Fahrenheit 451
1966年/イギリス (監)フランソワ・トリュフォー
(演)オスカー・ウェルナー ジュリー・クリスティ
☆☆☆★★★
トリュフォー唯一のSF作品。原作はレイ・ブラッドベリ。
テレビを唯一の情報源とする、完全に管理された未来社会。
そこは市民に余計な思想をふきこむ書物は厳禁とされ、見つかり
次第焚書となる社会。
消防員(Fire Man)の仕事は、押収された書物を焼き尽くす事。
主人公の消防夫オスカー・ウェルナーは、妻にそっくりな若い
女性との出会いにより、本を守る人々の仲間となるが・・。
メロドラマ性を排除して淡々と描かれる、トリュフォー演出は
素晴らしい。まったく未来的な特撮などないにもかかわらず、
心を失った未来社会の荒涼とした雰囲気が伝わってくる秀作
です。
特に、オスカー・ウェルナーが初めて禁を犯し、真夜中に「デビッド・
カッパーフィールド」を読むシーンは泣けてくるよー。


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