2021/12/26

Neal Adamsの表紙がカッチョ良い、1970年のTHOR 179号〜181号  アメコミ タイムマシーン

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地球に逃げ延びたLokiの罠に落ちたTHORの話を読み終えたので早速レビュー。1970年に出版されたTHOR179号〜181号。

筋書をStan Lee、179号の画をJack Kirby、インクをVince Colleta、180号、181号の画をNeal AdamsがインクをJoe Sinnotがそれぞれ担当。添付画像はNeal Adamsが描いた180号の表紙。この表紙は光文社版Mighty THORの2号の表紙に採用されたもの。日本語版のこの単行本に今回紹介する話は載っていなかった。Adamsの画を載せて欲しいというその当時の読者の要望が多かったと察するに余りある。しかし、編集側の載せたい話は別にあるわけで、妥協の産物か。

続いて粗筋。Lokiは魔術師に作らせたマスクを使い、THORと自分自身の顔を入れ替える。BalderとSif はTHORの危機を察知し地球に向かった。Lokiは地球で暴れまくる一方、THORはOdinの手によってMephistoの支配する世界に追放される。

次に気に入ったシーン、台詞等を紹介。まずは最初の1ページ。丸々1ページを使ったSplash Page、THOR率いるAsgard軍の凱旋シーン。Asgardの石の門がそもそも芸術。その下に小さいTHORの軍団が行進している。ダイナミックな画を得意とするKirbyはこういう細かな細工も上手だ。

Lokiの顔のTHORがLokiの魔術を使い、ビルの電飾看板から電気を引き出し、Balderに放ったシーンは179号の中で一番迫力がある。Balderは気を失うのだが、息を吹き返した後の彼の台詞。”Loki would have slain and fled.”ロキだったらBalderを殺して逃げるはずだ。ここで、THORは罠にかかり顔を入れ替えられたという話がマンザラ嘘でないことに気付く。物語の序章としてはまずまずか。

180号でいきなり画がAdamsに代わるのは、ちょうどKirbyがMarvelに不満を持ち辞めた時期だからか。Adamsが立派なのはKirbyが地固めしたAsgardの景観やOdinら住人の衣装を忠実に守っているところ。SifなんかはAdamsが描いた方が素晴らしかったりする。あとMephistoなんかもAdamsが描いたからこその素晴らしさだ。

THOR の姿をしたLokiの台詞。”Whatever I may do, the blame will fall on THOR.”この台詞は後半のページの予言となってしまうのが印象的。しかし、Odin。全能の神でありながら、Lokiの姿をしたTHORの真の姿を見破られないとは…。一方Mephistoはしっかりと本来の姿を見破れるのだから笑ってしまう。

181号での解決篇は何か不思議な展開。まずは、Mephistoを破った技。自分自身の身体を小さくする魔法によって、魂がより鮮明に見えるらしい。THORの魂はMephistoは手に負えないらしい。この魂ってやつ西洋的でオイラの理解を超えている。

Lokiと戦闘中のBalderの台詞。”Loki hath stolen the power...中略 The skill is THOR’s and not thine!” こういう話の時不満なのは、相手の力を奪ったら始めから自分のもののように使えちゃう話ってよくあるけど、それは違うよねって冷めちゃう。今回はその逆。

次にTHORの力を持ったLokiを打ち負かした技。これは初期のTHORの設定を踏襲している点で興味深い。Mjolnirを手放して60秒経過するとLokiは本来の姿に戻り、Lokiの姿をしたTHORはDr. Blakeの姿に戻る。成程ね。こちらの方が納得感ある。

一つ一つの台詞を追うというより、話の展開そのものに気が行ってしまった。山あり谷ありで面白く、三話完結のこのArcを非常に楽しめた。

前述のようにKirbyは、相当不満が溜まっていた時期でもありながら、画の品質は非常に高かった。
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