サムゲタンがおいしいところがいい、と言った私に、フジモッサンは「韓国料理ならウマいとこあります!予約いれときます」とはっきり言った。
オーダーの時も「オレだといつも同じのばっかり頼んじゃうから、ワタナベさん適当に頼んで下さいよ」と言った。
あんなに自信満々で言ったはずなのに。
ここよく来るの?
「いや、初めて」
は?なんですと?
「みんながウマイって言うから、いっぺん行きたいと思ってたんすよ。こーいう機会でもないと来ないっすから」
えー?なんか来たことあった風だったじゃん。
「いや、初めてです」
だっていつも同じのばっかり頼むとかさ〜……。
「いや、他の韓国料理屋で、とかあるじゃないスか」
あー……、なんやそれ。
そしてメニューに、お目当てのサムゲタンの文字が見つからない。
もしかしてない、とか?
「あれ〜それはないでしょう……あれーないっすね」
あ…このシール貼ってメニュー隠してあるとこ、ここがサムゲタンだったとか?
「お!そーなんじゃないすかぁ?」
………あ!めくるな、めくるな!シールを!
結局、前のページに普通に載っていた。
そして先日TVで放送された「デスノート」の話になった。
アカノちゃんとミズノさんは見たらしい。オカザキさんは見ていない。フクちゃんは…と話をしていると、黙って聞いていたフジモッサンが口を開いた。
「デスノートってなんすか?」
エ〜〜〜〜〜!!知らないのぉ〜〜〜!
みんなが大声を出す。
「そんなに有名なんすか?ワタナベさんは知ってるんスか?」
知ってるよぉー!香港でも映画やってたよー。
ノートを拾って……死神が……名前を……、ミズノさんがなんとなく説明をしていると、フジモッサンが「ああ!わかりました!アレですよね、アイツが出てるヤツ……えっと〜〜〜
フ、フ、フジ、藤岡琢也!」
渡る世間かよ!てゆーか亡くなってるし!
「ああ、藤原竜也だ。知ってますよ〜〜。で、アレって元はなんですか?…舞台ですか?」
…なんで舞台……。マンガだよー。
「フーン。あ、で、コイツ今ヒゲはやしてんの知ってます?」
ヒゲ?
「そーですよ!最近見たんですよ、ヒゲはやしてて…」
誰が?
「…だから、アイツですよ、フ,フ…」
ああ、口ひげ生やして?メガネかけて?髪オールバックで?
「って、藤岡琢也じゃなくて!ちがうって!じゃなくて……フ、フ、
フジワラタクヤ!」
って誰だよ!!
フジモッサンのマシンガントークはドコへ向かっているのか、毎回わからない。
私のツッコミ心をこれほど刺激する人は他にいない。
だがしかし、この飲み会では比較的フツーの人ぶってたフクちゃんが、翌日の展示会でヘンだった。
なんでヘンな人ばっかしなんだよ??

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