2020/11/23
Chaykinが描く良質な大人の読み物、Marvels Snapshots SPIDER-MAN アメコミ

今回は短くMarvels Snapshots SPIDER-MANを紹介。SPIDER-MANのアクションを期待する方はがっかりするので買わないこと。良質な大人な読み物を楽しみたい人向け。そうであれば、SPIDER-MANと名の付くコミックブックを、否コミックブックを読むのかと自問する。
筋書、画と共にHoward Chaykinが担当。もうこれだけで、良質な作品が保障されている。このブログでも何作か彼の作品を紹介したはず。STAR WARSやMichael MoorcockのErekose等を手掛けた巨匠。圧倒的な筆使いに読んでいると引き込まれるな。
粗筋。ニューヨークで暮らす仇名がDutchと呼ばれるケチな悪党の視点を通し、スーパーヒーローやその敵が跋扈するニューヨークを描いている。
元々Marvelsはカメラマンの眼を通したスーパーヒーロー達の姿なのだが、今回はもっと市井の人の生活がクローズアップされているように感じる。悪党が力を付けた結果、Dutchのような小悪党はどうも居心地が悪い一方で、彼の相棒RonnieはTinkererやOwlといった大悪党のおこぼれを狙っている対比が面白い。
ニューヨークにいるヒーロー達が背景に描かれているのが微笑ましい。PUNISHERなんて小型のバンにロゴが描かれているだけだ。その一方悪党はコマの中央に描かれているのは味噌。
最後のコマのDutchの台詞が笑える。
