2003年 宮嶋茂樹著 小学館 ¥2,200(本体)
☆☆☆★★
皆さん、不肖・宮嶋こと報道写真家の宮嶋茂樹氏をご存知でしょうか?私は、彼の著作の大ファンで、ほとんど読んでいるのですが、今回大枚はたいて彼の大型写真集をゲット。
「フライデー」の専属写真家だった頃のスクープ写真から、フリーになってからの報道写真まで、彼の作品の集大成。です。
ロバート・キャパに憧れ、マグナムの有名なフォトグラファー、ジェームズ・ナクトウェイがメジャーリーガーなら、自分は野村のバカ息子クラスと語る彼。それでもこの写真集は、彼ならではの味のある作品集でお気に入りの1冊となりました。
そもそも彼との出会いは、Satomaさんが貸してくれた1冊の文庫本
「不肖・宮嶋 空爆されたらサヨウナラ 戦場コソボ・決死の撮影記」
2000年 祥伝社黄金文庫
「結構面白いよ〜。」と渡されたこの本。第一印象は「何か不謹慎なタイトルだな〜。」が、読み始めるやいなや、はっきり言って大爆笑。旧ユーゴスラビアからの民族独立紛争は、かなりややこしいので、詳しくは下記のページを見てね。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/yugoslavia/cosv/genjyo.html
目を覆うばかりの惨状にあるコソボ。笑ってしまう自分に「ひどいな・・。」と思いつつもあっという間に読破。これは凄い本だな〜・・と思い、以来病み付きに。
この本の帯コピー
「このふざけた本を不謹慎と感じる読者の皆様。あなた方は、すでに平和ボケしている。歌や踊りやシュプレヒコールで戦争がなくなれば世話はない。悔しかったら、地球上から戦争を無くしてみぃ。 」
少しムカツクよね。しかし、彼は歯に衣着せないんですよね〜。
「儂(わし)は舞い上がった」「儂は舞い降りた」 アフガン従軍記 上下巻
2002年 祥伝社
この作品は、今のところ彼の最高傑作だと思います。あいかわらず笑えますが、慈愛の気持ちが表現されて、少なからず大人になった彼を感じました。内容もアフガンのどうしようもない現状が伝わってくる中味の濃い本です。
モノクロ写真専門誌 Natural Grow 「ナチュラル・グロウ」
2005年11,12月号は、不肖・宮嶋 特集でした。なかなか読み応えあり。
個人的にお気に入りの2冊。度々読み返している2冊です。
一番のお気に入り作品 「不肖・宮嶋 史上最低の作戦」
2001年 文春文庫Plus
もとは1995年に発表。若き不肖の主にくだらない取材の数々を集めたもので、戦場でもないし、気楽に読めます。私は特に旧連合国による第二次大戦ノルマンディー上陸記念式典に単身乗り込み、ドイツ兵の格好で日章旗を降ってくるというミッション(文藝春秋マルコポーロの取材)が、大好きで何度読んでも笑ってしまいます。彼は枢軸国びいきなのよね。
いつも手元にある1冊
「私の異常な愛情 不肖・宮嶋の戦争映画の正しい観方」
2004年 ぴあ
ミリタリーおたくまる出しの内容で、かなり参考になる本なんですよ、これは。「プライベート・ライアン」をこんなにも深く見てる人は、映画評論家の中には絶対にいないね。ここでも枢軸国バンザイ!っていう感じが、ホント超笑えます。
好き勝手な事をのべている様で、物事の本質をとても良く見ていると感じる人です。最初は、ビックリするかもしれないけど、読み進むにつれ潔いものを感じる事ができると思いますよ!著作多数。機会があったら是非、読んでみて下さいね〜。

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