Planet Of The Apes
1968年/アメリカ (監)フランクリン・J・シャフナー
(演)チャールトン・ヘストン ロディ・マクドウォール キム・ハンター モーリス・エヴァンス
☆☆☆★★★
一体、何回見たかわからない位見てますが、見る度にラストで衝撃を受けてしまい、ほとんど幼少時のトラウマって言うか、条件反射の様です。(笑)
子供の頃からテレビ放映で何度も見ているため、きちんとビデオなりDVDで見た事がなかったのですが、今回NHK・BSではじめて字幕・ノーカットで見て、色々と新しい発見があったのには、また衝撃を受けてしまいました。この映画は、私にとって必ず衝撃がオマケについてきます。
テレビで少なからずカットされていたのは、ヘストンがかなりの厭世主義者だという事。彼が、全てを捨てて宇宙旅行に出たのは、世の中が嫌になり、人を愛する事も出来ず、多少でもましな世界に行きたかったから。途中で死んでしまう、唯一の女性乗組員は、新世界でイブになるべく選ばれた女性だった事。
私が見ていなかったこの部分は、この作品の根底にあるテーマの重要な個所で、何だか今はじめて大人になったかの様な気分を味わされました。
監督のF・J・シャフナーは、「パピヨン」「パットン大戦車軍団」等の監督で、社会への批判を込めた大作を得意とする人。これで、彼が監督している意味がもっとよく飲み込めました。
脚本は「トワイライト・ゾーン」(日本では「ミステリー・ゾーン」)のロッド・サーリング。
何年たっても色褪せない、この作品の持つ魅力は、ラストシーンのみならず、人間の擬似社会として猿の世界に描かれる痛烈な文明批判から生まれている事を再認識できました。
もうね、全然、ティム・バートン版とは比べ物になりませんよ〜。特撮技術が進歩すれば良いってもんじゃない事もよ〜くわかりますよね。
「猿の惑星」シリーズは、その後5作目までつくられました。もちろん全て見てますが、やはりテレビで見ただけなので、来週から連続で放映されるこのシリーズを今回じっくり見直してみようと思ってます。1作目から5作目までで大きな時間の輪をつくっているんですよね。
尚、余談ながら同じ年にキューブリックの「2001年宇宙の旅」も公開されてます。宇宙船のデザインと特撮を是非比べて見て下さい。「猿の惑星」に使われているデザインが当時のオーソドックスなスタイルです。いかに、「2001年」が凄い映画かわかりますよ〜。
テイラーとザイアス議長。声は納谷五郎に熊倉一雄。ちなみにコーネリアスは近石真介。
吹き替えじゃないと気分が出ない・・って感じもありました。(笑)

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