2013/5/28  15:43

学生さんのご質問  篆刻

あるお客様(篆刻初学者の学生さん)から、御注文頂いた際に、次のようなご質問をお受けしました。篆刻を学ぶに当たって多分多くの方が思い悩む事だと思いますので、ご本人に承諾を得てここに載せさせて頂きます。また、それに対する私、希夷斎の答えになっていない返事も乗せますw

以下引用_____________________________________________________________________________

学生さんのご質問

篆刻を通して知り合った方々、今の師もそうですが、皆口を揃えて 篆書を書いたほうが良いよと言います。 確かに有名な篆刻家で篆書を書かなかった という人は聞いたことがあ
りません。
私は今19で、篆刻を始めて2年になります。将来は篆刻で食べていけたらいいな なんて憧れています。篆書を書いて篆刻がうまくなるのなら と最近篆書を書くようになったのですが、書くメリッ
トが分からず なんでだろう なんでだろう… と疑問に思いながら日々机に向かっています。
篆書を書く事によるメリットとは何なのでしょうか。 それが、どう 篆刻に生きてくるのでしょうか。 教えてください(TT) よろしくお願い致します。



希夷斎返答

メリットとは即ち利点、要するに篆書を書くことによって篆刻に有益になる点は何かということですね。
私の経験をお話するくらいしか出来ませんが、私はある大学の書道科に在籍していたものですから、常日頃から筆には親しんでおり、文字を筆で書くということになんら抵抗は無く過ごしておりました。
ただ、大学一年から、現在に至るまで篆刻に親しむこと30年近く、篆書の古典を全臨したことは五回もあるかないかですね。日々篆書を継続して書いて来たわけでも決してありません。

まぁ書かないより書いた方がいいだろうとは思いますが、篆刻にどう活きて来るか、利点はなんなのかと尋ねられても、「こうだ!」というはっきりした答えを持ち合わせていません。

結局人それぞれではないでしょうか?

どんなに沢山の篆書を書いたからと言って、自称篆刻家という人でも下手糞な人はいくらでも居るし、僅かな臨書経験だとしても、素晴らしい印を刻す方もいるかもしれません。
篆書を書かなければ篆刻すべからずということはないと思いますし、例えば、漢代の官印を作る職人が、今のような半紙が無い時代に篆書を毎日練習したとはとても思えません。しかし、今残っている漢印の古典の素晴らしいのはなぜでしょう?

篆刻は書が先行していなければならないというのは、今までの日本の篆刻学習のセオリーが、それのみで刷り込まれてきたために、篆刻家たちは篆書を書け篆書を書けと口々に言うのでしょうが、数多居る篆刻家で毎日のように篆書を書き続けている人なんて殆ど居ないと思いますよ。

ただし…

篆刻という石に篆書を刻すという行為が隆盛を極めたのが、明・清朝くらいですから、そのずっと前から篆書、あるいは金文や甲骨文という「書」があった訳です。この頃の篆書が今のように筆で全て書かれていたわけではありませんが、篆刻よりもずっと前から篆書があったことは事実です。そのことに思いを馳せれば、その篆書というものへの憧憬や、その息吹を感じつつ篆書というものに触れてみて、永らくの年月を淘汰されずに残ってきた、不偏美を兼ね備えていると思われる古典に、少しでも身を浸すのも悪くないのではないかとは思いますよ。

私は篆書を書くことが好きで、時々遊びながら書いています。それは篆刻を上達させたいがために書くのではなく、好きだから楽しいから書く。
何々のためにと、メリットを求めたりするのではなく、あくまで篆書を書くという行為そのものを楽しむだけです。
よく、臨書のための臨書に陥っては本末転倒だ、などと言われますが、私は臨書のための臨書しかしたことがありません。
そうしてきた、結果、今の私があります。ご参考になればよいのですが?

でもね、篆書を書くと色々な事が解かりますよ。それを発見するのがまた楽しいんです♪。


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2013/6/1  11:38

投稿者:希夷斎

>酔仙
>”どうせあなたたちはプロじゃないんだから、篆書で
苦労せずに、好きに彫ってもいいんだよ”などと言われ
ます。

う〜ん…微妙ですねw篆書書くのに苦労はいらないですよ。書けばいいだけなんですから。死にゃぁしませんからね。そのプロの先生は余程ご苦労なさつたのかしら。

2013/5/31  21:13

投稿者:埼玉の酔仙

私も長年我流で彫り散らしてきて、ここ2,3年やっと
篆刻教室に通うようになって、”正式の”篆刻を
習っているところです。
二人いらっしゃるプロの師匠のうち、お一人は、
”まず篆書を書いて”という方針ですが、もうお一人は
”どうせあなたたちはプロじゃないんだから、篆書で
苦労せずに、好きに彫ってもいいんだよ”などと言われ
ます。どちらも一理あるなというのが実感です。

肖形印ならばかまいませんが、文字をデザインする場合は
漢字の成り立ちがわからないまま、辞書頼りで印稿を
描くと、間違った漢字になりかねません。
また、篆書を臨書することで文字のバランスや布字の
良し悪しを、感覚的に身につけられます。

希夷斎氏の言われるように、楽しんで筆を走らせる
のが理想ですが、私の場合は、しぶしぶ臨書している
ので、いまだに下手なままです。(+_+)

http://saitama-no-suisen.cocolog-nifty.com/

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