなのでしょうか。
そんな忙しい二人であるが、今日の夕方、突然059が声を上げた。
「あ!エアロ!」
ん?うそぉ〜ん。
「ホントホント!」
外を見ると、浅田パパが自転車に乗ったまま少し離れたところにいた。
そして。
「おねえさ〜ん!」
マオちゃんがエアロを連れて店の外にいた。
エアロは、マオちゃんが去年世界ジュニアで優勝した時にごほうびで買ってもらったトイプードルだ。飼いだしてすぐ、抱っこさせてもらったことがあった。そのエアロ。
即、店から飛び出す3婆トリオ、私・姉・059。
「エアロ〜」「エアロー」「おいでー」
急に言われて、エアロがおろおろしてマオちゃんを見上げている。
「この中で誰が好き〜?エアロ?」「私だよね〜」「イヤ、私だ」
おばちゃんら大はしゃぎである。
「チューって言うと来るよ」マオちゃんが言う。
そーか、エアロは毎日マオちゃんとチューしてるんだな。
さんざん騒いで(騒いでいたのは私たちだけではあったが)マオちゃんはエアロを連れてランニングしながら帰って行った。エアロとこっちに来るの久しぶりだから,とわざわざ見せに寄ってくれたのだ。
「パパはこっち来なかったね」
「うーん、私たちの勢いがコワかったんじゃない?」
「…パパにも『ちゅー』って言ったらこっち来てくれたかねぇ?」
…………。
ごめんね、マオちゃん。
おばちゃんら、ホントあほでしょ。
パパに聞かれなくて、ホントよかった。
それよりも、マオちゃんに聞かれなくてほんとーによかった。